今回は、先生はおしゃべりもそこそこに、いきなり色彩の説明をしだした。かなり美術専門用語が出てくる。日本でも理論的なことは一切無視して書いていたため、「Hue」とか「Opaque」とか「Staining Colour」とか出てくる度に、「は?」と思考が止まる。そのたびに、マイペースなわりに生徒の反応をよく見ている先生は細かく実際にある色を使って説明してくれる。今回の要点は:
・カラーウィール(色相環っていうんだっけ?)について-原色、つまり赤・青・黄があれば、全部の色を作ることが出来る。たとえば、このうちの2色を混ぜればオレンジ・緑・紫になる。ここまでは小学校でも習った。問題はその先。この環の反対側にある色を補色という。そしてその色同士を合わせると(つまり三次的な色)どんどん原色から中間色、つまりグレーに近づいていき、最終的には黒になる。よし、ここまでもなんとかよし。そして、具体的に水彩を描くにあたって、使う色は実際は本当に純粋な赤・青・黄色はほんの一部。大抵は何かしらの色が入っている。たとえば、コバルトブルーは本当の青でもウルトラマリンブルーは紫がちょっと入っている青色、カドニウム・イエロー・ペールは黄色でもほんのわずかに緑が入っている黄色。いままでは、この違いを「濃い青と薄い青」とか「落ち着いた青と、鮮やかな青」としか認識していなかった。で、絵を描くときにこれらの色を使って影をつけたり、色のトーンを落としたかったりする時に、混ぜている色の中に含まれている色の補色をさらにちょっといれるとよいとか。ここまで来ると、生徒の皆は眉間にしわをう寄せて悩んでいる。
まま、ではとりあえずやってみようではないか、と言うことで、先週したウォッシュの宿題の上に、いろんな色を重ねて彩度をあげたり、落としたりして試してみた。そして同じ紙を使ってしたのが、そのグレーの作り方。下の画が、ウルトラマリンブルーとマダーレーキディープを混ぜて、その補色関係にあるローシェンナを刷毛にちょこっとだけつけて(余談:こちらでは刷毛をそのままHAKEと言っている。)水にぬらした空に自由に躍らせると…なんと、なんともいえない色合いのグレーの雲が浮かんでいる夕焼けの空が出来上がった。
あとは、紙一面にリンゴを一個書いて、影に当たるところの色を補色を使って混色する。えっとー、緑のリンゴをウルトラマリンとペールイエローで描いてと…ペールイエローには緑が入っているから緑の補色は…なんだっけ?ああ、赤か。ちょっと赤を影のあたりに入れるが、もともとの下に塗った絵具の量が水分に対し少なすぎて上手くいかず。別に何を言わなくても何が悪かったか分った私には、見回りに来た先生は何もいわない。
こんな、中間色を作るためだけにArchesの高級紙を使うのはとても勿体無い気がする…。しかもリンゴ一個に!そんなことを考えていたら、先生がタイミングよく「この紙はしっかりしているし、表も裏もかけるようになっているんだよ。だから裏も使うといいよ。」と言ってくる。この先生、ふざけたことばっかり言っていると思うと、かなり生徒をよく見ているし、ちゃんと必要なだけの情報をくれる。とぼけた爺さんだ。
この水彩画コースは、予定表というものを生徒に渡されない。だから、毎週毎週何をするか私たちは全然分らない。そういえば先生は最初の最初に、「今まで画を書いたことがある人無い人、今まで習ったことはきれいさっぱり忘れてくださいねー。」といきなり言った。待ったくタイプのちがう絵具と方法はまったく違うアプローチが必要だから、そして変なバイアスが無い新鮮な気持ちでのぞんで欲しかったのかも。この、何があるか分らない水彩画コースはまたまた続く。とても楽しみ-。
~~~~~~~~~~~~~
画は右脳と左脳を両方上手く使って書くもの。でも、私の右左の脳はまだなかなか仲良くしてくれないらしい-。
・カラーウィール(色相環っていうんだっけ?)について-原色、つまり赤・青・黄があれば、全部の色を作ることが出来る。たとえば、このうちの2色を混ぜればオレンジ・緑・紫になる。ここまでは小学校でも習った。問題はその先。この環の反対側にある色を補色という。そしてその色同士を合わせると(つまり三次的な色)どんどん原色から中間色、つまりグレーに近づいていき、最終的には黒になる。よし、ここまでもなんとかよし。そして、具体的に水彩を描くにあたって、使う色は実際は本当に純粋な赤・青・黄色はほんの一部。大抵は何かしらの色が入っている。たとえば、コバルトブルーは本当の青でもウルトラマリンブルーは紫がちょっと入っている青色、カドニウム・イエロー・ペールは黄色でもほんのわずかに緑が入っている黄色。いままでは、この違いを「濃い青と薄い青」とか「落ち着いた青と、鮮やかな青」としか認識していなかった。で、絵を描くときにこれらの色を使って影をつけたり、色のトーンを落としたかったりする時に、混ぜている色の中に含まれている色の補色をさらにちょっといれるとよいとか。ここまで来ると、生徒の皆は眉間にしわをう寄せて悩んでいる。
まま、ではとりあえずやってみようではないか、と言うことで、先週したウォッシュの宿題の上に、いろんな色を重ねて彩度をあげたり、落としたりして試してみた。そして同じ紙を使ってしたのが、そのグレーの作り方。下の画が、ウルトラマリンブルーとマダーレーキディープを混ぜて、その補色関係にあるローシェンナを刷毛にちょこっとだけつけて(余談:こちらでは刷毛をそのままHAKEと言っている。)水にぬらした空に自由に躍らせると…なんと、なんともいえない色合いのグレーの雲が浮かんでいる夕焼けの空が出来上がった。
あとは、紙一面にリンゴを一個書いて、影に当たるところの色を補色を使って混色する。えっとー、緑のリンゴをウルトラマリンとペールイエローで描いてと…ペールイエローには緑が入っているから緑の補色は…なんだっけ?ああ、赤か。ちょっと赤を影のあたりに入れるが、もともとの下に塗った絵具の量が水分に対し少なすぎて上手くいかず。別に何を言わなくても何が悪かったか分った私には、見回りに来た先生は何もいわない。
こんな、中間色を作るためだけにArchesの高級紙を使うのはとても勿体無い気がする…。しかもリンゴ一個に!そんなことを考えていたら、先生がタイミングよく「この紙はしっかりしているし、表も裏もかけるようになっているんだよ。だから裏も使うといいよ。」と言ってくる。この先生、ふざけたことばっかり言っていると思うと、かなり生徒をよく見ているし、ちゃんと必要なだけの情報をくれる。とぼけた爺さんだ。
この水彩画コースは、予定表というものを生徒に渡されない。だから、毎週毎週何をするか私たちは全然分らない。そういえば先生は最初の最初に、「今まで画を書いたことがある人無い人、今まで習ったことはきれいさっぱり忘れてくださいねー。」といきなり言った。待ったくタイプのちがう絵具と方法はまったく違うアプローチが必要だから、そして変なバイアスが無い新鮮な気持ちでのぞんで欲しかったのかも。この、何があるか分らない水彩画コースはまたまた続く。とても楽しみ-。
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画は右脳と左脳を両方上手く使って書くもの。でも、私の右左の脳はまだなかなか仲良くしてくれないらしい-。