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ロンドンから徒然に

レストラン“予約”売買サイト

2007-08-30 | 日常
 昔、ジョエル・ロビュションがパリで『ジャマン』という店を開いて話題になっていた頃、グルメの友人からその噂を聞いて、旅行の相当前に日本から予約の電話を入れてみたのですが、満席で取れませんでした。3度の旅行で3度ともダメで、そのたった3年の間にジャマンはミシュランの星をひとつ、ふたつ、みっつと最短で増やして行き、やがてロビュション本人は自分の名を冠した『ジョエル・ロビュション』という威風堂々としたレストランを作ってそちらに移りました。
  いつの頃からか日本でも外食文化が定着して、まるでフランスのように各ジャンルのシェフ達がスター並みにもて囃されるようになりました。それに伴ってなかなか予約を入れるのが難しくなってきて、それがまた逆に評判を呼んで人気が高まり、ますます満席の日が増えるといった循環を作ってしまいました。

 ところで、ニューヨークではこれに輪をかけて人気レストランの予約が困難です。電話をしても大抵満席で断られるし、高級レストランの対応はどことなく高飛車だということで評判が悪いです。おまけに店によっては関係者しか知らない電話番号でしか受け付けなかったりするのです。
 そういった事情からか、ニューヨークではインターネットでの予約がかなり浸透していますが、最近他人が予約した権利を買い取るサイトが現れて話題になっています。権利を買った人は予約をした人の名前でレストランに行き食事をするわけですが、居心地悪くないんですかね。
 ちなみに、サイトを覗いてみたら、手数料20ドルくらいのところが多く、Nobuのような人気レストランは30ドルでした。

 それにしてもこの予約って本当に自分で行くつもりで取っておいたのがダメになったんですかね?よくオークションで売るのを目的に、自分では行くつもりもない人気アーティストのコンサートのチケットを買う人がいますよね。そのおかげで本当に行きたいファンの手元にチケットが行かずに、つり上げられた値段を払うことになったりします。
 どうにもこうした安易な儲け方が気に入らないのは僕だけですか。