Today's agenda

通勤ローディ、たまにホビーレース

振動吸収のはなし

2012-01-30 23:59:05 | フレーム調査
振動吸収の話です。もちろん、妄想ワールドです。


自転車の動力を推進力に変える過程で、望まれないのは、ロス(損失)です。
フレーム、ホイール、タイヤに至るまで、変形は少ない方がロスは少なくなります。

つまり、純粋に速いフレームだけを考えると、あらゆる物の剛性を高める、つまり、ガチガチのフレームが最も優れていることになります。
現に、トラック競技用のフレームはガチガチに近いのでしょう。


何故、振動吸収が必要なのか?わざわざロスを作るのか?
答えは、「人間様」が乗るからです。ヘタレで、わがままで、弱くて、不完全な人間が乗るから、自転車のディチューンが必要なんです。
仮に、アシモが自転車に乗って、競輪をするなら、振動吸収は不要でしょう。(←シュールなので、想像したくないな…)

よって、振動吸収は、フレームの性能にとっては、マイナスです。できるだけ入れたくない要素です。
なので、「できるだけ、効率よく、振動吸収しましょう」ってのが、フレーム設計者の「やさしさ」になると思います。


前置きが長くなりました。


振動とは、入力される加震力(要するに路面からの衝撃)に対する減衰が収まらない状態、つまり共振により、いつまでもビヨンビヨンしてる状態と定義します。

この振動を吸収するには、どうすればいいか?
以下の式で示される固有振動数を上げればいいだけです。

f=1/π(√(k/M)) f:固有振動数 k:ばね定数 M:質量


1.軽くする
鉄から樹脂にするだけで、比重は7.8→2以下になります。これだけで、約4倍は良くなります。


2.剛性を上げる(=ばね定数を下げる)
やり方は3つあります。
1つ目は、材料の剛性を上げること。先のCFRPにするだけで、剛性は上がります。
2つ目は、太いチューブにするなど、構造体の剛性を上げる。
3つ目は、補強を入れる。チューブ内や、フレームの継ぎ目にリブを入れるなんかでしょうか。


これで、ビヨンビヨンとならないフレームができて、めでたしめでたしと思っていたら、面倒な問題が。人間は、高周波振動(カツカツした振動)を嫌うようです。

個人的には、この振動吸収までフレームにやらせるのは、先の固有振動数を上げるのと逆のことをすることになるので、不自然です。

フレーム以外の所で、高周波振動は吸収してもらいましょう。
つまり、シートポスト、サドル、ステム、ハンドル、バーテープなど、個々が気になるを、高周波振動を外す、固有振動数の低いもの、つまり、ヤワヤワなものに交換するのが適当だと思います。
シートポストだと、エラストマー(ゴム状の樹脂)を入れるとか、ふかふかのサドルとか、分厚いバーテープとか。


まとめると、走るロードバイクが欲しいなら、「ガチガチのフレームを買っておいて、我慢できない所に快適部品を入れる」でしょうか?

うーん、クランクの回転とか何にも考えてないと、こんな結論になってしまった…。
なんか違うような気がするけど、…まっ、いっか。


今日はここまで

Kyokudou-Racing

2012-01-29 23:59:51 | 日記
話の成り行きで、例の会社のマルタ人とサーキットへレッツゴー。
現地で後から合流しましたが、もう既に走っていました。

見てみると・・・、おおおぉ!凄いドリフトコントロールです。MRで軽くドリフトしながらクリッピングポイントをかすめるなんて、かなりの高等テクニックです。

「マルタ人め、夜な夜な峠に通いつめて、腕を上げたな」なんて思っていたら、別の所から「Mr.Hサ~ン」とな。
「あれっ、なんでいるの?乗っているのは誰?」と聞くと、マルタの友達が来て、彼が乗ってるそうな。

この友達が、マルタのチューニングショップのオーナーさん(こちら)。
600PSのインプレッサに乗っているようで(こちら)、その腕は相当なもんです。
このMR2も、昨日彼が手を入れたそうで、セッティングがやっと決まったような感じで、気持ちよく走ってます。

ただ、攻めすぎて、あらら、コースアウト。こうなっちゃいました。


ただ、タイムは、ラップレコードまで、あと0.5秒。まだまだ詰めれる余地は多いので、レコードを更新するのは、時間の問題ですね。


サーキットのあと、イタリアンを食べ、そのままFITさんへ。
アイドリングの調子が悪かったようで、FITの店長さんを巻き込みゴソゴソやっています。こちら

よく、私が彼の武勇伝をFITさんに語っていたので、やっと本人を「見せる」ことができて、なによりです。
思ってた通り、「ヘンな奴」でしょ?これで、仕事のスキルは高いのだから、恐れ入ります。

帰りにラーメン食べて終了。楽しい一日でした。


ちなみに、この「kyokudou-racing」=「キョクドウレーシング」=「極道レーシング」=「ごくどうレーシング」=ヤクザ?、となることは、よーく教えておきました。
マルタに帰ったら、店の名前を変えることを考えるそうですよ。


今日はここまで



可変たわみ

2012-01-27 23:47:01 | フレーム調査
カーボンフレームの続きです。

これから、どんなカーボンフレームが生まれそうか、つたない知識を基に、勝手に推測をしてみました。もちろん、個人的な妄想の世界です。


1. 可変たわみフレーム
ライダーの平均出力は、ロードバイクの愛好家で200W程度、鍛えたホビーレーサーで300W程度、トッププロのカンチェラーラで450Wぐらいでしょうか。

フレームを設計する際、プロスペックにすると、450Wで適切にしなる設計となります。しかし、市場で大きな数を占めるロードバイク愛好家にとっては、硬いだけのフレームになります。
また、私の大好きな「ロードバイク、インプレッション」なんかで登場するライダーは、この300W程度の人たちで、この人たちからも「硬すぎるフレーム」「踏み切れないフレーム」として敬遠されるでしょう。

そこで、しなりが一定じゃない可変たわみをもたしたフレーム。
具体的には、「しなりの違うCFRPを使う」「繊維の方向を変える」「繊維の積層枚数を変える」とかでしょう。

ピナレロみたく、客層がrichmanばかりだと、高価な素材1種類で積層枚数、方向を変えた方が、設計はしやすいでしょう。
逆にピナレロの手法だと、同じ金型で、素材だけ落としたモデルってのは…、ちょっと違うような気がします(←すいません、私見です。実際は何か「細工」をしてるのでしょうね)

違う種類のCFRPを使うと、これにフレーム形状、ディメンジョンが関わってくる訳ですから、その組み合わせは…、無限大ですね。
相当、設計は難しくなります。具体的には、CAEでのトライ&エラーでしょう。手間がかかりそうです。
ただ、CAEは与えた課題の答えは出せても、最適解を求めることはできないので、十分な経験を持った設計者が必要になるでしょう。


楽なのは、コルナゴ、TIMEなどのラグを使って、あとから接着する手法。
フレーム部品(パイプ)に機能を持たせるので、気に入らなければ、パイプを交換するだけで、特性を改善できます。
ですが問題は、接着が入るので、CFRPのマトリックスが、(基本的には)熱可塑性しか使えないこと。硬くするなら、熱硬化性のマトリックスの方が、いいと思われます。(一概には言えないが)
ただ、熱可塑性にもメリットはありますが…。(また、後日)


…とにかく、可変たわみを使うと、ある所までは軽くたわんで、そこからはたわみ難くなる。つまり「たわむが、芯を持ったフレーム」になります。

スペシャのVENGEが、「思ったよりたわむ」と書いてありましたが、ゴール前までは少ないストレスを望み、ゴール前で出力を爆発させるスプリンター用のフレームには、そんな設計をしてるのかもしれませんね。


次回は、「衝撃吸収」に関しての妄想です。


今日はここまで

良いカーボンフレーム選びの為には

2012-01-26 22:31:16 | フレーム調査
最近、仕事が樹脂の調査ばっかり。
…とくれば、これはカーボンフレームについて調べるしかありませんね。(←仕事しろよ)


以前、「これからのカーボンフレームは…」と書きましたが(こちら)、更に調査を進めると、もっと深い世界が。

以前から不思議に思っていました。カーボン繊維は、日本のメーカ(東レ、三菱レイヨン、東邦テナックスとか)が、世界シェア70%を握っています。
自転車だけではなく、航空機メーカのボーイングも東レと独占契約を結んだとのニュースは有名です。それぐらい、日本の炭素繊維メーカは強いのです。(競合他社は撤退していった)


じゃあ、何故、日本のカーボンバイクはスゴイことにならないのか? これが、ずっと疑問でした。


カーボンを成型する際には、
①「炭素繊維」を選び、
②「樹脂(マトリックス)」を購入して、
③「モノコック」「ハンドレイアップ」「ラグ接合」などの工法を選択して、
カーボンフレームが完成します。(塗装もするけど)

①②③それぞれについて、調べてみました。

①炭素繊維
「日本にいるなら、炭素繊維屋に行って「これください」で済むじゃん」って思ってましたが、ここで、さっきの「独占契約」との言葉が出てきます。
ピナレロ、BMCなどの自転車ビルダーからすれば、無論、自分のフレームに最適な「最高の炭素繊維」を独占的に使いたいので、もちろん独占契約をしたいもんです。

「炭素繊維屋は、沢山のビルダーに売りたいので、独占契約はしたくないのでは?」と思ってましたが、逆でした。
炭素繊維業界は、これまで長い間激しい競争をしてきて、利益が出難い構図になってます。つまり、価格の暴落です。
こんな状態で、利益を出すには、「効率よく生産する」しかありません。

つまり、効率よく生産するために、ある程度の量を計画的に出せる「独占契約」が、炭素繊維屋にとってもありがたいのです。
こうなると、少量の生産しか見込めない日本のビルダーに成す術はありません。常に大量に出回る「カタログモデルの普及版の炭素繊維」を購入するしかありません。



②樹脂(マトリックス)
ツールドフランスで、あのエバンスが乗って優勝したBMCのフレームには、新開発の樹脂「ナノコンポジット・エポキシシステム」が導入されています。
この樹脂は、CFRP用エポキシ樹脂で世界シェアの8割を誇るハンツマンが、スポーツ用開発したものですが、この素材を日本に入れると発表したのが、去年の11月/末。
2009年に開発して以来、やっと日本に導入して、売り込むそうです。きっと、日本では、需要がなかったので、急いで入れる理由がなかったのでしょう。



③工法
日本のメーカのカーボンフレームといえど、多くは台湾で生産されます。
かつては「工賃の安い台湾の方がコストを下げれる」と考えてましたが、そうではなく、単に日本では、「カーボンフレームを作れる所が多くない」ようです。



ここまで来ると分かると思いますが、炭素繊維だけは世界一でも、CFRPとなると「日本のCFRPの技術は遅れている」と言わざるを得ません。

何故CFRP技術が進化しないのか?
これは私の推定ですが、日本では、射出成型、プレス、フォーミングなど、CFRPを使わないAlternativeな技術が発展してしまったからではないでしょうか。


「日本の技術は世界一。技術大国日本」なんて巷では騒ぎ立てられますが、世界一の技術があるが故に、見過ごしている技術も多いもんです。
日本のビルダーのカーボンバイクは、今は買い時ではないかもしれません。じゃあ、海外ビルダーのは何でもOKかって言うと、…玉石混合なんでしょう。

驚いたのは、欧州のサイトでは、特にCFRPの情報が入りやすいこと。
良いロードバイク選びをする為には、日本の炭素繊維、欧州の樹脂業界、成型技術の動向に目を向けてから、考えた方が良さそうです。


…とか言って、結局はカッコイイフレームを選んじゃうんだけどね。


今日はここまで

TDU終了

2012-01-23 23:59:10 | レース観戦
仕事が忙しいけど、無視して、TDUのニュースに夢中。

TDU(ツアーダウンアンダー=オーストラリアのUCIレース)が、恙無く終了。
なんと、総合優勝と2位の差が「0秒」。6日間、平地のボーナスタイムがあったり、山登ったりしても、0秒差。
結局、「同タイムになる前のステージ順位」となんだか分からないルールで、ジェランスがバルベルデを抑えて、総合優勝したようです。

しかし、圧巻はグライペルのステージ3勝。あのヘンなLOTTOジャージのゴリラが大暴れです。(←ヒドイ)
あれだけスプリンターが揃っていても、このレースに照準を絞ってきたグライペルとは、やはり差があったようですね。

まぁ、これで今年もUCIレースが始まりました。次のビックレースは2月のカタールでしょうか。なんと、アンカーも出るようです。

尚、J-SPORTSの放送は、2月中旬からのようです。
冬場は放送がないので、契約を切ってますが、また契約再開しないといけません(←セコイ?)

この季節に、しっかり新しいジャージと、各チームの選手を予習して、春のクラシックに備えることにします。


今日はここまで


バーテープ交換

2012-01-21 23:59:51 | 日記
そう言えば、最近RCS6のバーテープを交換していない。ってか、納車されてから、1回も(1年間)交換していない。

で交換。

びふぉー
(←うわぁ、汚い)

あふたー


FITの店長さんから、「バーテープの長さがギリギリなので、気をつけて」と聞いてましたが、確かに。
巻き終わって、大体ちょうどいい長さに切るもんですが、このSILVAのテープは切る必要なし。ってか、まさにギリギリ。

この国旗柄は巻き方にすごく気を使うので大変。(国旗の向きを左右対称にしたい)
でも、やっと巻けたと思った所に、子供から厳しい一言が。「なんか、目玉みたいで、気持ち悪い…」。
…国旗は、並べるもんじゃないかもしれません。orz

せめて、明日の朝練でお披露目だぁ…って思ってたら、雨で朝練は中止とのお知らせが。

飲んで、寝ます。


今日はここまで。

カヴェ、レプリカ

2012-01-20 23:59:43 | フレーム調査
風邪回復中。週末の朝練は行けるかな?


カヴェンディッシュがアルカンシェルを獲得し、SKYに移籍しましたが、早くもその「DOGMA2 カヴェンディッシュレプリカ」の予約が始まったようです。こちら

リアステーにアルカンシェル(虹模様)がちょこっと入っている以外は、黒のモノトーンです。当の本人のあの暴れっぷりに反して、意外と地味です。
DURA-ACEですが、その地味さも相まって、なんかオーラを感じません…。

アルカンシェルには、いい成績を出せないとか、怪我をするとかの「呪い」があるといいますが、まぁ半分は、実力ある選手があんな虹色の派手なジャージを着てたら、そりゃ多くの人からマークされるもんです。
今年、カヴェもこのバイクを使うかもしれませんが、目的は、集団内で存在を消すためでしょうか?まさか、存在を消しといて、背後から闇討ちに…、なんて手にでるのでしょうか?

不思議なのは、去年、日本人選手を次々と血祭りに上げる蛮行を犯したカヴェですが、何故か悪役キャラがつかないもんです。
激しいスプリントであれだけマークされても勝つカヴェ。単純にカッコイイですもんね。


さて、カヴェは、今年も遅めのスタートでしょうか。きっと「TDUなんか、他のスプリンターに勝たせとけ」とばかりに、まだオフを満喫しているのでしょう。
く~、憎たらしいっ!!


今日はここまで

モンドリアンが似合うかって?

2012-01-18 23:59:19 | フレーム調査
昨日はついに風邪で会社を休んでしまいました。ヘタレん坊将軍デス。

寝込んでる時にすることといえば、この本、

物欲と妄想の世界です。

やはり、最新型はカッコイイですね。
去年は少しだけゴールドが流行りましたが、今の流れは黒のモノトーンとか、ソリッドカラーにラインを入れるだけとか、シックな佇まいが多いようです。クールですなぁ。

しかし、そんな中、流行りを無視するカラーリングが、コレ。

LOOK 695モンドリアン。

レーシングスピードが台無しにしてますが、フレームの芸術性は高いんですよ。ただ、デザインの押しが強いので、相当気を使いますよね。

今の流行って、トーンを落とせばそれなりにまとまるので、融通が利くし、楽かもしれませんが、あえて、この「695モンドリアン」が似合う自転車乗りに、いつかなってみたいものです。

今のカーボンフレームは、カッコイイし、それなりに高性能なんでしょうが、鉄フレームが持っている(た)芸術性が、絶対的に欠けているような気がするのは、私だけでしょうか?


今日はここまで

次の朝練に向けて

2012-01-16 23:59:29 | 練習
楽しかった朝練ですが、風邪を悪化させてしまったヘタレです。会社を早退し、お家で寝ています。

昨日の朝練のレビューをしました。

自分が列車に乗っている間に感じたことは、あのペースは「ビギナークラスのレースペースよりも、ちょい遅いぐらいかな?」ということでした。
ただ、休めるタイミングなく延々と走るので、レースよりキツイもんですが、これを続けたら(続けられたら)レースの序盤は楽に感じると思います。(@ビギナーでは)

レースに勝つなんて考えると、もっとペースが上がった状態(45km/hぐらい)からスプリントが開始できるようになれば、勝ちも見えるのかな…とも思ったりします。
もっとも、そのスプリントも60km/hぐらいは出せないと、刺しきれないかもしれませんね。(主観ですが)

今日、TDUクラシックで勝ったグライペルのスプリントを見ましたが(こちら)、やはりスプリントは、相手の動きを良く見て、タイミングを合わせて加速することが大事ですね。
そしてなにより、事前にいいポジションを取っておくことが、可能性を高めるのでしょう。


もっとも、今は、朝練のペースについていけることが、第一の課題。
チャリ通も再開させて、ペースアップしないと…ね。(←その前に、風邪を治せよ)


今日はここまで