NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

講演会のお知らせ

2019年02月20日 | 学習
3月1日(金)に岐阜県恵那市岩村町で森林に関する講演会が開かれます。
時間が許す方はぜひご参加ください。



講演会参加申込書
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夏休みの子供達 (8月16日)

2016年08月17日 | 学習
地元の学童14人を森に迎えることになりました。
朝、子供達は集合場所から賑やかに歩いてやって来ました。
さてどんな1日になるのでしょう。


好奇心に目を輝かせてやって来た子供達に、まず森でのルールを説明します。
迷子にならない、上下周りを良く見て慎重に行動する、道具や木の枝を振り回して他人に怪我をさせない、大きな子供は出来るだけ小さな子供の面倒を見る、トイレ小ならどこでも自由、大なら森兄(私の事です)に声をかけ穴を掘ってもらう、その他は何でも自由にして良い。
ここでは子供達に出来るだけやってはいけないという声をかけないよう努めます。

大人気のブランコは森の中に大きなものが3つと小さなものが1つあります。
ツリーハウス横のブランコは、やはり皆で乗ると楽しさ倍増です。


ビオトープの上のブランコからも皆の歓声が響きました。


小屋の前のブランコは揺れ幅が大きいので、よりスリリングです。


川ではいつの間にか皆ずぶ濡れでした。


飛び込む子供の姿を見ていると、大人もやってみたくなります。


こんな山の中でも護岸工事が進んでいて川の魅力がすっかり台無しですが、子供達は楽しみを見つけ出します。
この川が自然河川のままだったらどんなに素晴らしかったでしょう。

お昼は各自で持って来たお弁当を、森のあちこちで広げました。
ツリーハウスの上は満員でした。


テントの中は大きな子供で既に満員です。
入れななかった小さな子は外で食べます。
しかし、実はテントの中は暑いのです。


午後は木の枝で笛を作りました。
鋸とナイフを使うので心配していた指の怪我も無く、胸をなで下ろしました。


何とか皆の笛から音が出ました。
出来た笛には名前や絵を描いて森のお土産に仕上げました。


あっという間の一日でした。
子供達は元気一杯森での時間を楽しみました。
さて次は何をして遊ぼうか。
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森林ウオッチ (8月9日)

2015年08月13日 | 学習
先週に引き続き、今週も森へ15人の子供たちがやって来ました。
今回は三郷町まちづくり委員会が主催する森林環境教育、食育等の学習と遊びを兼ねたイベントです。

朝、子供たちが近くの駐車場から歩いて森にやって来ました。
元気そうな笑顔の子供たちばかりです。


初めて森にやって来た子供たちは、これから何をするのかとあちこちをキョロキョロ。
今回は学びがメインテーマのイベントですから、先ずは地球環境や森林の機能を分かり易く話始めました。
しかし、子供たちはポカンとしたまま。言葉は子供たちの心に届いていないようです。
そこで、話は直ぐに切り上げ間伐現場に向かうことにしました。
向かいの急斜面を上り、更に尾根をたどり、不平や悲鳴の大合唱の中やっと現場にたどり着きました。
現場では実際の間伐作業と同じ状況で作業を行いました。
違いは、チェンソーではなく手鋸を使ったことです。
写真の太さのヒノキを普通なら手鋸で切ることはありません。


子供たちの手に負えなくなった時のためにチェンソーやフェリングレバー、プラロックは用意しました。
ところが、1班が5人と少人数だった事もあったのか、子供たちは最後まで集中してあきらめずに木を伐りました。
直ぐに飽きて根を上げるだろうとの予想は、あっさりと外れてしまいました。
倒した木の枝も切り取りました。
この枝は後で工作に使います。


お昼近くに小屋に戻り、食育の時間。
身振り手振りのお話が、子供たちの興味を引いたようです。


そして焚火を使って竹ご飯を炊きました。
竹筒にお米と水を入れて蓋をし、火にかけます。




カレールーは事前に調理して持ち込みました。
お腹を空かせて森で食べる食事は、特別美味しい。


お腹が一杯になったら自由時間です。
やはりブランコやミズナラの枝から吊り下げたロープが人気でした。


最後は間伐材から切り取ってきた枝で笛を作りました。
少し難しい工作ですが、コツを掴んで音が出ると子供たちは大喜びです。
この工作には大人も夢中になりました。

今回も子供たちは森での時間を楽しんでくれたようです。
我々は、子供たちについて沢山学び気付かされました。
子供は小さな大人ではない。
子供ならこう思うこう感じるだろうと勝手に決めつけてはいけない。
子供は想像以上のエネルギーと柔軟性に溢れている。
生意気な口を利く子供も実は素直でかわいい。
今年の夏の子供用イベントは、これで終了しました。
これからゆっくり来年に向けて再び森の整備に取り掛かるとしましょう。
先ずは、森の奥にも幾つか大人気のブランコを作る事にしましょうか。
そして、いよいよツリーハウスに挑戦です。
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夏休み子供自然探検隊 (8月2日)

2015年08月05日 | 学習
名古屋青年会議所が募集した自然探検隊の子供たち20名が森にやって来ました。
全員小学校1年生から3年生までの低学年の子供達です。
皆、好奇心に目を輝かせ、はじけそうな元気に溢れていました。
今日は森と川で思い切り遊ぶ予定です。
小屋の前で荷物を下すと、早速川遊び班と工作班に分かれて活動開始です。

川では朝スタッフが作ったプールでマスのつかみ取りです。




子供の元気に負けて、魚たちは次々に捕まえられてしまいました。
捕まえた魚をタライに放して、何度も手に取って遊ぶ子供達です。
まもなく後ろに見える焚火で焼かれます。


一方工作班は大変な事態になっていました。


鋸でヒノキの枝を切り取り、ナイフで削ってストラップ作りでしたが、開始早々怪我人が続出したのです。
鋸を力任せに引いた拍子に指先を切ってしまうのです。
ほんののかすり傷の子や血が噴き出す子、泣きべそをかく子や平気な子、次々に仮救護所に連れてこられました。
しかし、止血してバンドエイド巻くと子供隊は直ぐにまた工作に戻って行きました。
なかなか血が止まらない子供もぐっとこらえて泣くのを我慢していました。
もちろん目に焚火の灰が入ったと言ってずっとめそめそしていた子供もいましたが、そんな子もいつの間にか子供たちの輪に戻っていました。
子供達の回復力や我慢強さに改めて驚かされました。

魚つかみも工作も終えた子供たちは、小屋の周りで元気に遊び始めました。
その中でもフジ弦で編んだブランコが一番の人気でした。


午後からは、捕まえたマスの焚火焼きとおにぎりの昼食を済ませて宝探しに出かけました。
宝は木の枝に吊るした鹿の角や瓶に入れた水晶などです。




これが宝の在りかを示した地図です。


多分なかなか見つからないだろうと見つからなくても時間が来たら帰ってくるように伝えましたが、予想に反して子供たちはあっという間に宝を探し出し、簡単過ぎると不満気でした。
ここでも子供達の力を見誤りました。
宝探しの途中では前日やっと完成した櫓に上り、森の展望を楽しみました。


最後は間伐のデモです。
子供達は初めて味わった杉の木の倒れる迫力に圧倒されたようです。
年輪を数えて森が生きて来た長い時間を感じてもらいました。


この日も多治見で最高気温39.3℃を記録しました。
たっぷり遊んだ子供達は、我々のメンバーが差し入れてくれたスイカで水分補給です。
これで暑さを乗り切る事が出来ました。


息つく間もなく1日が終わりました。
予想外の展開が色々ありましたが、どうやら子供達は森での時間を楽しんでくれたようです。
我々には予想以上の子供達の好奇心、素直さ、エネルギーが新鮮な驚きでした。
森の豊かさが子供たちにも我々にも喜びを与えてくれました。
これからも子供たちが目を輝かせて遊べる森造りを続けて行こうと思います。

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森の健康診断リーダー現地実習 (10月4日)

2014年10月06日 | 学習
森の健康診断リーダー、サブリーダー養成講習の現地実習です。
森に入り、今まで座学で学んだ理論を実践で確認します。

朝、拓志館が久しぶりに中部大学生の賑やかな声に溢れました。


森の入り口へ着き、小屋の向かいの森に入り、土壌調査、植生調査、混み具合調査を本番同様行いました。


昼食時には、小屋の焚火で焼き芋と焼き栗を味わいました。
思った通り美味しく、秋の盛りを改めてしみじみと実感しました。

午後は調査した斜面を更に登り、間伐を体験しました。


人工林の混み具合調査をして相対幹距を数字で表しその上で間伐を実践すると、より一層間伐の程度が理解出来ます。
間伐後の樹冠に開いた空を見上げると、更に暗さと明るさの対比を実感出来ます。
座学で学んだ理論と今日の実践で、リーダー、サブリーダーは森造りの一端に触れ、確実に逞しくなったことでしょう。
19日の本番が楽しみです。
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森の健康診断リーダー講習 (9月24日)

2014年09月30日 | 学習
第10回 庄内川・土岐川源流の森健康診断では中部大学の学生さんがリーダー、サブリーダーを勤めます。
その学生さんのための講習が春日井市の中部大学で開かれ、そこで少し話をする機会がありました。
夕方でおまけに雨も降っていてキャンパスに人影はまばらでしたが、何十年ぶりかで入った大学キャンパスや教室の雰囲気に郷愁を感じました。
しかし、60人程の大学3、4生の皆さんの中にはリクルート活動を終えて戻ったスーツ姿の学生さんも混じり、甘い郷愁は直ぐに学生生活の現実の厳しさに引き戻されました。
私が行った講習のタイトルは「森林の現状とこれから」でした。
タイトルは堅苦しそうですが、内容は今までの活動体験で得た知識と感想をまとめた感想です。
さて、学生の皆さんのお役に立てたでしょうか。

その時使ったパワーポイントの資料はこちらです。
講習P.P資料

追伸
現地での実技講習は、10月4日に行われます。
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名古屋熱田RAC間伐講習 (9月23日)

2014年09月30日 | 学習
名古屋RAC(ロータアクトクラブ)の皆さんを迎えて、森の入り口で間伐講習を行いました。
8人の参加者の内6人は何度かこうした活動に参加していましたので、今回は森でゆったりとした時間を過ごしてもらうことを主眼にしました。
そこで、最初にしたのは焚火です。
リーダーを決め、その下で全員が焚き付けを集めて火を熾してもらう事にし、多分若い皆さんは火を熾す体験などほとんど無く手こずるのではと思って見ていると、あっさり火は熾りました。
これは意外でした。


火を安定させるまで自己紹介やら我々の活動の説明をし、その後森を少し巡りました。

河原ではもう少し前なら裸足で水の冷たさを感じてもらえましたが、今は少し手で触れるだけです。
今年の夏は夏らしい晴天が続かず、残念ながら水辺の出番はほとんどありませんでした。
水辺を楽しむのは来年に持越しです。


ほおずきを見つけました。
今森では次々に秋の実りが見つかっています。


午後からは森の入り口南端で間伐を行いました。
水平の感覚と切り口を一致させるのが難しいようです。


梯子を上ってロープを掛けるのも、初めての場合には少し難しいようです。
事前に下でロープを潜らす方向を確かめていても、上に行くと迷ってしまいます。
簡単そうなのに難しい。
どんな事でも体験しないと解りません。


間伐体験は15時無事終了しました。
参加者の皆さん、森での一時を楽しんでもらえましたか。
次は、間伐材を使って簡単な木工をしてみましょう。


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秋晴れの恵那森の学校 第5講座 (9月14日)

2014年09月17日 | 学習
恵那森の学校第5講座が開かれました。
5月から月1回のペースで開かれた森の学校はこれでおしまい。
来月は10月19日の森の健康診断本番を迎えます。
今回は「生物のつながり」をテーマに山内講師の自然観察でした。

鍋山の麓の田んぼのあぜ道では彼岸花が盛りを終え、秋も深くなって来ています。


中部大学グラウンドに集まった参加者です。
この日はグラウンドで高校生のラグビー大会があるようで、愛知、三重ナンバーの車が次々と集まっていました。
写真に写っている車のほとんどはラグビー関係者の物です。


山内講師の概略説明です。
これから行く鍋山が後方に見えています。


鍋山の尾根に上って最初に出会ったのは、ナラ枯れで枝だけになったミズナラの枯れ木です。


昨年枯れ始め、1年で完全に枯れてしまいました。


道端にはツリフネソウの小群落。
大きな蜂が蜜を吸いに来ていました。


更に道伝いに、ウリカエデ。


その他、ツノハシバミ、ユリノキ、エゴノキ、オオウラジロノキを観察しました。
オオウラジロノキの実は小さな梨のようですが、梨の味が微かにしながらも渋くて食べられません。
道を外れて森に入ると地上には色々なキノコが顔を出していました。
ここでは植物にとって大切な光合成では作れない窒素化合物を菌紺菌が作り出す仕組みを学びました。
植物を区別出来て名前が判ると、森では沢山の不思議に出会えます。
しかし、悔しいことになかなか植物の名前が覚えられません。

午後から湿原を観察しました。
東農の山地には小さな湿原が沢山あって、独特な生態系を営んでいます。

湿原へ向かう途中に今年の大雪で破壊された人工林を通りました。


細すぎるヒノキが雪の重さに必死で耐えようとしたのでしょう。
それでも途中で折れてしまったヒノキも沢山あって、差し込むようになった光の下に妙な明るさと荒廃の気配が漂っていました。




光がたっぷり差し込むようになったこの森は、急速に元の自然林に戻って行くことでしょう。
この荒れ果てた人工林の姿からは、人にはお荷物になってしまった人工林をいささか乱暴な力で自然が自分の物として取り戻す意思のようなものを感じて考えさせられます。

湿原では食虫植物のミミカキソウやミカワシオガマを観察しました。
説明を聞く参加者の帽子には、アキアカネも羽を休めにやって来ました。
(帽子の左の日が差している部分の真ん中辺りです。)


身近な森の中をたっぷりのんびり一日歩き学び、森の学校は15時に無事終了しました。
運動の程良い疲れと学んだ興奮が、心地良い余韻として残りました。
これでまた少し、森の仲間に近付けたような気がします。

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恵那森の学校開校 (5月11日)

2014年05月16日 | 学習
このブログでもお知らせしていた「恵那森の学校」第一回目の講義が行われました。
第一回目は、岩村在住の森林インストラクター山内邦夫さんを講師に「森林生態系の中の役割分担」がテーマの自然観察でした。
場所は、鍋山の吉原の空堤を目的地とした周回コースで参加者は8人。
但し関係者が6人に一般参加者が2人と、ほとんど身内の集まりとなってしまいました。
その代わり遠慮なく自説が飛び交う賑やかな自然観察会となりました。


朽ちて倒れた松を題材に昆虫、菌類が植物を分解して行く過程の解説です。
有機物の分解再生には、沢山の生物が係りあっている事を再認識。


吉原の空堤に辿り着くと、伸びやかな新緑の木々が迎えてくれました。
空に向かって枝を伸ばす樹木は、命の瑞々しさとしなやかさと力強さを体現しているようです。
思わずこちらも両手を挙げて思い切り深呼吸して背伸びしてしまいました。


(真上に見上げたヤマナラシの新緑)
ハナノキ、サクラバハンノキ、トネリコ、ヒトツバタゴ、ヤマナラシ等の木々を観察しながら尾根まで上り、そこで昼食。
昼食後、風に吹かれて四方山話をしているうちに鼾をかき始めた参加者も出ました。
この日の名古屋の最高気温予想が28度でしたが、山の中では快適そのものの風が吹き抜けていました。

帰り道は人工林と自然林の境界に沿って下りました。
途中2月の大雪で倒れた松の脇を通りました。
倒れた木の周囲は空が開き、太陽の光がふんだんに降り注いでいます。

今回の大雪ではあちらこちらの山中で沢山の木が倒れました。
特に間伐遅れの人工林ではまとまって被害を受けている箇所が目立ちます。
しかしこれは、考えようによっては人の手では出来なかった間伐を自然が変わりにやってくれたとも考えられます。
そう考えると、獣害や雪害、風害等の自然の力で行われる荒っぽい行為も違った見方が出来ます。

14時半、楽しい山歩きは無事終わり、心地良い疲労感を味わいながら山を降りました。
今回は、改めて人と森との係り方を考えさせられました。
次回の森の学校は、6月8日我々美濃の森作隊が行う間伐講習です。
まだ間に合いますので、森と積極的に係る技術を学びたい方は応募下さい。
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最後の森の健康診断

2014年04月21日 | 学習
土岐川・庄内川源流の森健康診断は、今年も10月19日に行われます。
今年で10回目を迎え、そしてこれが最後になります。
今までの形のイベントは、その役割を終えました。
しかし、病んだ森はそのままです。
そこで、森の姿に心を痛める関係者は新たな活動を模索することにしました。
その活動の一つとして、「恵那・森の学校」を開設します。
チラシへのリンクをこのブログの活動予定にアップしました。
一度覗いてみて下さい。
尚、心ある方は是非これからの活動に知恵と夢と希望を提供して下さい。
お待ちしています。
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