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通勤ローディ、たまにホビーレース

イタリア人は、どれぐらいロードレースに詳しいか?

2012-04-11 11:16:09 | イタリア
春のクラシック真っ盛りですが、5月から、いよいよ「ジロデイタリア」が始まりますね。

私も予習として、今こんな本を読んでいます。


そんなイタリアでは、もちろん「サッカー」と「自転車ロードレース」が人気スポーツなのは言うまでもありません。毎日のスポーツ紙の一面は、常にどちらかです。


…と書いても、やっぱりピンとこないかしらね。
日本では、「今年のボーネンの快進撃はスゴイね」なんて話をしても、「カルトなマニアの話をする、ちょっと変わった人」扱いされるのが関の山です。(…私みたいに)

そこで、前回のイタリア出張の中から、イタリア人の同僚、友達と話をして、「イタリアではどれぐらいロードレースの話題が普通なのか」をご紹介します。


・パンターニって、いつ死んだんだっけ?

イタリア事務所の食堂でジロの話題となり、
「日本人って、誰か出るの?」
「別府選手が出ると思うよ」
「チームはどこ?」
「グリーンエッジ。新しくできたオーストラリアのチームにマキュアンと一緒に移籍した。日本チャンピオンさ」
「ヘェ~。…ところで、パンターニって、いつ死んだんだっけ?」

何故か、突然の話題チェンジです。目が点になりましたが、すかさず別のイタリア人同僚が、
「2004年。2月。ラ・ローズホテルで」

ここから、会話がイタリア語に変わり、話題沸騰。内容は分かりませんが、盛り上がってました。
やはり、イタリア人にとっても、パンターニは特別な存在なようです。



・ポッジオで、カベンディッシュが遅れてな!

イタリア事務所で、次期社長(イタリア人)から「オイ、ちょっと来い」とデスクに呼び出しが。
「なんかマズイことやっらかしたっけ?」なんて思いながら行ってみると、
「これを見ろ」
「…へぇ?!」

そこには、bianchiのロードバイクと若いクライマー風の兄ちゃんが。
「誰ですか?」
「俺だ!今より10㎏も軽かったんだゾ」(ドヤ顔で)
「近くの峠ですか?」
「この辺は山が多いからな。土曜日のミラノサンレモは見ただろ?」
「いいえ、残念ながら飛行機に乗っていたもので。誰が勝ったのですか?」
「…あぁ、えーと、オーストラリア人の…。誰だっけ?」

驚いたことに本当に勝者を覚えていないようです。ネット記事を確認して、
「ポッジオで、カヴェンディシュが遅れてな。最後はニーバリが惜しかった」

あらら、ジェランスは完全無視ですよ。
やっぱり、イタリア人も自国のライダー贔屓なんですね。



・なんで、日本人は強くならないの?

バールでイタリア人の友人達とお茶をしてた時の話題です。
「日本に行ったことがあるけど、山が多かった。あんな環境で走ってるのに、なんで日本人のプロ選手は少ないんだ?」
「日本の山は、勾配がキツくて、短い距離の上りが多くて、長い登りはあまり経験できないし、あとは、日本のレースのレベルが低いかも。その差かなぁ?」
「うーん、でも、登坂力がある選手ができそうな環境だけど。もっと活躍できそうな気がするよ」

実際に日本を走ったイタリア人からすると、比較的キツイ勾配が印象に残るようですね。
イタリア人からすると、日本人選手の活躍の如何は、意外と慣れの問題だけに感じているようです。
欧州で日本人選手が少ないのは、強い弱いよりも、置かれている環境の問題かもしれませんね。


と、まぁ、イタリアでは、ロードレースの話題は、日常会話の一つです。
ダルビッシュが、イチローがと言うように、ニーバリがクネゴだとか言ってます。
日本でも、もっとロードレースがメジャースポーツになり、より多くの経済効果が出るようになったら、もっと沢山のプロツアー選手が増えるのかも。イタリアみたいにね。


ジロデイタリアはもうすぐ。一緒に盛り上げていきましょう!


今日はここまで