NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

山のテーブル海まで下る(3月28日)

2010年03月29日 | 協力
完成したテーブルセットを納品します。
昨日の夕方の内に積み込んでおいたので、早めに恵那を出発する事が出来ました。

運搬用のユニック車と自宅から拓志館までの足に使ったスーパーカブ110Proです。
スーパーカブは昨日新車で購入しました。
これからこれであちこち走り回ります。


今回のテーブルは比較的太いスギを主に使っています。


高速道路は行楽の車で混んでいましたが、1時間45分で恵那から名古屋港までたどり着きました。


左側が昨年納品したテーブルです。
今回のテーブルと大きさが随分違いました
潮風と紫外線で色がすっかり変わっていますがまったくガタも腐りもありません。
名古屋港の皆さん、季節が良くなったら二つになったテーブルで是非寛いで下さい。

帰りの302号で、新しく整備された道路沿いの遮音フェンスを見かけました。

道路沿いにも住宅が立ち並び、都会のこれからの道路にはこんな設備が不可欠なんでしょう。
都会での暮らしには、絶え間無いストレス環境と社会的な高コストがのしかかります。
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ジャガイモの植付け(3月27日)

2010年03月29日 | 自然農
桜があちらこちらで早々と開花したのに、ここのところの寒さで足止めを食らっています。
気温の乱高下に農作業も少々振り回されています。
今日は暖かさを見越して急遽日程を変更してジャガイモの植付けを行なう事にしたのに、今朝棚田の日陰では氷が張っていました。
自然相手の農作業は気候に応じて臨機応変に対応が必要ですが、週末農業は小回りが利かないのが難点ですね。
しかしあまり神経質にならず、おおらかな気持ちで取り組んで行くしかありません。

種芋は各自購入したものと鈴村さんが米糠と一緒に用意してくれた種芋も使いました。
ですので色々な種類が混在しています。
大きな種芋は鉈で縦に半分に切って、きった面を上にして植え付けます。
包丁などと華奢な刃物は使いません。(鉈しかなかった)


苦労した事などすっかり忘れ、開墾すればまだいくらでも場所はあるからと、おおらかに各自好きな場所に好きなだけ植え付けました。
作付け計画は大雑把です。


植え付けた跡に少し土をかけ、米糠を一振りして土になじませて更に土を掛け終了です。


今日の植付け作業も賑やかでした。
取れたジャガイモをどう料理して食べるかとか、取れ過ぎたらどうしようかとか暴走気味の妄想に夢中になっている内に、あっという間に植え付け作業は終わってしまいました。
時間と体力が余ったのと、沢山の作物を育ててみたいという欲も出て、下の田も少し開墾する事にしました。


いい天気です。
日差しは暖かでしたが、北風が強く寒い一日でした。
しかし、いくらなんでも4月に入れば暖かさが安定するでしょう。
ひょっとすると次回は筍掘りが出来るかもしれません。


農作業2日目。
何だかうまく行きそうな気がします。
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森の暗がりにも春の気配(3月22日)

2010年03月24日 | 間伐
近くの山からは雪景色がすっかり消えたのですが、御嶽山と中央アルプスの峰々にはまだ真っ白な雪が残っています。
手前の梢に新緑が萌え盛る頃に消え去るのでしょうか。


今日は鍋山麓の山主さん裏山で、榎君と二人で間伐作業です。
足元の土の感触や森の香りや木漏れ日の暖かさを味わいながら、のんびり行ないました。

ここは様々な樹齢の混交林ですので、充分成熟した森の雰囲気も楽しめます。
大きく育ったヒノキの樹冠を首が痛くなるほど仰向いて眺めていると、何だかいま生きている時間が愛おしく思えてきました。
森で大きな木々に囲まれていると、少しばかり心が素直になるようです。


暗い林内にももう直ぐ新緑の芽吹きが見られそうです。
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テーブル完成、黄砂飛来(3月21日)

2010年03月23日 | 協力
夜に吹き荒れた北風が朝になっても収まらず、21日は風の強い寒い朝になりました。
テーブル作成現場の三郷の里山に着いて最初は焚火から始めました。
前日20日の午後もここで少し作業しましたが、その時は暑くて焚火など考えられませんでした。
今年の春は日によって寒暖差が大き過ぎます。
焚火をしている間にエンジンの掛かりが悪いチェンソーのキャブレターを分解してみました。

内部は特に汚れやゴミは無さそうでしたが、アイドリング時にエンジンがストップしてしまいます。
結局原因は判りませんでした。
チェンソーは頻繁に使った方が調子は良いようです。
もう少し調べてみます。

天板は昨日完成したので、今日はベンチ造りです。
ベンチ用の天板をカンナで滑らかにしました。
柔らかいスギは気持ちよくカンナ掛けが出来ます。

空が霞んでいるのは黄砂のせいです。

ベンチの足部分を加工しています。

空は真っ白ですね。
こんなにひどい黄砂は見た事がありません。
しかし黄砂は、強い風で拡散しないで午前中のほんの短い時間で北の空を去って行きました。


ベンチはあと少しで完成しそうなので、残りは匠にお任せして里山の間伐作業も行ないました。
伐木と枝葉でたちまち足の踏み場も無くなり、片付け作業が大変でした。


そしてベンチが完成し、テーブルセットが出来上がりました。
匠を真ん中に記念撮影です。


このテーブルセットは28日に名古屋港まで運ぶ予定です。
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山里力育成塾、無事に賑やかに楽しく始まりました。(3月14日)

2010年03月15日 | 自然農
先週雨にたたられ延期になった山里力育成塾がついに始まりました。
雲ひとつ無い晴天で風も穏やか、少し肌寒いくらいの気温で身体を動かすには絶好の日和となりました。
集まったのは女性4人男性4人の計8人、全員が農作業はほぼ初めてです。
簡単に自己紹介を終え、早速畝作り作業に取り掛かりました。
機械を入れて一度起こしたらという地元の方の意見もありましたが、農産物の成果を追い求めるより作る作業の方をどちらかというと重視したいという思いもあって、畝作りも人力のみでゼロから始める事にしました。

萱や葛で覆われた表面の草を刈、土が見えるように片付けます。

既にこの時点で腰や腕が疲れて来ました。
前途多難です。

あまり枯れ草が片付いていないように見えるかもしれませんが、畝作りのために溝堀を開始します。


根を張り巡らした葛の片づけが大変です。

数人で引っ張っても抜けませんので、出来るだけ掘り起こして鉈や鋸で切ることにしました。

最初おしゃべりで賑やかだったのが、いつの間にか口数が少なくなり黙々と各自作業を続けます。
その内一人が鼻歌を歌いだしました。
自然に出てきたそうです。
歌でも歌わないとやっていられない、声を出すとつらい肉体労働が少しは楽になる。
この気持ちは良く解ります。
間伐をしていても、力を振り絞らなくてはならない時には自然に掛け声が出ます。
きっとこれと同じなんだと思います。
機械化が進む前まで田植えや他の作業で皆が歌ったのは、きっと作業がつらいと感じた時なんでしょう。

畝上げ作業は静に進み、適当に休みましょうと声を掛けても皆なかなか手を休めません。
そこで少し早目に昼休みです。
日当たりのいい場所を選んで弁当を広げました。
四方山話がこれからここで何を作ろうかという話になり、米造りは水の管理が大変そうだから麦を作ろう、麦を作ったら石釜を作ってパンを焼こう、いやピザがいい。
ビールを造って一杯というのもいいね等と、まだ何も植え付けていないのにもかかわらず、妄想はいくらでも膨らみます。

午後からは畝上げの仕上げです。
そして何とか完成しました。
やれば出来るんですね。
「良く出来たもんだね」と思わず皆で声を掛け合ってしまいました。


最後は道具の土を棚田の横を流れる小川で洗って落としました。

この小川は雨が降っても濁りませんし、いつも水量が変わりません。
すばらしい水がたっぷり流れています。
これから暑くなればこの川辺がオアシスになるでしょう。
今は棚田の石垣で囲まれた風が遮られ、日を浴びて温まった石垣のおかげでここには春がとっくにやってきていました。
足元にフキノトウを沢山見つけたので皆で取って御土産にしました。

かなり大変な肉体労働の一日でしたが、何とか山里力育成塾も最初の一歩を踏み出せました。
そして非力でも皆で集中すればそこそこの作業は出来るものだと改めて学びました。
これで荒れ果てて寂しかった農地が暖かな場所に生まれ変わりました。
塾生の皆さん、これから第2歩、第3歩と楽しみを見つけ出しながらゆっくり着実に歩いて行きましょう。



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業務連絡 : 雨です

2010年03月07日 | 自然農
残念ながら昨夜から雨が降り続いています。
 本日の作業は中止とし、14日に延期します
14日の作業はジャガイモの植付けの予定でしたが、こうなると作業が重なって内容を変更する必要があるかもしれません。
14日の作業内容は改めて皆さんにお知らせします。
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ぬかるみで悪戦苦闘(2月28日)

2010年03月03日 | 間伐
今朝は雨の音で目覚めました。
ネットで天気予報を見ると、昼ごろには雨から晴れと急速に回復するようでしたので山に出かける事にしました。
春になって天気がめまぐるしく変化するようになったようです。
昼に上矢作の佐藤さんを杭作成現場に案内して、ついでに自然農作業のアドバイスを頂きました。
山里力育成塾が7日に始まるというのにまだドタバタしています。

佐藤さんと別れて直ぐ近くの山主さんの裏山へ出かけました。
山主さんに声を掛けて山に入り、谷筋のスギを間伐しました。
谷筋は斜面が急な事と朝までの雨で地面がぬかるんでいて、なかなか安定した作業体勢が確保出来ないばかりか何度も斜面を滑り落ちる有様です。
それでも我慢して作業を続けると、何とか林の中まで光が届くようになりました。



ぬかるみでの悪戦苦闘をひとまず終えて、合流した山主さんと尾根筋を登って行くと境界近くで大きなヒノキに出会いました。
胸高直径90cmの堂々とした風格のヒノキです。
枯れ枝も無く中程から生き生きとした枝を四周に広げています。
樹齢150年は間違いなく超えているでしょう。
周りにはこれよりは少し細い多くの堂々としたヒノキがまだあり、近くには広葉樹に覆われた急斜面があってそこにもミズナラやホウの大木が生えています。
またいい場所を見つけました。
山では毎回何か楽しい発見があります。
この出会いの楽しさが山との関わりを促す原点のような気がします。
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現地調査、杭造り、職務質問、(2月27日)

2010年03月01日 | 間伐
朝目を覚ますと、昨日の雨で洗われた爽やかな空気が満ち、空一面に青空が広がっていました。
雨の天気予報が見事に外れました。
今日は佐々良木の山主の足立さんが他の山主さんを紹介してくれることになっていて、現地調査だけならカッパを着てでも行なう覚悟でしたので、朝から幸運に恵まれました。
最初の山主さんは佐々良木寺張で田圃を手広く営んでいる方です。
自宅の裏山に続く舗装道を5分ほど入った道沿いの人工林が現場でした。
傾斜もゆるくとても条件のいい所です。
これなら間伐体験用の現場として使えそうです。
山主さんが御忙しい方であまりゆっくり話をする事ができませんでしたが、間伐作業には快い返事を頂きました。
次は佐々良木伊保中切の部品工場を経営されている山主さんです。
現場は足立さんの現場へ上る途中の竹藪を過ぎた当たりで、これも条件の良い所でした。
こちらも間伐作業の承諾を頂きました。
いつも最初に山主さんにお会いして間伐の申し出を行なうと、山主さんはどう対処していいのか戸惑う様子です。
無償で間伐をさせてくれという申し出が胡散臭いのでしょう。
こちら側の楽しみでやっているという説明も、うまく伝わらないのが普通です。
今回は足立さんが口ぞえしてくれたので話は早かったのですが、いきなりよそ者がこんな申し出をしてきたら山主さんはもっと警戒して話はなかなかまとまらないでしょう。
間伐活動を続けていくには地道な実績作りと地元の方の紹介が必ず必要ですね。
今回の二つの現場とも行き易さ、傾斜、面積、込み具合、林齢とも間伐体験を行なうには最適な条件を備えていました。
今回の現場は単に間伐を行なうのではなく、有効に利用させていただきたいと思います。

午後は足立さんと別れて一人で杭造りの現場に向いました。
東野で自然農塾を開いている佐藤さんに猪除け柵の支柱用に頼まれました。
支柱作りの現場は昨年中部大学の学生さんの間伐体験と、森の健康診断での間伐体験に使った林です。
現場に来たのは久しぶりです。
明るい日差しが差し込むようになった林に足を踏み入れると、昨夜の大雨で水かさを増した沢の水音と小鳥の声が迎えてくれました。
声の方に目をやると、日差しを浴びた倒木の周りを小鳥が飛び交っていて、奥の方の杉木を慌てて登って行く小動物の姿も目の隅に捉えました。
真っ暗な人工林に命が少し戻ってきたようです。
何だかうれしくなりました。
小さな自己満足ですが、こうした楽しみがあるから間伐活動は止められません。


明かりの差し込み始めた林です。


所々、地面まで光が届いて暖めています。


倒してあった間伐材の枝払いと玉切り作業の手を止めて、沢縁で汗を拭いこわばった腰を伸ばしました。
林の中の水音は音楽です。

作業が終わって車へ戻り、器材を積み込んで出発しようとした時、向こうからパトカーがやって来て私の車の直ぐ後で止まり、警官が下りてきました。
こちらも好奇心に駆られて下りると、どうしてこんなところに車を止めているんだと職務質問を受けました。
事情を説明して、逆にどうしてこんなところをパトロールしているのかと聞くと、最近山の中での自殺があるのでパトロールしているとの返事でした。
とんでもない事です。
山の中では熊や猪に出会うより人間に出会う方が驚きます。
それが死体だったりしたら尚更です。
どうかそんな事になりませんようにと願うしかありません。
皆さん山の中にはゴミや命を捨てないようにお願いします。
山は生きる力や喜びをもらう所ですよ。
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