植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

果物がだてに高価なわけではない

2020年07月30日 | 植物
今年、8月を待たずして早くもギブであります。

 まず、スイカは、屋上の小玉スイカ一本を除いて惨憺たる結果でした。一番生りはどうやら甘くて、そこそこの大きさになりましたが、それ以降はどれも、内側が白い部分が多く水っぽい出来損ないでした。なんとか半分くらいは食べましたが、残念ながら最後の2,3個は廃棄です。
 その最大の原因は、長引いた梅雨と大雨・日照不足にあります。入梅前になんとか成長したものの、その後はほとんど陽光が無く、雨降りと低温によって生長不良のまま収穫時期となったのです。これ以上置いていても、中にすが入るだけで美味しくなりません。水っぽいのは土が乾かないままだったからです。差し上げた方からは瑞々しいとお世辞を頂きましたが、人に上げられるレベルではありませんでした。

 もう一つ原因として考えるべきは「連作障害」でしょうか。それを考慮して接ぎ木苗を購入して植えてはいますが、完全に連作障害が防げるとは思えません。来年はスイカを一年空けなくてはならないと思います。

 かろうじて非常に甘く、絶賛された屋上スイカ、来年は小玉スイカ4本植え、屋上がスイカだらけになるようにトライするつもりです。

 次に桃。3種類の桃の木を植えてあります。昨年植えた「西尾ゴールド」は開花したものの着果せずじまい。木を大きくするのが先決なのでまあよし。問題は「白桃」「白鳳」でした。いずれも10個前後は実がついたのですが、白鳳は果実が小さく、途中でほとんど落果しました。口に入ったのはわずかに3個。日陰になっているのが問題なのですが、殺菌消毒・袋掛けがいいかげんだったようです。
 「白桃」は樹勢が強く、去年もかなり実がついたので期待していました。度重なるアブラムシのクラスターに悩まされながらも10個以上桃がなったのですが、ほとんどが病気になっていました。どうやら灰星病とういものらしいです。茶色にシミが出来るとあっという間に広がって腐ってしまいます。これにコガネムシやらなにやら虫がついてしまいました。
 かろうじて残ったものは、まだ未熟でしたが大玉で、熟してくると病気が出るのが明らかなので全部収穫し、砂糖を足したレモン汁で煮ていただくことにいたしました。

 病気対策の殺菌剤散布、雨水が入らないような袋掛けの徹底が課題で、来年こそきっちりと育てたいと思います。

 最後はブドウです。そもそも雨を嫌い、必ず黒糖病などを発生させる「欧州種」のシャインマスカット・ロザリオビアンコ・甲斐路を路地植で栽培することに無理があるのです。これまでもしつこく殺菌剤散布と袋掛けで対策してきましたが、どうにもその病気の猛威は防げません。果樹全般に言えることですが、病気にかかったらまずその年はいけません。幹に入って枯れこむようになると更に深刻です。葉っぱや実だけの病気ならなんとか対処する手立てはありますが。

 ブドウ栽培は、病気とコガネムシが難敵です。素人が趣味で植えているので実がつかなくても、出来が悪くても生活に影響はありません(笑)
 しかし、笑っている場合でもありません。「植物園」と名付けて植物全般の情報発信をしている当方としては、名折れなのです。もう果樹を初めて5年になるので、少しは学習効果を出さなればなりません。
 広げたぶどう棚に、台風まで想定した強固な屋根を設置するのはコストがかかって大工事になります。諦めていましたが、ふとひらめいたのです。

 「そうだ、全部を覆うようなことを考えないで、一部だけ雨除けしてみたらいいのでは」
 厚手のビニールを買ってきて、出来るだけ広めにぶどう棚の上にかぶせ、紐で結わくのはどうだろう。壁側の部分は、ビニールに「はと目」をつけて紐を通し風で飛ばされないようにする。前はわざと固定せず長く垂らして、風に逆らわないようにするのです。たとえ半分でも雨水が掛からなければ、その部分のブドウだけは病気にならずに済むはずです。これはいいかもしれません。この冬剪定したら、徹底的に幹(ツル)を殺菌消毒したのちにやってみようと思います。

 お店で売ってるような果実は、ただそこらの畑に植えて生っているわけではありません。農家さんは、大規模な設備(ハウス)などの経費を投じ、毎日管理し、病害虫駆除対策を徹底して手間暇かけているのです。それでも、すべてが売り物になるわけもなく廃棄される物も多いのと聞きます。これに流通コストや、お店の家賃・人件費などが加わるので果物は値段が高くなるのです。文句言っちゃいけません。
 逆に、中国産の果物や野菜が妙に安いのは、とんでもないからくりがあるに違いありません。ワタシは怖くて買いません。

 あー、それにしてもこの長雨・天候不良、どうにかならないもんか。





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