夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『MAMA』

2021年05月30日 | 映画(ま行)
『MAMA』(原題:Mama)
監督:アンディ・ムスキエティ
出演:ジェシカ・チャステイン,ニコライ・コスター=ワルドー,メーガン・シャルパンティエ,
   イザベル・ネリッセ,ダニエル・カッシュ,ハビエル・ボテット,ジェーン・モファット他
 
久しぶりにAmazonプライムビデオにて鑑賞。
もちろんプライム会員なら見放題作品のうちの1本です。
 
2013年のカナダ/スペイン作品。
監督はアルゼンチン出身のアンディ・ムスキエティで、
2008年に発表した短編がギレルモ・デル・トロの目に留まって甚く気に入られ、
ホラーは苦手と言いつつ、スペイン語圏やポルトガル語圏の映画は大好きです。
 
そしてこのムスキエティ監督って、なんか聞いたことがあると思ったら、
この後『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)でブレイクしているではないですか。
続編の『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(2019)はイマイチでしたけど。
 
雪の舞う光景でスタート。
荒れた天候の中で何かが起きるのも大好きな私。ウキウキわくわく。
 
投資仲介会社を経営するジェフリーは、経営難から精神を病み、
共同経営者を殺害した後に自らの妻をも手にかける。
幼い娘ヴィクトリアとリリーを乗せると、
ふたりと心中する場所を探し求めて車を走らせる。
 
たどり着いたのは森の中の古びた小屋。
窓の外を眺めるヴィクトリアを涙ながらに背後から撃ち殺そうとしたとき、
ジェフリーは小屋に潜んでいた不気味な影に絡め取られてしまう。
父親をも失い、ふたりきりになった幼い姉妹。
 
ジェフリーの弟ルーカスは財産をはたいて兄の行方を捜し続け、
5年後、彼に雇われた男たちが奇跡的に小屋で生き延びていた姉妹を発見する。
 
ヴィクトリアとリリーは野生化しているようで、凶暴性を発揮する。
しかし以前ヴィクトリアがかけていた眼鏡をルーカスが差し出すと、
父親そっくりのルーカスのことを認識し、徐々に心を開きはじめる。
 
姉妹を診察した博士ドレイファスは、姉妹が架空のママの存在を作り上げ、
それにすがって生き延びたと想定。
ルーカスは恋人アナベラと共に姉妹を引き取り、
ドレイファスが用意した屋敷で共同生活を始めるのだが……。
 
屋敷に引っ越すと、次々と不可解な現象が起こります。
姉妹以外にも子ども部屋に誰かいる様子で、
ルーカスは壁に広がった黒い染みに襲いかかられて負傷、入院。
ルーカスがいない屋敷で、姉妹と3人で過ごすことになったアナベル。
 
ジェフリーとルーカスの二役を演じるニコライ・コスター=ワルドー、男前。
デンマーク人の男性って結構イケメンが多いような。
 
彼女がよく演じるエリート女性でも貞淑な妻でもありません。
濃いメイクを施したロッカーで、ルーカスのために我慢しているけれど、
実のところは子どもなんて引き取りたくない。
冷ややかな姉妹の態度がめちゃくちゃ怖くて、いつも思うことですが、
 
「ママ」は本当に存在するのか。その正体は何なのか。
やっぱりスペイン語圏やポルトガル語圏のホラーは切なくて○。
アナベルが母性を見せるシーンとか、グッと来ます。
クローゼットに隠れるのはやめて、怖いから(笑)。
 
遺体には眠る場所が必要。
たとえ信心深くなかったとしても、遺体を粗末に扱ってはいけない。
その過ちは正すべし。

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