1枚の硬貨を2回投げるとき、2枚とも表が出る確率は1/4である。
このときは1回目、2回目と順があるから、起こりうる結果が4通りであることが分かる。
1回目が表で2回目が裏が出ることを〔表,裏〕と表すことにすれば、起こりうる結果は次の4通りになる。
〔表,表〕,〔表,裏〕,〔裏,表〕,〔裏,裏〕
ところが、起こりうる結果は3通りという考え方がある。
〔2枚とも表〕,〔1枚が表で1枚が裏〕,〔2枚とも裏〕
ABCの3人が賭けをして
〔2枚とも表〕ならAが勝ち,
〔1枚が表で1枚が裏〕ならBが勝ち,
〔2枚とも裏〕ならCが勝ち
というルールだったとき、3人とも平等か?
勝つ確率は1/3ずつか?
こんなとき
「2枚の硬貨だから100円ろ500円の2枚でもいいんだよね。」
といって、2枚の硬貨を見せる。
すると、ABC3人のうちBが得だということはすぐ分かる。
すると「起こりうる結果」を4通りと考えたほうが正しいと分かる。
「起こりうる結果」を教える場合は、「同様に確からしい」ということがらとセットで教える必要がある。
ところが、起こりうる結果を先にあげて、同様に確からしいかを聞くという問いが結構教科書には多い。
「起こりうる結果」を教えるときの留意点になりそうだ。