RuN RiOt -marukoのお菓子な美術室-

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休日に全力で生きるOLの日記(笑)

南蛮美術の光と影 泰西王侯騎馬図屏風の謎

2011-11-28 23:10:00 | 美術
見てきました

サントリー美術館

会期は2011年10月26日から2011年12月4日。

開館50周年記念展の第4弾!!
この展示、皆勤賞です。
(過去はこちら→第1弾第2弾第3弾)

今回も頂いたチケットが
あぁ、この取り組みすごく嬉しかった。
サントリーさんありがとう(笑)

今回は南蛮美術。
南蛮美術ってなんぞや……ってわけで。
16世紀半ばから17世紀初頭。
ポルトガルやスペインから船が来航します。
いわゆる南蛮船です。
南蛮船の来航は西欧や中継港で荷積みされた貴重な文物をもたらしました。

カステラや金平糖などはもともとポルトガルのお菓子。
パンも語源はポルトガル語。
船の乗組員たちの主食であると同時に彼らの信仰するキリスト教ではミサのときに「パンと葡萄酒」が必要でしたから。
キリスト教の宣教師も一緒にやってきたため、布教活動等で口にした日本人もいたかも。
その後キリスト教は禁止されたため、パン作りも消えていってしまいます。
って、食べ物のはなしばかり……。
たばこも舶来品ですね。
私、吸わないけど。

まぁ、そんなこんなで(!?)いわゆる南蛮美術や文化が花開きます

では展示へ。
今回の目玉は重要文化財「泰西王侯騎馬図屏風」
桃山から江戸初期の洋風画の傑作とされていますが。
これ、相方がいるんですね。
「秦西王候騎馬図屏風」
神戸市立博物館所蔵です。
今回、並んで展示されています。
日本人絵師の作品と推定されています。
描かせたのはイエズス会の宣教師とされていますが。
戊辰戦争のときに鶴ヶ城から見つかったそうですが、なぜ会津若松にこのような絵があるのか??
そして何でこのような記念碑的大画面を日本人絵師が描き上げたのか??
など様々な点で謎の残る……ミステリアスな作品なのです。
う~ん、そんな話を頭に入れつつ。
見れば見るほど不思議な魅力に吸い込まれる……。

「南蛮屏風」
重要文化財です。
色鮮やか。
金雲も美しいし木々の緑、海の青がとにかくきれい。
よくこの状態でいるなーと感心しちゃいます。

このほかにも初期洋風画やキリスト教の布教に関連する史料・作品などが。

「踏絵」
教科書や資料でお馴染みのこちら。
重要文化財です。
当時の人々を苦しめたものも時が流れると貴重な文化財になるってなんだか複雑。
絵ではなく真鍮性のレリーフのようなものです。
クリスチャンじゃなくてもあまり踏みたくないような……。

そして一番テンション上がるのはここ!!
歴史の教科書や資料集で1度は必ず見たことあるもの。
そしてクラスの誰かが必ずいたずら書きをしていたもの。
「聖フランシスコ・ザヴィエル像」

両手を胸の前で組み、恋する乙女のような目で天を見上げるザビエル。
本物初めて見たー!!
これ、絵の下に日本語が書かれているんですね。
流れるような筆遣いで。
えっと、なんて書いてあるのかわからなかったけど
この作品を見れたことにかなり感動。
これだけ見に行っても満足できるレベル

キリシタンや南蛮人をとりまく日本近世初期の歴史が分かりやすく。
今まであまり見てこなかった南蛮美術がもっと身近に感じられます。



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