夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『パーム・スプリングス』

2021年05月05日 | 映画(は行)
『パーム・スプリングス』(原題:Palm Springs)
監督:マックス・バーバコウ
出演:アンディ・サムバーグ,クリスティン・ミリオティ,ピーター・ギャラガー,J・K・シモンズ,
   メレディス・ハグナー,カミラ・メンデス,タイラー・ホークリン他
 
初見参のアップリンク京都で3本ハシゴの2本目。
バカっぽいのに知的な匂いもするアメリカ作品。
 
カリフォルニア州南東部リバーサイド郡に位置するパームスプリングス。
2019年11月9日、この砂漠のリゾート地で結婚式がおこなわれる。
 
新郎はエイブ、新婦はタラ。
参列しているナイルズは、タラの友人ミスティの恋人だが、
タラの姉サラと意気投合し、ふたりで披露宴を抜ける。
 
ふたりでイチャイチャしていたところ、ボーガンの矢が飛んできてナイルズを直撃。
ボーガンを撃ち放ったのはロイという中年男性らしく、
ロイの姿を見るや駆け出したナイルズをサラは追いかける。すると奇妙な洞窟に到着。
ナイルズが「来るな」と叫ぶのを無視して飛び込むと、閃光に包まれる。
 
翌朝目覚めたサラは、今日も11月9日であることに気づいて呆然。
プールでくつろぐナイルズを見つけて問いただすと、
洞窟で閃光に包まれてタイムループにはまったのだと教えられる。
 
ナイルズはすでにずっと前からこのタイムループの中にいて、
11月9日を何千回と繰り返しているという。
ロイもナイルズのせいでそうなったことを恨みに思っており、
復讐したい気持ちから隙あらばナイルズを殺しに来るらしい。
どう殺されようが、ナイルズは翌朝また11月9日に目覚めるのだが。
 
最初は憤るサラだったが、ナイルズと毎日11月9日を過ごすうち楽しくなり……。
 
めちゃくちゃ面白かった『ハッピー・デス・デイ』(2017)と
その続編『ハッピー・デス・デイ 2U』(2019)を思い出す、これも佳作。
 
今日何をしようが明日はまた同じ日がやってくる。
好き放題しても明日会う人はそのことを知らない。
そんな状況でハメをはずしまくりのナイルズとサラが楽しい。
 
しかし、ふたりでそんな日を過ごすうち、サラはやっぱり元に戻りたくなります。
ナイルズのことが好き、元に戻っても一緒に居たい。
でもこのまま同じ日を過ごし続けるのは嫌。
一方のナイルズは、もう戻れなくてもいいやと思っています。
うだうだ言うナイルズを見限り、ひとりで戻る決意をしたサラは、
同じ日が続くのを利用してひたすら勉強する。めちゃくちゃ賢い。
 
『相対性理論を楽しむ本』を読んだばかりだったのでタイムリーでした。
いや、やっぱりその仕組みはさっぱりわからないのですけれど。
 
良い日であれば一生その日でもいいかもしれない。
でも終わりが来なくて永遠に生き続けるのはどうなんでしょうね。
明日は明日、今日は一日しかないとわかっているからこそ、今日を大事にしたい。

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