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“あおもり藍”の可能性は?

2020-03-20 07:00:00 | 報道/ニュース

2月25日 NHK「おはよう日本」


青森県の農家が無農薬で育てた藍。
その名も“あおもり藍”。
いま新しい効能が次々と発見されている。
効能を生かした商品開発も進められていて
青森県の新たな産業の目になるのではないかと期待も膨らんでいる。

感染症対策が求められるなか
インフルエンザ予防のため一人一人にスプレーを吹きかけている青森県の保育園。
このスプレーに入っているのは
これまで主に染料として使われてきた藍。
それも無農薬で青森県の農家が育てた“あおもり藍”の天然エキスである。
このエキスにインフルエンザウィルスの感染を防ぐ効果があることが分かってきた。
こうした“あおもり藍”の効能を産業振興につなげようと開かれたセミナー。
ここで感染防止の効果が発表された。
この効果を発見した弘前大学大学院医学研究科の中根明夫特任教授。
中根特任教授がインフルエンザウィルスを使って行った実験。
エキスなしの容器は細胞がウィルスに感染して死んだため白く見えている。
一方 “あおもり藍”のエキスが入っている容器では細胞は感染しなかった。
(弘前大学大学院医学研究科 中根明夫特任教授)
「あおもり藍エキスによって
 インフルエンザウィルスの感染力は失われたという結果を示しています。
 驚きました。
 こんなに効くのかと。」
この効果についてはいま特許を出願している。
“あおもり藍”の研究を進める県は
マスクなど新たな商品の開発につながると期待している。
(あおもり藍研究の中心 県地域産業課)
「今までこういう素材は青森県になかった。
 産業の柱になるように育てていくべき。」
こうした効能を生かした商品の開発が相次いでいる。
東京都心のスーパー。
ここには“あおもり藍”専用のコーナーがある。
並ぶのは消臭や抗菌の効果に着目した石けんや入浴剤など。
天然成分100%で
健康を気づかう消費者に人気である。
「子どもがいるので肌に優しい成分のものを選ぶ。」
さまざまな分野で効果を発揮する“あおもり藍”。
いま県が注目しているのが
新たに見つかった“農作物の成長を促す効果”である。
この効果を農業に活用しようと
そばを使った実験が行われた。
エキスにつけた種と通常の種を同じ面積で育てると
エキスにつけた種の方が2,5倍も多く実をつけていたのである。
農作物の収穫量を増やすこともできるのではないか。
期待を高める県の担当者が
実用化を目指して
植物の成長に詳しい 東京大学大学院農学生命科学研究科の浅見忠男教授に助言を求めた。
「エキスの1,000倍希釈が収量としては一番多かった。」
「すばらしいデータだなと。
 ただ1回だけではわからない。」
(東京大学大学院 浅見忠男教授)
「あおもり藍のエキスには植物の成長を調節する
 もしくは促進する効果があります。
 研究を続ける価値があるだろうと。」
(あおもり藍研究の中心 県地域産業課)
「さまざまな可能性を皆さんに認めてもらえる取り組みを
 県としてもしていきたい。」
“あおもり藍”がもたらした成長の芽。
大きく育てていくことができるのか目が離せない。
県によると
“あおもり藍”に関連して進められている実験や商品開発は50件超で
県は今後海外にも展開していきたいと考えているという。

 

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