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中判カメラはすばらしい

2016-07-07 19:12:52 | 中判カメラ
ふとしたことから中判カメラの中古品を見せてもらって、仕上がった写真を見せてもらった事から、のめりこんでいった中判カメラの世界。35mmフィルムとはまた違った立体感のある表現は、のめりこんでしまう人が多いですよとカメラ店の店長も言っていました。しかし、中判カメラをディジタルで愉しもうとすると、軽自動車か普通自動車が楽に買えてしまう価格ですから、主にフィルムで愉しむことになります。

35mmフィルムと比較しても、フィルム自体の価格や現像代はさほど変わりません。もちろんかご盛りの35mmフィルムと比較すると、多少は高い感じはするのですが36枚撮りの35mmフィルムを半分にして使っている我が身とすれば、コスト的に35mmフィルムも中判フィルムも値段がさほど変わらないことは、ある意味有難い事と思っています。

120ブローニー・フィルムは、面積的にも35mmフィルムの3~4倍はありますから、ボケ量も単純計算で2倍、すなわち2段絞りを開けたことと同じ感じになります。画角的にも35mmフィルム用レンズのの2倍画角が広がる、すなわち換算焦点距離は半分になります。広角レンズのように思えても、しっかりと被写界深度はそのままになっていますから、ボケの中に被写体が浮かび上がるような表現も得意です。

中判ディジタルカメラが販売されたおかげで、中判フィルムカメラが手に入りやすい価格になりました。APS-Cサイズのディジタル一眼レフ・カメラとどっこいどっこいか、それよりも安い訳ですから、フィルムオンリーで使用することさえ厭わなければ、気軽にフィルムを装填して愉しむことが出来る時代になっています。しかし、今では120ブローニー・フィルムを現像してくれるカメラ屋さんが少なくなりましたので、愉しまれる前に直ぐに現像してくれるカメラ屋さんを探しておくことも、重要なチェック・ポイントです。

また、中判カメラは自動露出やオート・フォーカスが付いているカメラを探すよりも、フル・マニュアルのカメラのほうが多く見かけますから、中古品の露出計を奮発し、フォーカシング・スクリーンを自身がピント合わせしやすいものが付いたカメラにすることで、ストレスなく撮影が行えるようになります。重量と体積が35mmフィルムカメラとは全く違って、カメラを操作することがステータスになるようなカメラですから、所有欲も満たしてくれます。

あまり交換レンズに食指が向かなくなるカメラでもあり、標準レンズさえ持っていれば近景から風景までの撮影をそつなくこなします。望遠は被写界深度が浅くなりすぎて、扱いに困りますし、広角は広角になりすぎて被写体を探すのに苦労するといった按配です。とにかくボケの質が良くて、ボケの中から被写体が浮かび上がるように撮影できますし、フィルムの粒度が気にならないくらいの高解像写真が簡単に撮影できます。シャッター・ショックが大きくて、微ブレを量産してしまう中判カメラですが、満足できる結果が欲しくて挑戦する気にさせてくれる不思議なカメラです。

梅雨の晴れ間がありましたので、ブロニカをつれて撮影行。シャッター・スピードが稼げる明るい日でないと持ち出せないのが辛いところですが、撮影後は心地よい疲労感で、また撮影したいという気にさせてくれる中判カメラです。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。


Zenza Bronica EC Zenzanon 150mmF3.5
撮影データ:1/125sec F7 Fujicolor PRO160NS
暑くなってくると咲き出すくちなしの花。花の周囲に良い香りが漂います。この様な時のネガフィルム、白色の花の細かなグラデーションを描き分けてくれます。
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