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ロンドンから徒然に

2万人×4日間

2014-10-16 | 音楽
 このところずっとまるで梅雨みたいに雨が続いています。こりゃやばいと思ったら案の定、雨漏りが…
 言っときますが、築100年は越そうかという建物も多いロンドンの中にあっては、むしろ新しい方なんですよ。まぁ、でもミレニアムの年に建てられて既に十数年というのは、そういう水回りの問題が多く出てくる時期なのか、3年前の入居以来、バスルームの水漏れが3回、タンクが1回、そして雨漏りがこれで3回目。まったく…

 そう言えば、同じくミレニアムの年に建てられた有名な建造物がロンドン市内に幾つかあります。
 1年限りで取り壊すと言われたロンドン・アイは今や欠かせない観光名物ですし、かつてその名も“ミレニアム”ドームと名付けられた摩訶不思議な外観の(そしてその用途が大失敗して評判が散々だった)建物は、今 The O2と名前を変えて、一大娯楽施設に生まれ変わっています。

 その複合施設の中で最も有名なのは何と言ってもO2アリーナ。ロンドン市内でのスポーツやコンサートの会場としては、ウェンブリー・スタジアムの9万人に次ぐキャパシティ(2万人)を誇ります。
 当然ここでコンサートを行うのはビッグネームのミュージシャンだけということになるわけです。

 で、そこに名を連ねたのが…ジャーン!エド・シーラン。



 以前も書きましたが、僕は幸運にも彼のアマチュア時代にライブを見ることが出来たんです。何しろ普通のライブハウスですから、ステージ終了後に話も出来たし。その時の観客が20人程度だったことを考えると、本当にここまで成功したのは、まるで映画か何かを見ているような不思議な感覚です。何しろO2アリーナで4日間連続ですよ。それがすぐにソールドアウトの人気ぶり。いやぁ凄い。

 凄いと言えば、これだけの観客を前に、いつもと変わらずギター1本で現れたこと。その潔さに感服です。
 会場が会場だけに、ループで創り出すギターの打音の低音部の輪郭がぼやけたり、跳ね返ってくる音が邪魔になったりはしたけれど、そんなことはライブを楽しむ上で全然邪魔にはなりませんでした。



 「My work is to entertain you.」との言葉通り、アップテンポの曲でこれだけたくさんの観客を煽るのも上手。かと思うと、しっとりバラードを聴かせて女性ファンを泣かせたり……中でもやおらエレキギター(セミアコですが)を取り出して始まった“Thinking Out Loud”。「Kiss me under the light of a thousand stars. Place your head on my beating heart…」なんて歌われた日には…

 エド・シーランのコンサートに誘って、会場でプロポーズする男が相次いでいるという新聞の記事を読んだ時は、あの容貌だけを見て(失礼!)半信半疑でしたが、十分リアリティのあるロマンティックなシチュエーションでした。事実、僕の前の列にもやけに熱いカップルが。(逆にすぐ後ろは男ばかり4人でやけに暑苦しい連中でしたが・笑)



 怒濤の勢いの90分強が過ぎて、アンコールの最後は“Sing”。観客が大声で叫ぶ「Oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh……」の合唱の中、ステージを降りて行きました。
 いや、もう堂々としたビッグ・ミュージシャンだ!

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