散歩
ひとは不安だと たえず何かをつぶやき 語りかけてきます。
自分の気持ちが不安定だと 雑念が浮かび これを口に出したがります。
いまの社会がおしゃべりなのも 時代の不安を現しているのです。
この底の浅い小川のような人生を送っている人は
おそらく 自分の仕事に全身をうちこんで
充ちたりた 「 現在(いま) 」 に生き抜いていないはずです。
自分の河底を深くし 満々と流れる大河のように音も立てず
自信をもって自分の仕事を掘り下げている人は ・・・ 燃焼しきっています。
いったいどちらが ・・・ まことの人生なのでしょうか。
自分の衣食住(くらし)や 金や 名誉にかかわりあって
たえず水音をたてているケチな人生と ・・・
ひとり わが仕事に没頭する静寂の人生と ・・・
いずれを ・・・ 私たちはえらぶべきなのでしょうか。