HOBNOBlog

ロンドンから徒然に

後出しじゃんけん

2011-10-03 | 日常
 ロンドンを出発したユーロスターは、英仏海峡トンネルを抜けるとフランスのリールを経て、ベルギーのブリュッセルに着きます。こうして2時間前後で3つの国を繋ぐわけです。
 その辺りの国の距離感(物理的にも時間的にも)が、日本とヨーロッパ諸国ではかなり違うと思います。こんなに個性の違う国が隣り合っていることが未だに不思議な感覚です。


 
 ドイツでは脱原発を宣言しましたが、お隣の国フランスの原発依存率は約80%(確か設置された場所もドイツとの国境に近かったんじゃなかったかな)。フランス国民の意識も原発に対する容認度が高いと聞いていました。

 しかし、9月に起きた原子力施設での死亡事故で、様子が変わってきたみたいで、来春の大統領選挙では歴史上初めて原発の是非が論点になるだろうと言われています。

 さて、日本。友人のブログやtwitterを含めて、この点に付いては活発に意見が述べられたり、議論が交わされたりして、僕も考えさせられることがしょっちゅうです。
 そうなると是非とも聞いてみたいのが政治家の意見。しかしこれがどうも煮え切らない。

 菅前首相の“脱原発解散”を警戒した時期は、自民党も公明党も自党のエネルギー政策をまとめると宣言していたくせに、野田首相(この政権がまたこれに関してどう考えているのか全然分からない)で衆院解散の可能性が薄いと見るや、互いの政党の様子見に入っている気配で、この主要3党から何の政策も出てきません。
 与野党問わず、ヨーロッパの政党と比べて、このスピード感のなさや、明快さのなさはどうにも情けなくなります。

 どうして日本の政治家って、こうした他との対比での発想しかないんでしょう。目を向けるべきは国民の方に対してであって、自分達がどう考えるかをしっかり主張してくれれば、逆に筋の通った政党だとして一目置くかもしれないでしょ。

 なのに、この3党以外の党も含めて、どうしてこの時期をそういうチャンスと捉えることができないんでしょうか。
 皆で後出しじゃんけんばかりやっているような場合じゃないと思うんですが。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。