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ロンドンから徒然に

ダイアナ

2007-08-13 | 日常
 帰宅してTVを点けたらダイアナ妃が映っていました。イギリスで作られたドラマを軸に、当時の映像や関係者の証言で構成されたドキュメンタリーのようです。もう既に後半になっていましたが、つい最後まで観てしまいました。そう言えばあの悲劇的な事故死からもう10年が経つのですね。
 事故当時は王室の謀殺説まで出て、ロンドン警視庁が調査に乗り出しました。やっと昨年末に最終報告書が出て、あれは事故死だったとの結論に至ったようですが、事故直前に接触した白い車というのが未だに消息不明ということで、世間の噂はそう簡単には消えないでしょう。

 実は昔、ダイアナ妃が住んでいたケンジントン宮殿の近くに僕の住居もありました。散歩の際に近くを通ることも多かったのですが、いわゆるパパラッチはその当時から目に余るものがありました。ケンジントン宮殿の車の出入りは二ヶ所からできるのですが、グループを組んでトーキーで連絡を取り合い、写真を狙っているのです。
 TVや大衆新聞でもダイアナが取り上げられない日はないくらいで、ロックスターでもこれだけ追い掛け回されることはないだろうというくらい、公私に渡って報道されていました。

 1995年の衝撃的なTVインタビューもイギリスで見ました。あの時のダイアナの、どこか神経を病んでいるんじゃないかと思えるくらい悲壮な表情が忘れられません。
 その彼女がいつの間にか明るい表情を取り戻し、エイズ患者の救済や地雷撲滅の運動に精力的に動き回る姿を見て、ちょっと安心したのも覚えています。何の運動でもシンボリックな存在というのは大切でしょうが、彼女がいることで実際に世間に注目を浴びた現実というのは多かったと思います。

 TVの最後に、成長したウイリアムとヘンリーが自分の母を誇る言葉が印象的でした。今度は彼等が彼女の遺志を継いで、世界の弱者のために動くことになるのでしょう。