NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

学生さんとの共同作業(9月23日)

2007年09月25日 | 間伐
集合場所の拓志館生垣に彼岸花が咲いていました。
しかしまだまだ暑い日が続いていて、今日も下界では30度を超えそうです。


今日は中部大学の学生さん9名と我々「美濃の森造隊」メンバー6名総勢15名で今まで一番の大人数が山に入る事になりました。
現場で作業準備をしながら簡単な打ち合わせをし二班に分かれて山に入ります。


林道から林内に入ったとたんに色を失う暗い林床や、水滴で掘り返され表土を失いつつある山肌の説明をしながら間伐現場に向います。
間伐の意義を理解してもらいいよいよ自らの手で間伐を行います。
隊員が受け口追い口の作り方を丁寧に教えます。




隊員の一部はお昼に皆で使う予定のテーブル作りに一心不乱です。


昼休み出来上がったテーブルについて皆笑顔です。


午後も楽しく間伐と文化祭用の丸太作りを行いました。
また次の機会があれば楽しい学習と体験の場を設けたいと思います。

中部大学の皆さん、隊員の皆さんありがとうございました。

追伸
24日の坂折棚田の風景です。
実りの秋ですね。
森と集落と棚田、ここには林業と農業の調和の取れた生活のモデルがあります。
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林床

2007年09月11日 | 間伐
現在間伐している林内のヒノキの根元の写真です。
少し見難いのですが林床から20cm位の高さまでヒノキの表面が泥で汚れています。
おそらく林内を落下する水滴が林床の表土を跳ね上げたものと思われます。
泥の跳ね具合から想像すると地面を叩いた水滴は普通の雨粒以上のかなりの破壊力です。
上空は林内に日が差し込まないほど樹冠で覆われていますので、雨粒が直接地面を叩いたとは思えません。
とすると、一旦樹冠で遮られた雨粒がそこで大きくなり樹高15mの高さから一気に落下して泥を跳ね上げたと想像出来ます。
下層、中層に水滴の落下エネルギーを吸収する植物が何も無い事もこうした現象に拍車をかけています。
写真の木の周りの枯れ枝は表面を水が流れた痕跡を残しています。
こうして過密な人工林では雨が降る度に破壊力の増した水滴が林床を徐々に破壊し、浸透せずに表面を流れる水が表土を流し去っているようです。
間伐の効果は色々ありますが、とりあえず雨粒が集まらないように樹冠の隙間を開け、水滴が直接地面を叩かないように林内に間伐材を横たえて置くだけでも林床土壌の流出防止効果が期待出来るのではないでしょうか。
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水源地

2007年09月10日 | 間伐
恵那市三郷町椋実には寿老の滝があります。

高さはそれ程無いものの流量豊かな美しい滝です。
そのため滝には常に涼しい風が吹いていて、夏の暑さを凌ぐには絶好の場所です。
また地元の人以外にはあまり知られていなくて訪れる人が少ないのも好条件です。
今年の夏はそろそろ終わりかけですので、来年の夏には一度訪れてみてはいかがでしょうか。
滝の直ぐ脇には新しく水場も整備されています。


またここは土岐川の支流の佐々良木川の水源地でもあります。
屏風山断層と恵那山断層に挟まれた恵那山地は花崗岩で構成されていて、こうして豊かな水源地をあちらこちらに持っています。
我々が今間伐作業を行っている鍋山も恵那山地に属し、この林道の湧き水も一つの水源です。

草の陰に隠れていますが風化して亀裂の入った花崗岩から水がコンコンと染み出しています。

寿老の滝近くでこんな看板を見つけました。

文字が色褪せているのは長い年月産廃問題が続いている事をうかがわせます。
水源地に産廃処分場を作ろうとする発想はいったいどこから湧いて来るのでしょう。
目に見えない所に産業廃棄物を隠してしまえばそれでいいという発想は、根本的な解決を先延ばしし自分の身に迷惑が及ばなければそれでよしとする考えから生まれてきます。
我々の一見豊かで便利な生活の裏には腐臭のプンプン漂うゴミ問題が隠されています。
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