植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

タムタム アジアンタム

2023年04月30日 | 植物
大昔流行った遊びで「タムタムタムタムメンソレータム 」というのがありました。指で片方で広げた手の指の先を突いて人差し指と親指の間を「メンソレータム」と唱えながらなでるのです。良いメンソレータムと悪いメンソレータムを示すのにこれを2回繰り返し、「次にやるのはどちらか」と聞くのです。

パッと見たとき全く区別がつかないのですが、種明かしをすると「いいメンソレータム」をやる時「いい?」と聞いてからメンソレータムの指を動かすのです。そう言わないでいきなり「メンソレータム」をやれば悪いほうになるということですね。おそらくこの遊びを知ってるのは60歳以上の人でありましょう。

タムタムと言えばワタシの好きな観葉植物「アジアンタム」であります。ワタシがまだ50代でバリバリの銀行マン(笑)であった時、自分の仕事場でこれを育てたことがあったのです。そのころ、横浜の本社ビルで関連会社に転籍していて10人ほどの部下がいる独立した部門を任せられていました。会社の社長などの役員が出入りしないのをいいことに、やりたいようにやっていたのです。

恐らく、その本社ビルで、行員自ら観葉植物を買ってきて、自分のデスクのそばで水やりしていたのはワタシだけでありましょう。アジアンタムは、和名はホウライシダと呼ばれ、多くは熱帯地方の湿度が高いところに自生しています。シダ植物なので乾燥に弱く寒さにも弱い、なので日本では観葉植物として室内で栽培するのが一般的です。わずかな空気の流れにも反応してさわさわと揺れる葉っぱがとても涼しげで、面倒な部下たちを押し付けられていたワタシのストレスを和らげてくれるのでした。

自分が休みの日には女性の派遣さんに頼んで「霧吹き」で水やり、土日は段ボールの中に入れて乾燥しないように大事にしていました。

そして定年退職してから、アジアンタムを家で育てることにしたのですが、なぜかうまくいかず、すぐに葉っぱがチリチリになり枯れ込み、根腐れしてしまう、ということが続いたのです。シダ類なので乾燥させないよう一日何度もスプレーで「葉水」するのが有効なのですが、忙しく千種類以上の植物を管理しているためおろそかになったのでしょう。

アジアンタムは、葉っぱが薄く水をはじく、茎も細いので保水力に乏しいのです。①直射日光に弱い→葉っぱがチリチリになりもとに戻らない ②湿潤を好むが水をやりすぎると根腐れる ③エアコンなど風が当たると弱い ④寒さに弱く最低5度以上に保つ など環境が少しでも適合しないと枯れ込んでしまう難易度が高い植物なのです。室内でも四季に合わせて水やりの仕方を変え、置き場所を動かし、鉢増しを繰り返して根詰まりを防ぐなど常に注意しなければならないのです。

幾度も枯らしてしまって、諦めていましたが半年ほど前、性懲りもなく安い200円の小さなポット入りの小苗を2個買ってしまいました。しかし、仕事場の出窓に置いているうちやはり徐々に弱ってきて、葉っぱが無くなってしまいました。その時、なんとか蘇生させようと考えたのが「トイレ」であります。トイレならば必ず一日に数度入り便座に腰を下ろすことになります。小用でも汚さないよう座ることにしております。その時、必ずシリンジすると水やりを忘れずに済むし、日も当たらず風にもあたらない、室温も安定していて絶好の環境だと気づいたのです。

すると、ダメになったかと思った一つから小さな茎が伸び緑が付き始めたではありませんか。してやったり、蘇りました。安住の地を見つけハードルが高かったアジアンタムを育てられるめどがついたのです。


そして、ひと月前、いつも行くカナちゃんの花屋さんで、また「アジアンタム」を見つけてしまいました。600円という破格の安値(笑)、買おうとすると店員さんはワタシの顔を見つめ「あれ?Mさん(ワタシ)、アジアンタムは苦手じゃなかったの?」と言うのです。顔なじみなので、以前これを枯らして悔しがっていたのを覚えていたのですね。

もう大丈夫、コツをつかんで育てる場所も確保したからと、したり顔で600円を支払いました。

マイオフィスのトイレの中で、元気です。新たに新葉も伸びております。霧吹きで壁が汚れるので何かカバーをしなければなりませんね。

そして昨日カナちゃんの花屋さんに赴いたとき、数メートル先に陳列してあった観葉植物のポット苗数十個の中でまた見つけてしまいました。ワタシレベルになると、遠いところから葉っぱをみるだけでわかってしまうんです(笑)。
それが「コーヒーの木」の苗です。100均でも売られています。
コーヒーは言うまでもなく豆を採取するためのもので、葉っぱを楽しむのは本筋ではありません。わが国では地植えできないので、鉢植えで室内に置くのが一般的なので観葉植物扱いされるのです。また、花も一晩で枯れるので幻の花と言われるそうです。


6,7年前、大分のマッサージ店で見かけた鉢植えのコーヒーに赤い実がついていたのをとてもうらやましく「やってみたい」と思いました。それで屋上の温室において栽培して4年ほど順調に育っていたのですが、温度管理に失敗して枯らしたのです。直前に1個だけ実がついていたのに・・・・(´;ω;`)

アジアンタムはクリアした、次はコーヒーの木だ!

屋上は強風・乾燥・高温と悪条件になるので、そもそも観葉植物は冬越し以外屋上栽培は不向きであります。今度は、冬は室内で、春から秋にかけてはできるだけ屋外で栽培するというやり方でやってみようと思います。工夫と熱意があって、失敗をばねに苦手を克服する、これは園芸以外にも共通する上達の極意でもあります。

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