RuN RiOt -marukoのお菓子な美術室-

お菓子好き。F1好き。
美術館行くの大好き。
買い物も大好き。
休日に全力で生きるOLの日記(笑)

理想郷

2014-02-13 21:30:00 | 美術
見てきました

松岡美術館

会期は2014年1月8日から2014年4月13日。

作家たちが思い描いた理想の世界。
人々がさまざまな願いや思いをこめて工芸や絵画に表現してきたもの。
今回は日常とは異なる世界をテーマに展示されています。
写真とともにご紹介します。

まずは展示室4.《古代中国 -いのりのかたち》
ここでは古代中国の"いのり"について。
神を信仰することで"理想郷"が作り出されていきます。
ここでは"いのりのかたち"を通して、"理想郷"を見て行きます。


「き龍百乳文 方てい」
表示できない漢字で書かれている部分をひらがなにしたらなんだかマヌケな感じが。。
これ、写真では分からなくて、あの感動を伝えきれないのが悲しいぐらい。
とっても細かく細工が入っているのです。
もう、ずーっと見ていても飽きないぐらい。
素晴らしいのです。


「青磁 人物楼閣 壺(神亭)」
なんじゃこれ、な壺。
人物のようなものが楼閣の屋根を支えているのです。
けっこう大きくて使い道が気になります。


「緑釉鴨圏望壺」
なんじゃこれ、な壺、その2.
下のお皿の部分には鴨が優雅に(?)泳ぎ、楼閣の上では何かを構えている人物。
こちらも大きくて使い道が気になります。。


「翡翠楼閣花鳥図挿屏」
なんて素晴らしいんだ!!と思うこと間違いなし。
翡翠に施されているのは楼閣図。

そして花鳥図。

細部まで美しく見事です。


張宏「山水画図」
この不思議な感じがたまらなく私好み。
中国の山水図は現実のようで異世界のような景色が描かれていて見ていて面白い。


「金銅 観音菩薩遊戯坐像」
腰掛け、片膝立てて腕をだらんと。
なんだか"あ~、だるいな"って感じに見えてきてしまいます。笑


「五彩百蝠文壺」
色鮮やかにえがかれているのはコウモリ。
中国では「コウモリ(蝙蝠)」の「蝠」が「福」に通ずることから縁起物とされています。
こうやって見ると可愛らしく見えます。

続いて、展示室5、6で《理想郷》
俗世を離れた楽園"理想郷"に、いつの時代の人々も夢を描いてきました。
ここでは神や仙人が住むところや、理想・夢の景色などを扱った作品が展示されています。


麻田鷹司「芦ノ湖富士」
淡い色彩が素敵です。
富士山は宙に浮かんでいるのかのよう。
水の青、空の青、色づき始めた山の緑。
すべてが美しい景色を作り出しています。


山下新太郎「黒部渓谷鐘釣付近」
これまた美しい山の景色。
流れる水の勢いも、穏やかなだけではない自然を感じられます。


山口蓬春「山湖」
これまた、これまた素敵。
色使いとリズム感ある空の白い雲がいい。
湖に映り込む景色の描き方も独特でおもしろい。


橋本雅邦「鉄拐仙人」
鉄拐は中国、隋時代の仙人。
汚れた布を纏い、竹杖を術によって鉄に変えた杖(鉄拐)を持っているそう。
ふっと息を吹いたようなポーズですが、鉄拐は気を吐くと空中に自分の姿をふきあらわすとされたそう。
これもその瞬間を描いたもの。
まさに異世界。


竹内邦夫「残照」
この作品が今回一番好きかも。
静けさ漂う砂漠をぽつんといくのは一匹の生き物。
照りつける光が作り出す影が寂しさをより表します。


堀川公子「古経を排す」
古経は善通寺所蔵の"一字一佛法華経"
この下りのコピーを手にしたとき、作家は夢かと思ったほど、嬉しかったとか。
この作品には作家の祈る気持ちが静かに込められているんですね。。

以上になります。
まだまだ面白いものがありましたが、特に展示室4はおすすめ。
変わったものが多くてついつい時間を忘れてしまいます。



ブログランキングよかったらお願いします

最新の画像もっと見る

コメントを投稿