TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

伝説の良問2

2015年08月20日 07時52分03秒 | 数学


====1981年 同志社大 法学部====================================

1から12までの整数を6個ずつA組、B組の2組に分け、A組の数を
a1, a2, a3, a4, a5, a6とし、B組の数をb1, b2, b3, b4, b5, b6 とする。

b1, b2, b3, b4, b5, b6 のうちa1 より小さいものの個数をm1 とする。
同様に a2, a3, a4, a5, a6 より小さいものの個数をそれぞれ
m2, m3, m4, m5, m6 とするとき、
(a1+a2+a3+a4+a5+a6) -(m1+m2+m3+m4+m5+m6)
は A組、B組の2組に分ける分け方に関係せず一定であることを示せ。

===========================================================

 本の解説には、具体例で考えよとあった。添字をkとしよう。(k=1, 2, 3, 4, 5, 6)
 a1, a2, a3, a4, a5, a6 =1, 4, 6, 8, 9, 12 とすれば
b1, b2, b3, b4, b5, b6 =2, 3. 5, 7, 10, 11  であるから、
 m1,m2,m3,m4,m5,m6= 0, 2, 3, 4, 4, 6

ここで
 (a1+a2+a3+a4+a5+a6) -(m1+m2+m3+m4+m5+m6)
=(a1-m1)+(a2-m2)+(a3-m3)+(a4-m4)+(a5-m5)+(a6-m6)

であることに注意して ak-mk を求めると

ak-mk= 1, 2, 3, 4, 5, 6

となるではないか!

 そこで例えば、a5=9 を見てみよう。
1からa5=9までの数は1から9の9個。
このうちA組にはa1,a2,a3,a4,a5 すなわち1, 4, 6, 8, 9
の5個の数が属するがなぜ5個かというとa5の添字が5であるからだ。
(初めて解説を読んだときは、なかなか気づかなかった)

9個の数のうちの残りがB組に属し、9-5=4個 あるが、
a5=9 9個の数のうち最大の数であるから、4個のB組の数はすべて
a5より小さいことになる。実際、2,3,5,7の4個である。
したがって、m5=4 が成り立つ。
  m5=4 が分からなかった。
  なぜかというと、「a5=9 で、a5は9個の数のうち最大の数である。
  4個のB組の数はすべてa5より小さいことになる。」この事実を
  見落としていた。

 この例をもとに解答を書いてみる。
 見落として分からなかったことが分かったので、自分の頭で考えることが
でき、自分なりの答案ができた。

つづく


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