菅直人財務相が消費税引き上げを含む税制改正の本格的な議論を3月から始める意向を示したことで、閣僚から発言が相次ぎ、その温度差が露呈したと「毎日」は報ずる。
いわく、原口一博総務相は会見で、「消費税(増税)ありきという議論には立たない。疲弊した経済に増税すればかえって(景気がさらに後退し税収が減るため)財政赤字は拡大する」といい、
福島瑞穂少子化担当相も、消費税増税で年収の少ない世帯の負担が増えるとして、「議論はいいが、税率引き上げには反対だ」と、景気回復前の増税にクギを刺したと言うのである(http://mainichi.jp/photo/news/20100217k0000m010107000c.html)。
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いや~、これって、鳩山内閣では、よく見る光景ですよね。あの普天間基地移設問題、亀井静香氏のモラトリアム法案、郵政見直し問題でも、閣僚の間で、あーでもない、こーでもない議論百出。
一見、閣内不一致と見えて、鳩山首相は、「議論は大いにやってもらいたい」と、いたって冷静。
そして、その議論の調整役を担うべき官房長官はというと、その混乱に拍車をかけているのだが、本人自身は、しゃーしゃーと、「鳩山政権は大いに議論をし、活発な議論の元収斂する」とのたまう。
なるほど、読めてきましたよ、鳩山首相の手の内が。この人、意外としたたかなのかも・・・。
つまり、小泉首相が得意にしたアドバルーン政治、彼は自ら短いフレーズでもってマスコミの反応を見ていたが、鳩山首相は閣僚の口を通して、アーでもないコーでもないと議論させることで観測気球をぶち上げるている。
そして、いつも、「最後は私が決める」というのだから、どちらかといえば、ずるいいやり方かも・・。
ただ、この手法、今のところ、意外に上手く言っているようなのは、このえさに飛びつくマスコミが必ずあるということ。
しかも、不祥事と違って、政策というものは必ず、賛否両論に別れる。時には「昨日の敵は今日の友」になることもあり、思わぬ援軍が現れるものである。
その好例がこの消費税。菅財務相が観測球をあげた途端、保守派の「産経」が早速、
財務相が「(消費税の議論は)歳出の無駄を徹底的に削ってから」としていた従来の考えを軌道修正したと一応、指摘しつつも、「発言は当然過ぎるほど当然」だと歓迎。
但し、国債の発行額やガソリンの暫定税率のように、その気にさせて引っ込めるような見せ掛けでは困ると、「本気で消費税に取り組むつもりなら、その引き上げ工程と財政健全化目標を示し、夏の参院選で民意を問うべき」と迫る(http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100217/plc1002170254001-n1.htm)。
又、「読売」も、「消費税論議 菅財務相がやっと腰を上げた」と評価。「できるだけ具体的な道筋を国民に示せるように、踏み込んだ検討が必要だ」と、なんと、ご丁寧にも社説に、(1)税収の全額を社会保障給付にあてる目的税化 (2)食料品など生活必需品の税率を低くする軽減税率 (3)納税者番号制度の採用を奨める(http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20100215-OYT1T01449.htm)。
一方、民主の野党時代から消費税に消極的だった、「朝日」が何故か、「財務相発言―消費税封印の呪縛を解け」と、これまた、「安易な負担増に頼らず、予算のムダに徹底して切り込むのは当然だ。しかし、それだけで社会保障や教育に必要な財源を賄えないことは、昨年の事業仕分けでもはっきりした」と消費税アップを肯定する。
そして、これまた、「社会保障を充実させていくためなら、ある程度の負担増は引き受けざるを得ないと、多くの国民は気づいている」と勝手な弁、「必要と信じる政策と、そのための財源を堂々と国民に訴えることこそ政治の責任ではなかろうか」とまで踏み込む(http://www.asahi.com/paper/editorial20100217.html?ref=any)。
いや~、さすが、民主支持を標榜するだけのことはある。民主同様、ここまで変われるものかとマッシーパパなど、あきれてものが言えない。
そこにいくと、冷静なのは「毎日」だけ。とにかく、タイトルからして違う!「消費税議論 説明してから始めよう」だもの。
いわく、「これまでの菅氏の主張は、まず歳出面での無駄削減を徹底させ、消費税の議論は2011年以降に始めるだったはず」
しかも、「民主党は昨夏の選挙戦で、特別会計を含む予算の組み替えと無駄遣いの根絶により、増税しなくとも恒久的な財源を捻出(ねんしゅつ)できる、としてきた。あの約束はどうなるのか」と、まず、念を押している。
そして、方針が変わったのだとすれば、理由の明確な説明が要る。「景気悪化で税収が予想以上に落ち込んだ」では、納得できない」と突っ込んでいるのだ(http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100216ddm005070131000c.html)。
いや~、この新聞、先日もお伝えしたように時折、おかしな報道をするが社説だけは与良正男論説員が健在なだけに書くことが違う。
誰が考えたって、始めに増税論議をすれば結果は明らかであろう。幾ら(消費税増税の)実施を先延べしようが、今のムダ使い根絶に立ち向かう姿勢が甘くなるのは道理。
その上、マニフェストの約束もいつの間にかうやむやになりかねない。
マッシーパパがいつも言っているように、総括(結果を評価・反省すること)をせずに、次のステップにいくから、日本の国は一つもよくならない。
今でも明治維新がアジアの模範にされるのは、幕藩体制の誤りを徹底的に総括したからで、その後の繁栄が約束されたのである。
逆に、今次の大戦を自らは一度も総括せず、(総括を)極東裁判に全てゆだねてしまったために、敗戦後の数々の不具合を生じさせ、未だにその呪縛の虜にされているのではないだろうか。
もう、いい加減に、ナーナーは止め、いいことは良し、悪いことは改めるという政治に変えないと、結局、国民を不幸にするだけでは・・。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。ご批判ご賛同、なんでもいいですからコメントもいただければ幸いです。♪
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