SMCペンタックスM35㎜F2.8を手に入れて、色々行ってみた結果、どうやら絞り込み用のばねの力が弱くなって、絞り込みまでの時間がかかってしまうようです。タクマーのM42マウントからKマウントへ、新しいマウントになって一番変わったのがオート絞り込みレバーの動作方向です。まさかこの仕様変更が要因になるとはといった感じですが、起こってしまうとどうしようもないと言った感じです。
SMCペンタックスM35㎜F2.8を手に入れて、絞りの粘りを色々解析しましたが、どうやら原因はグリスの付着でもなさそうで、結果的には絞り込むためのコイルばねの力が弱くなっているためと言えそうです。それならばと購入した他のMレンズを調べてみると、多かれ少なかれ最大絞りの時に絞り込み時間が遅いレンズがあります。
これだけ遅ければ、何かしら撮影結果にも影響しそうなのですが、絞り値伝達のリングに油が付いていなければ、それほど動作は緩慢になりません。そして絞り込み動作が緩慢になるのがあくまでもF16以上の最大絞り込み付近で、通常使うF3.5~F11くらいまでの間であれば、機敏に絞り羽根は開閉します。
絞り値伝達リングに油が付いていなければ、ほぼ実際の撮影で影響は出てこないと言う事になります。最大絞りで撮影することは滅多に有りませんし、ディジタル一眼レフ・カメラでF16以上にセットすると、光の干渉が起きて解像度が逆に下がってしまいます。フィルムの場合でも似たような感じで、余程のことがない限りはF16以上にセットしない感じです。
背景ボケの事を考えると、F8以上の絞り値ではボケの形が固くなりますので、立体感を求めるような撮影方法では行わないと考えています。どうしても有り得るとすれば、パン・フォーカスのスナップ撮影か集合写真になるのですが、それであれば、現代のスマートフォン撮影のほうがより確実に写るといった具合です。
しかし、手に入れたMレンズを見てみても、中古品のWebページを見ても、絞りが粘る固体が本当に少ない事が判ります。では、なぜ動作用のばねが伸びないのでしょうか。実は色々考えて動作させてみて判る事なのですが、ばねが伸び切った状態で保管しない事が多いと言う事になります。
では、どのような時にばねが伸び切った状態になるのか。言うまでもなく最大絞りの時なのですが、単純に最大絞りにしてもばねは伸びません。カメラにセットして、絞り解放までレバーを押さない事にはばねは伸びてこない事になります。つまり、カメラにセットしたまま最大絞りの状態でそのままにしないでねと言う事で、余程の事がない限り、撮影行が終わればカメラからレンズは外してしまいますので、ばねは伸びません。
レンズを外してしまう時には、最大絞りにしておくと絞り羽根への油染みを防ぐことが出来ます。自然にこのようになるのがKマウントの良い所で、気付いたところで気分もすっきりして撮影行に出かけます。連休後の休日は、雨の予報が晴れになってしまってラッキーな休日になりましたので撮影行に出かけます。心地よい風に吹かれながら撮影行も良いものです。
それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-1 SMC Pentax-M 35mmF2.8
撮影データ:1/100sec F5.6 ISO200
萌黄色だったかつらの葉も、1週間もするとしっかり濃い緑色になっています。これからは日よけの木として重宝することになります。
そうですよね。
結局あれやこれやいじくって、最終的には絞り込むバネのへたりということが判明しました。それでほかのレンズも見てみると、多かれ少なかれ粘りは出ていますので、このまま使うことにしました。ねじマウントのタクマーは真逆の動きですので、バネのへたりはほとんど出てきていないのですが、皮肉なものでF8位までは快調に使えますので、あまり気にせず使っています。連動ピンを切って実絞りというのも、選択肢としてはあります。
>油染みを防ぐことはできますが…... への返信
レスありがとうございます。バネヘタレは本当に萎えますよね・・・まだオイル粘りなら修理が容易ですが、バネだと代替品探すのが面倒だったりで修理不能ではないですが、依頼すると余計にコストかかったりで大変です。
自分のAi-s 35m/1.4はどうもヘリコイドが持病みたいでUCSで修理&OHで24000円でした(笑)
最悪は実絞&レリーズで使えますが、ただ、オールドレンズ、大事にしていきましょう。
Ai-s nikonですね。こうなってしまうと、実絞りがかなり難しいので、結局は日本光学さんならではで、直せることがうれしいという感じです。同じようなヘリコイド関連では、ツァイスのフレクトゴンがありますが、35mmF2.4は諦めて実絞り測光で使っています。元祖タクマー300mmF4(幻レンズですね)は絞りがばらばらになった中古品で購入し、修理費用で同じくらいの値段がかかりましたが、現用できるくらいに復帰して、大切に使っています。昔レンズはそのレンズにしかない描写がありますので、大切に使っていきたいものです。