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東日本大震災から7年 動き出す福島のビジネス ②コメ復活に光明

2018-03-24 07:15:00 | 経済フロントライン

3月3日 経済フロントライン


一昨年 避難指示が解除された南相馬市小高区。
震災前 約800の農家があったがほとんどが農業を再開できていない。
この地域でいち早くコメ作りを再開した佐藤良一さん。
思うような値段が付かないなかコメ作りをあきらめる人たちを見てきた。
(佐藤良一さん)
「買ってもらえない状況が続いた。
 このままだと荒れた農地 荒廃地になるばかり。
 何らかの手立てを打たなければいけないと切実に思っていた。」
その佐藤さんが作ったコメを買い取り“パックごはん”として売り出したのが
仙台市に本社があるアイリスオーヤマである。
お茶碗1杯分150グラムで約90円とお手頃な価格。
2月 東北各県の100の生協で販売を開始した。
(客)
「味が圧倒的。
 香りがおいしい。」
「150グラムというのはちょうどいいですね 私らには。」
(アイリスフーズ 山田次郎社長)
「農家が米を作ってもなかなか売り先がなかった。
 私たちが安定して仕入れることで
 帰還された方が安心して米を作れる
 そういう思いをもとに南相馬の米に目をつけた。」
このパックごはんにはコメの味を引き立てる独自の技術が使われている。
保管から精米 包装までの全工程を15℃以下で行う低温製法で甘みが増すと言う。
アイリスオーヤマでは3月中に首都圏でも販売を開始したいと考えている。
この日営業担当者が訪れたのはグループ企業のホームセンター。
(ホームセンター担当者)
「試食イベントは出来ない?」
(営業担当者)
「試食は出来ます。
 食べてもらったら買ってもらえると現場の声でわかった。
 チャンスがある商品なので
 ぜひ拡販を一緒にやっていきたい。」
高齢者や共働き世帯が増え
パックごはんへのニーズが高まるなか
この会社ではさらに売り場を増やしていこうとしている。
(アイリスフーズ 営業本部 吉村洸臣さん)
「味も美味しいというのがわかってくると自然にリピートしていただける。
 パックごはんの市場は精米の10分の1
 その規模を2割 3割まで上げていって
 新しい食文化を作れるようにやっていきたい。」
コメの販売先に一定のめどがつくなか
農家の佐藤さんはこの春高校を卒業する2人の若者を採用することにした。
その1人 蒔田詩織さん。
小学5年生の時に被災した。
家は代々農業をしていたが津波の被害を受け再開出来ていない。
震災から7年
ようやく子どものころからの夢だった農業の道を歩み始める。
(蒔田詩織さん)
「私たちみたいに
 若くても農業に興味があるとか農業やってみたいという人がいると思うが
 言い出せない人が多い。
 若い人がどんどん発言して
 農家になっていけるようにしたい。」
佐藤さんは今後も若い人たちを採用し
コメ作り復活の担い手として育てていきたいと考えている。
(佐藤良一さん)
「いかにして
 自分が考えているやりがいがあるものを作ったりやりがいのある農業だと
 一日も早く理解してもらう。
 その人たちが自信をもって同じ世代に言える
 そういう職場にしてあげたい。」



 


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