NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

定期テーブルセット運搬便 (2月19日)

2011年02月21日 | 協力
製作が遅れに遅れていたテーブルセットを、やっと納品する事が出来ました。
恵那の山中から名古屋工までの運搬はこれが3回目となり、この時期の恒例行事と化した感があります。
山を降り、名古屋港の海抜0mの暖かく湿気の多い空気を味わうと、本当に春が来たのを実感します。

野井の現場で積み込んだテーブルセットです。
これから名古屋港へ出発します。
まだ池の氷は溶けていませんが、天気は申し分なし。



周りの雪は消えましたが、池の氷はまだのようです。


そして2時間後に名古屋港に到着しました。


昼食を頂き、暖かな空気を吸って背伸びをして、とんぼ返りで野井の現場に戻り、残った製材と端材を積み込み中野方の作りかけの小屋まで運びました。
端材で小屋の壁を貼る予定です。
中野方はまだまだ冬の空気でしたが、もう直ぐ畑の季節が始まります。
こちらも忙しくなります。
日もすっかり傾きかけた頃拓志館に戻り、製材を下ろしてワイヤーを片付けて更にもう一仕事。
今度は明日の清洲の朝市用に堆肥の積み込みです。
日曜日の朝早く東海バイオの方達が清洲に出発するので、前日に積み込んでおかなくてはなりません。
そして全ての作業が終了したのは6時過ぎ、辺りはすっかり暗くなっていました。
長い一日でしたが、何とか全ての作業を無事終えることが出来ました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベンチ完成、花粉も準備万端。(2月12日)

2011年02月15日 | 協力
昨日の雪も止み、静かな朝を迎えました。
やっとベンチ製作に取り掛かれそうです。
作業の前に林の中を歩いてみました。
見下ろす写真の真ん中に、小さくテーブルが見えています。

林の中に入ると、外から見ただけでは解らない意外な奥行きを感じます。
寒さも穏やかになった感じです。
林の外での緊張感が、中では緩んで行くようです。
木々に遮られて包まれている感覚に、肉食動物から身を隠して森林で暮らしていた大古の人類から引き継いだDNAが反応するのでしょうか。
幹線道路沿いの小さな林にさえ、ちょっと不思議な空間が存在します。

実生のヒノキ。
無事に大きく育つのでしょうか。

枝振りの美しい広葉樹。
細かい枝を追っていると、目が回りそうです。

枝から落ちる雪の気配に小鳥のさえずり。

雪化粧した梅木


そして、林の外縁の杉木を見上げると、雪が消えたら一斉に花粉を撒き散らそうとすっかり準備を整えた杉の実が鈴なりでした。

今年の花粉飛散量は、予想通り大量かもしれません。

ベンチがやっと出来上がり、これでテーブルセットが完成しました。
19日に名古屋港へ搬入予定です。

最後に焚き火の写真です。

いい具合に燃えています。
温まって下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

また雪になってしまいました。(2月11日)

2011年02月11日 | 協力
8時頃から急に雪が降り始めて、あっという間に路面が白く覆われ始めました。
今日は、前回雪で出来なかったベンチの作成日です。
よりによってこんな日に叉雪が降るなんて、ついていません。
諦めきれずに現場に向かいましたが、雪は強くなるばかり。

現場はこの通り。

雨具を着込んで焚火の準備をしていると、横井さんから土岐まで来たけれどこれ以上は危険で進めない、引き返すと連絡が入りました。
東京から帰ってくる途中の加藤さんからは、もう直ぐ恵那に着くけれど様子はどうかとメールが入りました。
空は幾分明るくなってきたような気がしますが、雪の勢いは衰えません。
顔に当たって溶ける雪が冷たく、濡れた革手袋の指は、痛くなって来ました。
仕方ありません、今日は作業を諦めましょう。
明日に延期です。

焚火だけは調子良く燃えています。

この状態は丸太に火が移って、見た目以上に暖かく安定した熱を放っています。
焚火を熾すのがかなりうまくなりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

思惑の違い (2月6日)

2011年02月09日 | 間伐
一部間伐を始めてその後中断していた現場の山主さん宅に、今後の方針の打ち合わせに訪れました。
山主さんは間伐材を搬出したいと考え、林内作業車を購入しました。
そこで今回、間伐を進めながらの搬出段取りを打ち合わせるつもりでしたが、話は簡単には進みませんでした。
高齢の先代も話に加わると、自分で植えたヒノキへの強い愛着が言葉の端々に現れて来ました。
どうも我々の間伐作業に強い懸念があるようです。
そして、昨年の間伐実習で借りた現場では、切らなくてもいい木を切ってしまったとはっきりと指摘されました。
曲がっていたり先端が分岐していたりする材が一箇所に固まっていた場合、間伐後のギャップがかなり広く見え、それを後で見た山主さんには切り過ぎととられる場合があります。
しかし、安易な気持ちで迂闊に切ってしまったという疑念もぬぐえません。
指摘された部分がどちらに当たるのか今ははっきりしませんが、山主さんに懸念を抱かれるのはかなりまずい状況です。
一部取り掛かった現場も、明らかにまだ間伐が必要な場所ですが、これで今は続けることが難しくなりました。
一般的に今まで熱心に植林をし、枝打ちもしてきた山主さんほど間伐をしたがりません。
またかつての好景気への思いが強く、過剰に材の価格を高く見積もる傾向があります。
山主さんは自分の育てた木の1本1本に強い愛着が有り、財産としての価値に強い関心があります。
一方我々のようなボランティアは、森林の環境により強い関心を抱いています。
人工林の間伐は、思惑の微妙に異なる双方が互いに協力し合って活動出来る領域ですが、そのためには互いの思惑の違いを理解しつつ、歩み寄る必要があります。
そこが簡単そうで実は簡単ではありません。
行政や林業事業体や山主と、森林環境に思いを馳せる都市住民との思惑の違いを解消して溶け合わせるのは難しい作業ですが、そこを乗り越えなくては森林環境の改善は望めないでしょう。
森林の個人的な所有、公益性、誰がどの様な森林を目指して森造りをするのかといった問題の整理が必要です。
しかし、この問題の解決は、熊と人との共生の様に難しいのでしょうか。
ここはしばらく間をおいて様子を見守るしか無いようです。

予定していた間伐現場に入ることが出来なかったので、昨年の6月に間伐を終えた佐々良木の別な山主さんの現場に入りました。
切り倒した間伐材が折り重なって倒れて、足の踏み場もないような状態が気にかかっていましたので、経過観察をかねて林内整理をする事にしました。

作業後の様子です。
とりあえず玉切りし、材を大きく跨がなくても林内を歩けるようになりました。
倒れている材は市場ではほとんど値がつきませんが、なんとももったいない気がします。
山主さんが見たら尚更でしょう。
切り捨て間伐は、後味の悪さが残っていけません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする