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ロンドンから徒然に

西洋の中庭の東洋の動物

2011-05-23 | アート
 今年の5月は何だか例年よりも肌寒く感じます。来週の天気予報を見ても最高気温が20度に達するのは水曜日だけ。中には16度なんて日もあります。
 それでも青空が覗くとやはり気持ちは踊り、子供達は水遊びに興じようとします。



 あ、一部の剽軽な大人達も含むかな。



 いや、決して僕がこの大人達の中に含まれていたわけじゃなく、見てみたい展示がここの中庭にあったんです。
 中国人アーティストAi Weiweiの『Circle of Animals / Zodiac Heads』という展覧会が今Somerset Houseで開かれています。

 名前の通りブロンズで象られた十二宮の動物たちが、イギリスの古い館の前に並べられている様は、ある意味東洋と西洋の文化交流の象徴のようで感慨深いものがあります。




 しかしこの作者Ai Weiwei氏が、未だに中国当局の手で抑留されたままであることを考えると(4月18日のブログ参照)、この像の前で無邪気に戯れる子供達との対比が辛く感じられてしまいます。

 そもそもこの展覧会自体が、その中国政府の拘束に対する抗議の意味も含めて急遽決定したものらしく、NYでも類似のものが行われています。こういった行動の早さとその質の高さ(アートを以て抗議するという意味で)に関しては、いつも英米の対応に感心してしまいます。

 このような各国の動きに対応する意味でか、中国政府はAi氏の容疑を経済犯(20日には脱税と明示)と説明していますが、さて真偽のほどは。

 この青空の下で映えるブロンズ像と、それを見て楽しんでいる人達の姿を、作者自身にも早く見せてあげたいものです。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ロンドンのAi Weiwei (うさぎ)
2011-05-27 23:21:28
Ai Weiweiさんのロンドンの展示、気になっていたのですが、結局、種とこのブロンズ像だったのでしょうか?
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Unknown (Max)
2011-05-29 08:30:46
いえ、もう一ヶ所Edgware Roadの駅から近いLisson Galleryでやっています。実は今日行ってきたんですよ。気が向いたらこのブログでも取り上げます。
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