植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

そんなバナーネ

2021年08月15日 | 植物
少し土地があって、これから初めて果樹を植えるとしたら、柑橘類とイチジクが入門編としておすすめであります。

 いずれも、自家受粉し大きな病気にもなりません。植え付けした翌年から実がなるものも多く手間いらずなのです。理想は、水はけがよく水持ちがいいこと(粘土質・赤土・砂礫質など、植物栽培に不適な土ではない)、日当たりがいいところであります。そこそこの肥料を与え、少し害虫の駆除は必要ですが。イチジクは元来強健で、巨大化する植物なので。根や枝葉が越境してご近所迷惑にもなりかねないことが注意点であります。

 園芸デビューした10年ほど前にワタシが真っ先に植えた果樹は、レモンとゆず、そしてイチジクでした。しかし、素人でも育てられるはずの柑橘レモンは、1.2年実をつけたものの、その後は樹勢が衰え数年で伐採することになりました。恐らくはコガネムシの幼虫によって根を齧られたのです。更に、イチジクは3年経った頃、突然葉が黄色くなりすべて落葉しました。しばらく水をやったり液肥を与えたりしましたがみるみる幹も枯れてしまいました。

 引っ張るとすっぽり抜けてしまい、完全に枯れ死していたのです。この根っこが白い瘤になっていたのです。まわりのスイカや野菜にも同じような白い瘤が出来ていました。どうやら、ネコブセンチュウが発生したのです。これは、目に見えない小さな線虫で、根に寄生し卵を産み大量発生して植物を枯らすのでガーデニングには大敵なんだそうです。あれこれ調べ、大量に薬剤投入、更にマリーゴールドをたくさん植えました。

 マリーゴールドは、この線虫を駆除する成分を含む植物で「対抗植物」と呼ばれます。そういえば、郊外の畑の周りにこの黄色い花が咲いているのをよく見かけますね。この葉っぱを刻んで土に漉き込んだのです。

 さて、その時のイチジクというのがフランス原産種の「バナーネ」であります。イチジクでもとりわけ甘い品種として知られていますが、熟して収穫するタイミングが1,2日以内で日持ちしないために市販されることが少ないのです。その美味しさにほれ込んだワタシは、マイガーデンに近接する20坪ばかりの第2ガーデンを果樹園とした際、真っ先に再度バナーネを取り寄せて植え付けました。
 イチジクと言えば、最大の大敵が「カミキリムシ」であります。幹に穴を穿ち産卵すると、その幼虫は樹皮の内側から株全体に広がり放置すれば枯れてしまいます。一度枯らしたワタシが、翌年、ご丁寧に保険としてもう一本植えたのは、カミキリムシにやられることを想定したからです。

 案の定、2代目のバナーネは2回カミキリムシに襲われました。2度とも幹の途中に木屑様の食害跡を発見し、注射器で殺虫剤を注入したので大きな被害に至っておりません。

 それで、今年も夏果が収穫できるようになりました。
バナーネは2季成りで、夏と秋に2回結実するのです。昨日はカラスにいくつも食べられておりましたので急遽ネットを被せました。全部には覆いきれないのですが、カラスは様子が変わると警戒して近寄ってこないのです。あとでカラスの模型を頭を下にしてぶら下げようと思います。

 しかし・・・・最大の問題は、せっかく熟したねっとりとして甘いこの果実をワタシはほとんど口にできないのであります。砂糖菓子のように甘いイチジクは、高血糖の薬を飲んでるワタシにとって危険な食物なのです。一個丸ごと食べたら血糖値は爆上がりします。4つ割にして、二日がかりで楽しむ程度(´;ω;`)

 あぁ、それなのに、昨年は世界一甘いと言われる品種「ヌアールドカロン 」を植えてしまいました。



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