RuN RiOt -marukoのお菓子な美術室-

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陶酔のパリ・モンマルトル 1880 -1910 「シャ・ノワール《黒猫》」をめぐるキャバレー文化と芸術家...

2012-04-20 21:30:00 | 美術
見てきました

八王子市夢美術館

会期は2012年4月6日から2012年5月20日。

時は、19世紀末。
「ベル・エポック(良き時代)」と呼ばれ、芸術の都・パリが華やかで成熟した時代。
芸術家たちの拠点、モンマルトルに一軒のキャバレーがオープンしました。
「シャ・ノワール」
黒猫、の意味。

19世紀末のキャバレーといえば「ムーラン・ルージュ」
昨年、三菱一号館美術館で「ロートレック展」見ています。
ロートレックはムーラン・ルージュに出入りしていましたが、こちらのシャ・ノワールにも。
他の芸術家としては、作曲家のドビュッシー、サティ、建築家のエッフェル、詩人のヴェルレーヌ、小説家のゾラ……

このころのモンマルトルにはキャバレー、カフェ、ダンスホールがとにかくたくさん
そんな中、店主、ロドルフ・サリスは考えます。
詩人のエミール・グドーとともに若者文化を持ち込み、人々の興味を惹きつけるのです。

支離滅裂な人々を「アンコエラン」
冗談好きな人々を「フュミスト」
このように称した若者たちが繰り広げた反芸術的な活動。
芸術家の集まるキャバレーで、反芸術的活動!?
って思っちゃいましたが。
若者たちの風刺やユーモアに満ちた行為や作品は言葉やイメージの掛け合いからなるもの。
時代の先をいく行為でした。

たとえば、ウジェーヌ・バタイユ「パイプを咥えるモナ・リザ」
モナ・リザをいじった作品なら、髭を描いたマルセル・デュシャンの「L.H.O.O.Q」が有名ですが、バタイユの作品はそれよりも30年ほど前。

「シャ・ノワール」の出し物でとりわけ注目されたのが、アンリ・リヴィエールによる影絵芝居。
リヴィエールは浮世絵が好きで作品に影響が見てとれましたが、今回の影絵芝居にも、「あ、この場面、あの作品っぽい」なんてところがあってそうゆうのを見つけるのも楽しい(笑)

絵画ですと
シャルル・ギユー「水路」
アルフォンス・オスベール「風景」
あたりは私好みでヤバかった

今回の展示はポスター、絵画、版画、出版物、影絵芝居等の展示です。
「キャバレー文化と娯楽」という視点から見る展示もなかなかないと思う。
視点がおもしろくって、また先日の「ロートレック展」と通じる点もあり19世紀芸術とキャバレー文化を復習できた気がして満足な展示でした。



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