NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

雨、カモシカ、ジャガイモ、豆の種蒔き(6月26日)

2010年06月29日 | 自然農
梅雨空が続いています。
小雨降る、26日朝の木曽川です。

雨が集まって上流から

下流へとうとうと流れ下っています。


雨の土曜日でしたが、豆の種がまだ沢山手元に残っていたので、種蒔きに中野方棚田跡地の畑に出かけました。
先週播いた豆の種は、既に発芽していてとても元気です。
サトイモもジャガイモもサツマイモの苗も順調に育っています。
エンドウとキュウリとナスとシシトウとピーマンは実をつけ始めました。
しかし、残ったジャガイモを大雑把に植え付けた小さな区画だけが、誰かに荒らされていました。
葉がなぎ倒され、掘り返されて芋の姿が見えていますが、食べられている訳ではありません。
イノシシの仕業にしては妙に優しい感じです。
それに他の大部分のジャガイモは被害を受けていません。
いったい誰がこんな事をしたのでしょう。
と思い悩んでいたその時に、上で鋭くアスファルトの路面が鳴りました。
慌てて振り返ると、カモシカ二頭が山から道路を横切り畑横の森に駆け抜けていくところでした。
一瞬の、アスファルトを叩く蹄の甲高い音と森を駆け抜ける低い音と微かな振動が鮮烈でした。
カモシカが駆け抜けた場所で見回すと、今まで気付かなかった獣道を発見しました。
良く見ると他にも獣道らしき踏跡があちこちにあります。
畑の周りには獣の気配が色濃く漂い、夜には獣たちが自由に歩きまわっている姿が目に浮かぶ様です。
となると、ジャガイモにいたずらをしたのはさっき姿を見せたカモシカでしょう。
残念ながら被害を受けたジャガイモ畑の復旧は難しいので、そこに今回豆を植える事にしました。
(ここにジャガイモを植えた皆さん、済みません。)
雨は降り止まず、カッパを着ての作業となりました。
何時もながら畝作りはなかなか捗りません。
3時間掛けてやっとこれだけです。

もっと広げたかったのですが、体力と気力が続きませんでした。
焦らずゆっくりやるしかありません。

先週刈払ってしまったドクダミですが、山に近い湿った日陰で新たに小さな花を沢山見つけました。
丈がまだ小さいので、収穫は来週以降にしましょう。
この辺りは色々面白い植物を見つけられそうです。
時間があれば植物図鑑片手にゆっくり調べてみたいですね。
コメント (2)
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突然の大雨、豆の種蒔き、屋根葺き完成(6月20日)

2010年06月21日 | 自然農
最近梅雨明けに偶に見られる突然の大雨が、結構頻繁に見られます。
恵那では水曜日の明け方に続き金曜日の夜、土曜日の夜と大雨警報が発令されています。
一日に何度も発令という日もあり、最近では大雨警報が日常茶飯事になっています。
幸いいずれの大雨も長続きはせず、洪水やがけ崩れの被害は今のところ出ていませんが、川の増水は恐ろしいほどで、山間部の小さな川でも濁った濁流が山を削らんばかりの勢いで流れ下っています。
多くの川の濁りはひどく、雨で土壌が大量に流されている様子に心が痛みます。
そんな中で増水の割には濁っていない川に出会うと、ほっとして何だか氾濫しそうな危険な増水までが穏やかな風情に見えてしまいます。

増水した中野方川です。
この川は、あまり濁っていません。

森林の荒れ具合が大雨の後の川の濁り具合と増水の程度で良く解ります。

20日は、中野方棚田の畑で草刈、豆の種蒔き、掘立小屋の屋根葺きを行ないました。
畑に向う途中の中野方川沿いには紫陽花が開き始めました。

朝の畑は地面も空気もしっとりと水気を含み、草木が生き生きとしています。
笹百合もついに咲きました。

5月29日の様子
6月14日の様子

まゆみさんの指導の元、塾生は思い思いにとうが立ってしまったチンゲンサイを抜き取った後やコカブを収穫した後に豆の種を植え付けました。
それでも場所が足りずに下の段にまた畝を造り種を播きましたが、まだ沢山種が残りました。
播く種や苗のための畑の開墾がいつも間に合いません。
今年は何時までもこんな調子で開墾に追われるでしょうが、来年になれば少しは楽になるでしょう。
エンドウやナスが小さいながら実をつけ始め、今回皆で収穫を楽しみました。
これから身のついた夏野菜は直ぐに大きくなってしまうので、気がついた塾生は誰でもいつでも収穫していいという事にします。
予報では晴れ間も覗くはずでしたが、午前中から空模様が怪しくなってきて、昼食時に雨が断続的に降り始めました。
そこで雨脚が弱くなったのを見計らって急いで掘立小屋の屋根葺きです。
途中で鈴村さんの応援ももらいながら、雨で滑るトタン屋根に肝を冷やしながらも無事作業を終わらせる事が出来ました。


屋根葺き完成です。


ジャガイモの脇にドクダミを見つけました。
周りを良く見回すと沢山生えています。
後で知ったのですが、薬草としての効果が高くとても有用な植物だそうです。
しかし・・・・


皆が帰った後、鈴村さんと宇井さんとでエンジン草刈機で草刈をしたのです。
その時はドクダミの薬効など知る由も無く、周りの草を気持ちよくきれいに刈ってしまいました。
エンジン草刈機は革新的な機械ですが、草を観察しながらの作業は出来ません。
手刈りだったら気付く機会があったかもしれません。
しかし手刈り作業はつらい作業です。
軽労働、高能率、短時間を選ぶか、重労働、非効率、長時間を選ぶか、状況によって判断する必要がありますね。
まだまだ全然山里力が身についていません。



その時の様子を交えて我々の活動が鈴村さんのブログ中野方山里便りにアップされました。
少々照れくさいですね。
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佐々良木間伐、入梅 (6月13日)

2010年06月14日 | 間伐
最近農作業が忙しく、いつの間にか久しぶりの間伐作業になってしまいました。
本日は土岐川・庄内川森の健康診断事務局長の村上さんと二人で佐々良木の現場に入ります。
ここでの前回の間伐は、こんな様子でした。
山に入る前に山主さんにお会いして、ビールとおつまみの差し入れを頂き山で飲めと言われましたが、それは安全上問題がありますので家に持ち帰る事にします。
少しお話していると、今回の現場の上流の山主さんが間伐の方法を教えてもらいたがっているという情報を耳にしました。
これを頼りにまた新しい山主さんにお会いできるかもしれません。
現場での何気ない会話は重要ですね。

さて、身支度を整えて現場まで歩いて10分程です。
ところがその短い時間に装備が重く感じ息が切れました。
まずいですね、身体がなまっています。
現場に着くと早速、チェンソーの扱い方から受け口、追口の造り方、掛木の処理等の間伐のイロハを教えながら一緒に作業しました。

村上さんは一度チェンソー講習を受けただけとの事ですが、飲み込みが早く、センスも良さそうです。
一緒に作業していて身の危険をそれ程感じません。

天気予報では、昼から雨でした。
何とか14時の作業終了まで降られずに済んだものの、下山して駐車場に着いた、途端やはり降り出しました。
今年も梅雨がやって来ました。
この現場は今日で一応終了という事にします。

最近「美濃の森造隊」と一緒に何回か活動した人を仲間として認めると、隊員の証として鉈セットをプレゼントするようにしています。
村上さんにも是非鉈セットを受け取って下さい。
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サツマイモ植え付けとカブで高速林道ドライブ(6月12日)

2010年06月14日 | 自然農
先週手に入れたサツマイモの苗の残りを植え付けました。
今のところ畑ではまだ収穫が本格化していないので、新しい苗を植えたり種を播くためには必ず新しい畝を作らなくてはなりません。
これが結構重労働で、あまり楽しくはありません。
先週手に入れたサツマイモの苗は、新しい畝を作って植え付けました。
途中で畝作りが嫌になり、苗が半分ほど余ったので日陰に仮植えして保存しておきました。
今週はそれを最初に作った畝のまだ使用していない片隅に植えつけました。

雨が少なく畑は乾燥していますが、天気予報では月曜から入梅のようですから植え付けにはいいタイミングかもしれません。
(先週植えつけた苗は乾燥が続いてかなりぐったりしていました。)

出来るだけ早めに家を出て涼しい内に作業をともくろんでいましたが、10時頃の日差しは強く、頭上と地面からの照り返しでオーブンで炙られている気分です。
しかしそれに耐えて黙々と作業を進めるのも快感が無いわけでもないのです。
作業が一段落すると水辺へ急ぎます。
沢水を頭から被り、喉を潤しやっと一息です。

左手暗い部分にドラム缶が置いてあり、そこからパイプで下の民家に水を引いてあります。
ここに少し手を加えて、足を水に浸しながら夏の午後に休めるようにすると気持ちがよさそうです。

梅雨が近づいているようで、空に湿気が多くなって積雲が霞んでいます。
ホトトギスも少し暑さに参ったか、先週のような元気な声が聞こえません。
夏の気配がいよいよ色濃くなってきました。
ササユリの開花はもう少しです。

5月29日の蕾の様子はこちらです。

サツマイモの植え付けの他は、水路周りの片付け、草刈、エンドウの支柱建てを疲れない程度に済ませ、午後の早めにドライブを兼ねて大回りする事にしました。
中野方から蛭川峠を越えて蛭川に入り、遠ヶ根峠を越えて白川に入り、切越峠を超えて福岡に入り、二ツ森林道を走って蛭川に戻るコースを走りました。
全線完全舗装の快適な道路でしたが、特に二ツ森林道は整備の行き届いた約19km舗装道路で、とても林道とは思えません。
高速道路ばりの高速林道と名づけてもいいくらいです。
おまけにたった一台のバイクとたった一台の車とすれ違っただけで、ほとんど利用されていません。
そんな林道の二ツ森山の麓にタニウツギの回廊がありました。

バイクのエンジンを止めると鳥の声しか聞こえてきません。

峠を越えていて気になったのは、手入れのされていない人工林でした。
中野方から蛭川峠に向う中野方ダムの水源地になる付近、白川から切り越峠に向う付近は特に広範囲に間伐が遅れています。
今直ぐにでも手を入れたいところです。

今日は盛り沢山の一日でした。
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建前一歩手前で・・・(5月30日)

2010年06月01日 | 自然農
今日は中野方畑休憩所用掘立小屋の屋根葺きです。
最初に垂木用に間伐材を伐倒し、4.5mに玉切りして運搬し、皮剥きをしました。
この時期の間伐材は気持ちよく簡単に皮が剥けます。


桁に垂木を50cm~80cmピッチで番線留めします。


空の積雲は夏の気配です。
気温は上がってきましたが、乾いた芳しい風で爽やかです。

次に野地板を45cmピッチで釘留めします。


畑から見上げるとかなりの高さですね。
上での作業は怖そうです。




この後トタン波板を貼りかけましたが、縦方向の7尺と6尺の波板を継ぐ計画ではまったく長さが足りない事が判明しました。
実際には8尺と8尺の組み合わせか7尺と9尺の組み合わせが必要でした。
まったくとんでもない勘違いをしでかしました。
皆さん申し訳ありませんでした。

そんな訳で屋根葺きは仕切り直しです。
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