見てきました
ブリヂストン美術館
会期は2013年6月22日から2013年9月18日。
今回のテーマは色。
現在、市販されている絵の具の色は100色を超えるそうです。
古代以来、絵の具の色のもとになっているのは天然顔料が中心で限られた色彩でした。
それが18世紀になり人口顔料が工業生産。
チューブ入り絵の具の発売などで画家は多くの色を使えるように。
マティスのように鮮やかな色を使った画家もいれば、ルドンのように白黒の世界を好んだ画家も。
マティスの挿絵本『ジャズ』の版画20点の展示と同時に、近年新たにブリヂストン美術館のコレクションに加わったルドンのリトグラフ集
『夢想(わが友アルマン・クラヴォーの想い出に)』などを中心に約170点の展示です。
時代ごとに展示されていました。
レンブラント・ファン・レイン「聖書あるいは物語に取材した夜の情景」
こちらは印象派前の作品。
レンブラントらしい作品。
暗闇の中、焚火の光に照らされ、浮かび上がる兵士の姿。
光と闇の対比がドラマチック。
この作品に使われている黄色は、レッドチンイエローという絵の具。
17世紀までしか使われず、以降はネイプルズイエローという絵の具になったそう。
この作品が描かれたのは17世紀。
絵の具から、描かれた時代を知ることができるってすごい。
カミーユ・コロー「ヴィル・ダヴレー」
はい、もういつものです。
挨拶してきました(笑)
コローは今回4作品展示されていました。
ルドン「夢想」
これは1891年のリトグラフ集。
白黒の世界です。
ルドンにとって黒は「あらゆる色の中で一番本質的」な色。
このリトグラフ集の副題は「わが友アルマン・クラヴォーの想い出に」
ルドン展の記事でも触れていますが、ルドンは植物学者クラヴォーと交流。
ルドン作品にたびたび表れる植物的モチーフはクラヴォーとの交流で生み出されたと考えられるほどの付き合いでした。
が、クラヴォーは1890年に自殺。
その後このリトグラフ集は出版されました。
マティス「ジャズ」
挿絵本「ジャズ」には20点の切り紙絵のカラー印刷が収められていて、今回、20点すべてが見られます。
見ていて楽しくなるような、動きのある作品たちです。
とても可愛らしくてポストカードとかにしてもいいんじゃないでしょうか。
切り紙絵は、助手がグワッシュで紙に色を塗り、それをマティスがハサミで切り抜き、紙に貼って構成するという方法で制作されました。
マティスは印刷の再現性にこだわり、編集者で画商のテリアードとともに、さまざまな印刷技法を試し、出版までに3年もの時間を要しました。
切り紙絵で使われているのと同じグワッシュを使ったステンシルでの印刷。
最後まで実現に苦労したのは紫色だったそう。
第10室で「追悼 ザオ・ウーキー」という部屋がありました。
2013年4月9日、92歳で亡くなられた画家ザオ・ウーキー。
1921年に北京で生まれ、出身校である杭州美術学校で教鞭をとったのち、1948年、27歳のときパリに渡りました。
(1964年にフランス国籍を獲得)
ブリヂストン美術館では油彩画、水彩や墨によるドローイング、版画など18点の作品を所蔵。
国内最大のコレクションだそう。
その中から厳選された9点が展示されていました。
「07.06.85」
この作品は何度も見ている作品。
青い色が印象的で遠くからでも「あ、また展示されている」ってわかるものでした。
「風景2004」
これは初めて見ました。
やわらかい緑色というか黄色というか。
抽象画だから何が描いてある、という説明は難しいけれど。
優しげな色や明るさが好きです。
ご冥福をお祈りいたします。
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ブリヂストン美術館
会期は2013年6月22日から2013年9月18日。
今回のテーマは色。
現在、市販されている絵の具の色は100色を超えるそうです。
古代以来、絵の具の色のもとになっているのは天然顔料が中心で限られた色彩でした。
それが18世紀になり人口顔料が工業生産。
チューブ入り絵の具の発売などで画家は多くの色を使えるように。
マティスのように鮮やかな色を使った画家もいれば、ルドンのように白黒の世界を好んだ画家も。
マティスの挿絵本『ジャズ』の版画20点の展示と同時に、近年新たにブリヂストン美術館のコレクションに加わったルドンのリトグラフ集
『夢想(わが友アルマン・クラヴォーの想い出に)』などを中心に約170点の展示です。
時代ごとに展示されていました。
レンブラント・ファン・レイン「聖書あるいは物語に取材した夜の情景」
こちらは印象派前の作品。
レンブラントらしい作品。
暗闇の中、焚火の光に照らされ、浮かび上がる兵士の姿。
光と闇の対比がドラマチック。
この作品に使われている黄色は、レッドチンイエローという絵の具。
17世紀までしか使われず、以降はネイプルズイエローという絵の具になったそう。
この作品が描かれたのは17世紀。
絵の具から、描かれた時代を知ることができるってすごい。
カミーユ・コロー「ヴィル・ダヴレー」
はい、もういつものです。
挨拶してきました(笑)
コローは今回4作品展示されていました。
ルドン「夢想」
これは1891年のリトグラフ集。
白黒の世界です。
ルドンにとって黒は「あらゆる色の中で一番本質的」な色。
このリトグラフ集の副題は「わが友アルマン・クラヴォーの想い出に」
ルドン展の記事でも触れていますが、ルドンは植物学者クラヴォーと交流。
ルドン作品にたびたび表れる植物的モチーフはクラヴォーとの交流で生み出されたと考えられるほどの付き合いでした。
が、クラヴォーは1890年に自殺。
その後このリトグラフ集は出版されました。
マティス「ジャズ」
挿絵本「ジャズ」には20点の切り紙絵のカラー印刷が収められていて、今回、20点すべてが見られます。
見ていて楽しくなるような、動きのある作品たちです。
とても可愛らしくてポストカードとかにしてもいいんじゃないでしょうか。
切り紙絵は、助手がグワッシュで紙に色を塗り、それをマティスがハサミで切り抜き、紙に貼って構成するという方法で制作されました。
マティスは印刷の再現性にこだわり、編集者で画商のテリアードとともに、さまざまな印刷技法を試し、出版までに3年もの時間を要しました。
切り紙絵で使われているのと同じグワッシュを使ったステンシルでの印刷。
最後まで実現に苦労したのは紫色だったそう。
第10室で「追悼 ザオ・ウーキー」という部屋がありました。
2013年4月9日、92歳で亡くなられた画家ザオ・ウーキー。
1921年に北京で生まれ、出身校である杭州美術学校で教鞭をとったのち、1948年、27歳のときパリに渡りました。
(1964年にフランス国籍を獲得)
ブリヂストン美術館では油彩画、水彩や墨によるドローイング、版画など18点の作品を所蔵。
国内最大のコレクションだそう。
その中から厳選された9点が展示されていました。
「07.06.85」
この作品は何度も見ている作品。
青い色が印象的で遠くからでも「あ、また展示されている」ってわかるものでした。
「風景2004」
これは初めて見ました。
やわらかい緑色というか黄色というか。
抽象画だから何が描いてある、という説明は難しいけれど。
優しげな色や明るさが好きです。
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