あまりにも有名なロダンに比べると、同じ彫刻家でもブールデルの名前は日本ではそれほど知られていないようです。
ほとばしるような感情をあらわに表現するロダンの作品はドラマティックで、一般の人も共感しやすいと思いますが、ブールデルの場合は同様に激しいものを内に秘めながらも、内面に向かう表現を感じさせます。そのあたりが一般的な知名度や人気の差になっているのかもしれません。
ただ、ダイナミックな躍動感溢れる『弓をひくヘラクレス』は人気のある作品で、おそらくどこかで1回くらいは写真を見た人も多いと思います。今日、その作品を含む彫刻75点、絵画・デッサン48点が展示された『巨匠ブールデル展』を新潟市美術館で観て来ました。
新潟市庁舎の市民広場には、神話を題材にした『ペネロープ』(ユリシーズの妻)が立っていますが、これは数あるペネロープの中でも世界最大のものです。また、師であるロダンに「君は私を越えた」と言わしめた『アポロンの首』はこの新潟市美術館が所蔵しています。
ということで、もともと新潟はブールデルに縁がある地とも言えます。旅先で思いがけぬ展覧会に出会えてちょっとラッキーだった気がします。
それにしてもいつも思うのが、あまりに偉大な師についた時、どうやって自分自身の作風を確立して行くのだろうということです。
ブールデルの場合、ロダンが古典的様式性の否定の上に写実主義を打ち立てたのに対して、自分は逆に古典的様式性の中に生を表現し建築的に構築した、と言われています。そうして圧倒的な師の影響から脱した作品が『アポロンの首』なのです。
芸術のみならず、スポーツでも芸能でも食の世界でも、どこかで師から離れなければならない時が来ます。田舎から上京して頑張っている若い人達を見る度に思います。ただ真似ることから自分のオリジナル表現確立に至る道程は決して平坦ではないでしょうが、頑張って欲しいものです。
ほとばしるような感情をあらわに表現するロダンの作品はドラマティックで、一般の人も共感しやすいと思いますが、ブールデルの場合は同様に激しいものを内に秘めながらも、内面に向かう表現を感じさせます。そのあたりが一般的な知名度や人気の差になっているのかもしれません。
ただ、ダイナミックな躍動感溢れる『弓をひくヘラクレス』は人気のある作品で、おそらくどこかで1回くらいは写真を見た人も多いと思います。今日、その作品を含む彫刻75点、絵画・デッサン48点が展示された『巨匠ブールデル展』を新潟市美術館で観て来ました。
新潟市庁舎の市民広場には、神話を題材にした『ペネロープ』(ユリシーズの妻)が立っていますが、これは数あるペネロープの中でも世界最大のものです。また、師であるロダンに「君は私を越えた」と言わしめた『アポロンの首』はこの新潟市美術館が所蔵しています。
ということで、もともと新潟はブールデルに縁がある地とも言えます。旅先で思いがけぬ展覧会に出会えてちょっとラッキーだった気がします。
それにしてもいつも思うのが、あまりに偉大な師についた時、どうやって自分自身の作風を確立して行くのだろうということです。
ブールデルの場合、ロダンが古典的様式性の否定の上に写実主義を打ち立てたのに対して、自分は逆に古典的様式性の中に生を表現し建築的に構築した、と言われています。そうして圧倒的な師の影響から脱した作品が『アポロンの首』なのです。
芸術のみならず、スポーツでも芸能でも食の世界でも、どこかで師から離れなければならない時が来ます。田舎から上京して頑張っている若い人達を見る度に思います。ただ真似ることから自分のオリジナル表現確立に至る道程は決して平坦ではないでしょうが、頑張って欲しいものです。