NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

第5回土岐川・庄内川源流森の健康診断(10月24日)

2009年10月28日 | 森林
10月24日に「第5回土岐川・庄内川源流森の健康診断」が行なわれました。
我々「美濃の森造隊」は三宅さん、鬼頭さん、横井さん、宇井さん、榎木さん、森岡の計6人が間伐体験チームのリーダーとして参加しました。

実行委員会委員長の柘植さんの歓迎の挨拶です。
初めて参加した「やまりん」はいささか緊張気味のようです。

参加者は中部大学の学生さん、清須市の方々、一般参加の方々総勢で209人でした。
その他豚汁や「ごへだ」の用意をしてくださった地元の方々を含めると220人以上の参加規模になりました。
やや長めの主催者側の挨拶が終わると、早速夫々の調査地点に向いました。

我々も現場に向います。
天気は下り坂ですが、雨は心配なさそうです。
間伐体験チームの参加者の皆さんは中部大学卒業生8人、清須町役場2人、一般参加3人の老若男女合わせて13人でした。
午前中は全員で鍋山を巡り、色々な森の様子を見てもらいました。
ほとんどが間伐遅れの人工林でしたので、少々変化に乏しかったのが残念でした。

鍋山を1時間半巡り終わり、山中にある祠へ通じる参道を下って来たところです。

午後からは間伐の実習を行ないました。
しかし3時までの2時間では1人1本を間伐するのがやっとでした。
参加者の皆さんは物足らなかったのではないでしょうか。
もう少し間伐実習に時間を割くような計画を立てるべきだったと反省しています。

中部大学のグラウンドに戻ると大半のチームは既に戻っていて、豚汁とごへだも残りが少なくなっていました。
カンナを使って箸を作るコーナーが人気で沢山の人が挑戦していましたが、我々には残念ながら参加する時間がありませんでした。

最後に記念撮影です。

とにかくあっという間に1日が終わってしまいました。
中身を濃くする工夫が足りなかったのではいささか心残りです。

今回の森の健康診断運営は、準備、受付、リーダーとあらゆる分野で中部大学の学生さんが沢山活躍しました。
その他にも大勢の皆さんが夫々自分の力を惜しみなく注ぎ協力し合って今回の森の健康診断が運営出来ました。
こうして毎回少しずつ新しい仲間が主催者側にも参加者側にも増えて行き、森を大切に思う仲間が増えて行きます。
いつかこうした仲間の想いが一緒になって現状を変えて行く大きな力となる事でしょう。
皆さんお疲れ様でした。
来年もまた一緒に楽しい1日を過ごしましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

簡易集材機実演講習(10月11日)

2009年10月15日 | 間伐
中野方で「土佐の森救援隊」による簡易集材機実演講習が開かれました。
今まで人力や引っ張りだこで集材してきた我々にとって、新たな展開を開きうる強力な道具かもしれないとの期待を持って3人で講習に参加しました。








主索は9ミリの50mから100mのワイヤーを使い、上端で滑車に通した端末をチルホールで牽引して張り具合を調節します。
支柱は立木を使いましたが、胸高直径20cm以下の立木では他にアンカーが無いと支えきれないようです。
牽引には林内作業車のワイヤーと動力を使います。

器材はシンプルで軽量ですので設置は誰にでも出来そうです。
林内作業車を使うので牽引には多少の経験がいるかもしれません。
林内作業車が150万円程度、策動関係器材が15万円程度です。
林内作業車を個人で持つのではなく、行政或いはNPOが所有して貸し出すことにすれば導入は容易と思われます。
但し、作業道と林内作業車をどうするかは、どんなに簡単な集材方法でも解決しなければならない問題のようです。

今回の講習が開かれたヒノキの森でコウヤマキを見つけました。
木肌が優しい木でした。



こんな赤い実もありました。
ミヤマシキミでしょうか。
だとすると残念ながら実は有毒で食べられないようです。


午後からは予定通り鈴村さんの山林で間伐作業を行いました。
林周の間伐を行なったのですが、他より沢山光を浴びているせいか樹冠の枝葉が元気が良く、掛木処理にかなり手間取りました。
微妙な差ですが、伐倒は林周側では無く林内側に行なった方が良さそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ついに熊に遭遇か!!!(10月4日)

2009年10月05日 | 間伐
最近間伐している鍋山の棚田跡地の上流の森が気になって、棚田を囲む南の尾根を上り、北の尾根から降りてみました。
南の尾根を登る途中で目の前を黒い物体が突然横切りました。
とうとう熊に出くわしたのかと腰の鉈に手をかけて身構える.....、とそんな勇ましい反応など出来る筈もなく、ただ唖然として物体の移動した方に目をやると、日本カモシカがこちらを見ていました。

日本カモシカには他の所で何度か出くわしていたのですが、鍋山では初めてでした。
おまけに今まで見た姿よりかなり黒っぽい気がします。
これでは草叢に隠れていたら熊と間違えるでしょう。
とりあえず慌ててカメラを出し写真を撮りました。
いいアングルをとこちらが移動してもカモシカは驚きません。
しばらくこちらをじっと眺めた後、悠々と再び森の内へ去って行きました。

名残惜しそうに振り返りつつ去っていく日本カモシカ。
(、な訳ないか)

南側の尾根沿いには、間伐が必要な人工林が続いていました。

でも間伐さえすれば気持ちのいい森に変わる場所です。
このままではあまりにももったいないという思いがします。
何とかしたいですね。

南側の尾根を登って林道に出たので、林道をたどって少し歩き、今度は北側の尾根を下りました。
下りの入り口は我々が2007年2月に活動を始めた時に初めて間伐をした場所でした。
間伐現場を過ぎて更に下って行くと、周りとは違って大きな桧の残っている場所に出て、その木々を回り込むと予想もしない場所で祠を見つけました。

この祠から尾根は急傾斜で真っ直ぐ下っています。
そこには朽ち果て倒れ掛かった鳥居があって、どうやらその急傾斜が参道である事を示しています。
しかし上って来るには根や石に捕まりながらでしか登れない程の自然のままの急傾斜です。
まるで人を拒絶しているようなとても不思議な祠です。
参道らしき急傾斜を転がり落ちないよう気をつけて下りきると、元の棚田に帰り着きました。
日本カモシカといい、祠といい、今回の森巡りでは小さな不思議に沢山出会う事が出来ました。
この森にはまだまだ何かありそうな予感がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする