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ロンドンから徒然に

バルセロナの胃袋 ~ ラ・ボッケリア

2008-08-29 | 旅・イベント
 ロンドンに来る観光客が皆口を揃えて「ロンドンは不味い」と言うのが、僕はどうにも気に入りません。
 その理由のひとつは、ちゃんと探すこともせずに観光地のど真ん中でツーリスト相手のレストランだとかパブだとかで簡単に済ませての発言が多いこと。ふたつ目はそれが自分の判断じゃなく受け売りで批判しておいてとりあえず通になった気分でいること。そしてみっつ目は自分がロンドンを好きだから何だか悪口言われているようで嫌なことかな(笑)

 でもまぁ正直言って、日本の繊細な味に比べるとどうしても敵わないことは確かです。美味しいレストランに行くと東京の倍はするくらいの値段ですしね。
 その点スペインはどこでもあまり外れがないような気がします。素材や味付けの点で日本人に合うからでしょうか。魚介類もたくさん食べますし、それがまた新鮮ときています。

 そういった意味で、バルセロナの味にここが少しは貢献しているかもしれません。ラ・ボッケリアLa Boqueriaという市場です。観光客で賑わうランブラス通りの真ん中辺りにあって、ここはそれ以上の混み方で活気があります。
 僕は旅行に行くと必ず地元の市場に朝早く顔を出すことにしているのですが、食文化の違いで扱っているものにも差があってなかなか面白いですよ。

 ここも様々なものを扱っていて、山羊の頭(と脳みそ)みたいにちょっと写真では見せられないようなものもありましたが、その他子ブタを丸ごと売っていたり、たくさんの生ハムが吊るされていたり、果物屋では新鮮なジュースが売られていたり、市場の中にはBARがあって朝から一杯飲めたり(僕はやってませんよ)とにかくカラフルで楽しいです。

 そしてやっぱり新鮮でした。魚はエラを見せてディスプレーしていることが多いのですがどれも真赤でしたし、ロブスターなんかはえらく派手に飛び跳ねていました。ついでに言うなら、マッシュルーム屋で売っていたエスカルゴ(すなわちカタツムリ)も動き回っていました。

 その晩はこの市場を思い出しながら、カタルーニャ名物のアロス・ネグロ(イカ墨のパエリヤ)に舌鼓を打った次第です。