昔ニューヨークに行った時の話です。何はともあれジャズを聴こうと張り切って、夜遅くに時差ボケの身体に鞭打って、ブルーノートやヴィレッジ・ヴァンガードなどのスポットを回って歩きました。
ミュージシャンとの兼ね合いでスケジュールを組むのがなかなか難しかったのですが、月曜日だけは迷わずここを入れました。マイケルズ・パブ ... 映画監督のウディ・アレンが毎週月曜日にクラリネットを演奏することで有名なところです。何しろこの習慣を何十年も続けていて、アカデミー賞の授賞式さえすっぽかしたというのは有名な話です。
そのウディ・アレン、いささか拍子抜けするくらいあっさりと登場し、淡々と演奏をこなして、これまたあっさりと引き揚げました。
彼の映画もまた、力むことなく淡々と進行し、それでも澱のように残る印象が忘れられなくて、また次回作を観てしまうという繰り返しです。
それにしても、映画を毎年1本(から2本)のペースで制作するなんてことを、これまた“淡々と”こなしてしまう彼が(特に今の73歳という年齢を考えると)とても人間とは思えません。
日本では2007年の“Cassandra’s Dream”が(多分まだ)封切りされていないので、“Scoop:邦題『タロットカード殺人事件』”以来の最新作となる“Vicky Cristina Barcelona:邦題『それでも恋するバルセロナ』”を観てきました。
何しろ出演者にスカーレット・ヨハンソン、ペネロペ・クルス、ハビエル・バルデムという、今が旬と言ってもいい華やかな、そして癖のある名前が連なるのを見ても、とても“淡々と”話が進むとは思えません。それに舞台がバルセロナ、奔放な芸術の街そのままのイメージを踏襲しています。
バルセロナの名所もところどころに散りばめられますが、夏のあそこでたったあのくらいしか人がいないなんてことはないよな、なんて意地悪な見方もしてしまいました(笑)
(下の写真は僕が夏休みに彼の地で撮ったもので、映画とは直接関係ありません)
映画は相変わらず意味深なテーマを隠して、時々ブラックな笑いに引きずり込みます。映画の出来自体を厳しく評価すれば、手放しで賛美するほどのものではありませんが、最初のテーマ曲のノリに付き合ってしまって、そのまま面白く見ました。
さてさて、映画の中のペネロペの感情の起伏の激しいこと!その甲斐あって、この演技で数々の映画賞の助演女優賞にノミネートされ、アカデミー賞でも有力視されています。
この映画を見ていると地の性格なんだろうかなんて思ってしまいますが(笑)、そう言えば、以前カンヌ映画祭でのインタビューで、ハビエルとのプライベートな仲の質問をしつこくされて怒り心頭だったなんて記事を読んだ覚えが...
そのくらいの感性の激しさがないと映画俳優なんて務まらないんでしょうね。
ミュージシャンとの兼ね合いでスケジュールを組むのがなかなか難しかったのですが、月曜日だけは迷わずここを入れました。マイケルズ・パブ ... 映画監督のウディ・アレンが毎週月曜日にクラリネットを演奏することで有名なところです。何しろこの習慣を何十年も続けていて、アカデミー賞の授賞式さえすっぽかしたというのは有名な話です。
そのウディ・アレン、いささか拍子抜けするくらいあっさりと登場し、淡々と演奏をこなして、これまたあっさりと引き揚げました。
彼の映画もまた、力むことなく淡々と進行し、それでも澱のように残る印象が忘れられなくて、また次回作を観てしまうという繰り返しです。
それにしても、映画を毎年1本(から2本)のペースで制作するなんてことを、これまた“淡々と”こなしてしまう彼が(特に今の73歳という年齢を考えると)とても人間とは思えません。
日本では2007年の“Cassandra’s Dream”が(多分まだ)封切りされていないので、“Scoop:邦題『タロットカード殺人事件』”以来の最新作となる“Vicky Cristina Barcelona:邦題『それでも恋するバルセロナ』”を観てきました。
何しろ出演者にスカーレット・ヨハンソン、ペネロペ・クルス、ハビエル・バルデムという、今が旬と言ってもいい華やかな、そして癖のある名前が連なるのを見ても、とても“淡々と”話が進むとは思えません。それに舞台がバルセロナ、奔放な芸術の街そのままのイメージを踏襲しています。
バルセロナの名所もところどころに散りばめられますが、夏のあそこでたったあのくらいしか人がいないなんてことはないよな、なんて意地悪な見方もしてしまいました(笑)
(下の写真は僕が夏休みに彼の地で撮ったもので、映画とは直接関係ありません)
映画は相変わらず意味深なテーマを隠して、時々ブラックな笑いに引きずり込みます。映画の出来自体を厳しく評価すれば、手放しで賛美するほどのものではありませんが、最初のテーマ曲のノリに付き合ってしまって、そのまま面白く見ました。
さてさて、映画の中のペネロペの感情の起伏の激しいこと!その甲斐あって、この演技で数々の映画賞の助演女優賞にノミネートされ、アカデミー賞でも有力視されています。
この映画を見ていると地の性格なんだろうかなんて思ってしまいますが(笑)、そう言えば、以前カンヌ映画祭でのインタビューで、ハビエルとのプライベートな仲の質問をしつこくされて怒り心頭だったなんて記事を読んだ覚えが...
そのくらいの感性の激しさがないと映画俳優なんて務まらないんでしょうね。
私もいつかこういうところを歩きたいなぁ。
旅行はとりあえずロンドンからにしたらどうですか?お世話しますよ。もう何ヶ月かしたら最高の季節になります。