遠足
苦から逃げるのも ことさらこれを求めるのも
・・・ ともに 自然にそむいています。
与えられた難局に
逃げ腰になるのでなく また ことさら力むこともなく
淡々と これにあたって処理していく
・・・ それが 理想であるような気がします。
はなはだむずかしいことで 私など とても実行できていませんが
・・・ そうありうるように 努力はしているつもりです。
岩もあり木もありされどさらさらと
たださらさらと水はながるる
私は この歌がとても好きです。
愛唱歌のひとつとして しばしば口の中で言ってみます。
困難に出あうと これを口ずさんで 心を無にしようとするのです。
自然物でもって すべてを語った象徴的な表現と
淡々と流れるような調べがよい と思います。
明治以降の作らしいですが くわしいことはわかりません。
岩があっても木があっても 水は逃げず また 力まず
自然にさらさらと流れるだけで
そして 岩をも木をも こえていきます。
その無心さ 自然さ ・・・
人もこういうように 岩木をこえてゆきたい と思います。
そう言えば かの 『 老子 』 も
「 人は 水のようであれ 」 ・・・ と教えています。