植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

誕生日は、年寄りになっても悪くないもの

2020年01月21日 | 雑感
昨日は、ワタシの誕生日でした。

 歳をとってくると、誕生日などはあまりうれしいものではなく、「あぁ、また一つオジサンになったなぁ」と思う程度のことでした。
 誕生日は、小さい子供にとって、家族がみんなでお祝いし、デコレーションケーキのろうそくの火を吹き消す、そしておねだりしていたプレゼントを買ってもらえるという何よりも待ち遠しい日でしょう。
 高校大学と進むにつれ今度は恋人が出来ますな。好きな人と誕生日を一緒に過ごしてお祝いし、お互いの気持ちを確かめ合うというのが一つの理想形でしょう。大枚はたいて、フレンチを予約したりしてね。
 ところが、結婚して何年も経つと生活やらなにやらで自分たちの誕生日どころではなくなります。だんだん、他の人と比べて年上になっていくのが嫌な感じになります。50歳過ぎると、勤め人なら、あと何年勤められるのかなどと指を折ることにもなります。

老境を迎えたワタシたちにとっては、年齢の話は、直ちに病気・介護・年金など生活費・ご臨終に繋がります。出来れば誕生日など来なければいい、とさえ思います。

 しかし、誕生日は、自分たちを世に送り出した両親を想い、今までの来し方を振り返る大事な日であろうと思います。さらに、これから、やがて来る目をつぶる日までの一里塚でもあります。

 思いがけず、昨日は多くの方からお祝いのメッセージを頂きました。花屋のカナちゃん、以前通っていた野毛の美容院のおねえさんTさん、旅仲間・会社の先輩、中学校や高校の同級生から、メールやLINEでうれしいお言葉をいただきました。さんざんみんなに不義理を働き、好き勝手に生きてきた自分が見捨てられず、普段会うことさえないような方々が、ワタシの誕生日を忘れずに覚えてくれているというのがどんなに有難く嬉しいことか。
 誕生日なんて、お陀仏にまた一歩近づくだけだとうそぶいていたワタシが、「おかげでまた一年無事に過ごすことが出来た」と感謝の気持ちを覚えるようになったこの頃であります。
 さだまさしの歌ではありませんが、「覚えていてくれてありがとう🎶」と口ずさんでしまいますね。

 もはや、誕生日に何か特別なことがあるわけではありません。プレゼントが届くこともありません。起きたことと言えば、当日期限のヤフオクの入札分5件が、軒並み高値で他の人に落札されたことくらいです。
 晩御飯は、ビールもケーキもありません。前夜に残しておいた焼鯖、畑で取れたブロッコリー、新じゃが入りのお味噌汁にほうれん草のバター炒め、それで十分、とても満足な気分でありました。

 すると、居間のテーブルにいくつかの郵便物があって、何気なく開封したらありましたよ!ビッグなプレゼント。以前解約して契約し直しした、がん保険の解約返戻金の通知です。1995年から掛けてきましたから25年ですね。勿論掛け金の総額から見たら、ほんの3分の一です。その間ガンにならずに済みました。払ったお金は自分の中では「消費」したのと同じ。素直に喜ぶべきことですね。

 私の誕生日などには全く反応しなかった家内が、この時ばかりは「あんた、使っちゃだめよ、これから物入りなんだから」と一言

 

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