NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

修羅道を作ってみました。 (8月28日)

2011年08月30日 | 間伐
今日はもうすっかり恒例となった熊森メンバーによる間伐講習です。
標高670mのいつもの鍋山の現場では、降り注ぐ太陽の光がすっかり変わっていました。
つい先日まで朝早くから眩しい光が直接降り注いでいた現場が、同じ時間なのに日陰になり、空気のじりじりした暑さも影を潜めています。
ここでは夏はすっかり過去のものになっていました。
暑さが和らぐと肩の力が抜け、なんだか気持ちに余裕が生まれるようです。

先ずはチェンソーの目立てから。

ところが、前回の教えを皆すっかり忘れてしまったみたいです。
ヤスリの動かし方が不安定でハラハラしました。
付いていた刃を落としてしまいそうです。
チェンソーの扱い方はすっかり慣れて来ていますが、細かい部分の場数はもう少し踏む必要がありそうです。

今日からの間伐現場が林道の上方に移るので、間伐材を搬出することにしました。
人力での搬出なので、修羅を作ってみることにしました。

玉切りした間伐材を縦に並べて修羅道を作っていきます。

腰を伸ばしてちょっと一休み。
今までに経験の無い材の運搬で、普段使わない筋肉が悲鳴を上げています。

今日は参加者が多く3班に分かれての作業でしたので、たちまち林内が明るくなってきました。
こんな風に仕事が捗ると気持ちが良いですね。
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枝払い、玉切、製材 (8月13日)

2011年08月16日 | 間伐
中野方で切り捨ててあった間伐材を枝払いして2mに玉切し、運び出せるように林内を整理することにしました。
直前になって参加予定者にキャンセルが出て、当日は一人でのんびり作業をしていると、加藤さんと水野さんがやって来ました。
実は水野さんは前日に参加を表明してくれていましたが、今回の林内整備は意外と危険でもあるし体力を使うのでお薦めしないと返事をしていました。
それでも来てくれた訳ですから、作業に参加してもらうしかありません。
加藤さんは掘っ立て小屋のテラスの床張り用に材を切り出すことにしたので、まずそれを手伝う事にしました。
2mに玉切した杉丸太を半分に縦切りしてもらいました。

長い丸太を縦に真っ直ぐ切るのは容易ではありません。
切り口が捻れたり曲がったりして綺麗な板にはなりません。
水野さんも予想通り真ん中辺りで切り口が乱れましたが、初めての作業としては十分な出来でした。
何の先入観も持たず教えた通り素直に作業したのが良かったのでしょう。
それと熱心さ。
非力で女性であるという不利な条件にもかかわらず、このまま経験を積めば相当腕を上げそうです。

加藤さんの作業は製材したように切り口が綺麗でした。
流石ですね。

切った丸太を担いで掘っ立て小屋まで運ぶ作業にも、水野さんに参加してもらいました。
美濃の森造隊は体育会系を自負していますので、男も女も区別しません。
とは言え、担いで運ぶ作業は我々でもつらい作業でしたので、弱音も吐かず参加してくれた水野さんには相当辛かったのではなかったでしょうか。
少し配慮が足りなかったかもしれません。
水野さん、これに懲りずにまた来てくださいね。
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第5回熊森間伐講習 (8月6日)

2011年08月09日 | 間伐
夏らしい熱い一日を予感させる朝を迎えました。
湿度が高いので午後にはにわか雨があるかもしれません。
待ち合わせの拓志館に皆が揃うまで、早めに着いた者達で柘植さんの牛舎を見学しました。

ここでは子牛を引き取り育ててから市場に出しています。

この春生まれた子牛はまだ人見知りをします。
可愛い子牛に心が和みますが、よく考えればこの子牛達はしばらく平和な時間を過ごした後、人間に食べられてしまうんでした。
人間は食物連鎖の頂点に立つ獰猛な肉食動物なんですね。
地球上の生物の中で人類という種は他の種を圧倒して繁栄し、今ではその存在を脅かす他の種は存在しません。
ところがいつの間にか繁栄が暴走し始め、命の基盤である地球環境を温暖化や放射能汚染で狂わせてしまい、自ら種の存在を脅かし始めたようです。
ひょっとすると、今まで地球上では多くの種が滅びて行った様に、人類という種も何時かは滅びて行くのでしょうか。
そして人類の滅びた後にも、地球は何事もなかった様に回り続けるのでしょうか。
今の人類の繁栄がほんの一時の幻でなければ良いのですが。


間伐講習も最終段階に入り、今日は間伐実技だけではなく林分調査の講習を行いました。

先ずは直径巻尺の使い方の説明です。

次に林内に入り、釣り竿を使った100平方メートルのプロットの設定の仕方と林分の調査です。
そして計測したデータを元にSR、林分形状比を算出して人工林の状況を数値化しました。
足早の講習でしたので、受講者の皆さんは多分説明の全ては理解出来なかったでしょう。
理解出来ない分は宿題として持って帰ってもらうことにしました。

次はチェンソーの目立て実技講習です。


午後からはいつものように間伐実技講習を行いました。
しかしもう細かい指摘はしません。
自分一人で安全な作業を続けていくための心構えをそろそろしてもらわなくてはなりません。
自分の身は自分でしか守れないという意識は重要です。

心配していた夕立も無く、間伐講習は終了しました。
次回28日には、伐倒、枝払い、玉切、人力集材と盛り沢山の内容を考えています。



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