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ロンドンから徒然に

良い人、刺激的な人

2010-07-16 | 映画・演劇
 ロンドンはご存じの通り有数の観光都市なので、いつも中心部は人で溢れかえっています。特にこの頃は学生風の若い人達が増えて賑やかです。
 それにしてもその外国語の多さ!中にはどの国の言語がさっぱり分からない響きのものも。さすが国際都市。



 でもヨーロッパ系が多いことは間違いありません。観光だけでなく仕事や私生活でも交流は多く、当然国際結婚も多いと思います。僕の周りだけでも何人もいるくらいなので、正確な数は知りませんが、相当な数に上ることでしょうす。
 それは裏返せば、他の国で結婚して暮らすイギリス人女性もいるということになります。

 昨日に続けて最近観たフランス映画の話になりますが、今度はそう...メロドラマと呼んでもいいのかな。
 英語タイトルが『Leaving』(フランス語オリジナル・タイトルは『Partir』)。クリスティン・スコット・トーマス(僕の好きな女優のひとりです)が、フランス人医者の夫を持ちフランスで暮らすイギリス人女性を演じます。



 長年裕福な家庭で自分の生活に何の疑いも持たずに、表面上幸せに暮らしていた女性が、ある日前科のあるスペイン人労働者と突然恋に落ちるという、まぁこの手のドラマにはよくありがちな話です。
 特に目新しいテーマや斬新な映画的手法があるわけでもなく、夫の結婚生活に対する考え方などには古臭ささえ感じます。
 だからおそらく映画的には良い出来ではないのでしょうが、それでもクリスティン・スコット・トーマスの演技は素晴らしく、それだけでもう満足という感じでしょうか。

 それにしても、昨日書いた『ハートブレイカー』で振られてしまう婚約者といい、この映画の夫といい、世間的にはむしろエリートで、普通の女性なら何の文句もないような男性が、このところ映画の中では可愛そうな目に遭っています。
 男性はやはり良い人ではなく、刺激的でなければいけないのかな(笑)

 最後にひとつ疑問。
 クリスティン・スコット・トーマスは私生活でもフランス人医師と結婚し、子供もいて、フランスに住んでいます。この映画を演じる時気まずくはなかったんでしょうか(笑)