Today's agenda

通勤ローディ、たまにホビーレース

ドグマ60.1のボルテックス・ジェネレーター

2013-03-29 08:21:37 | フレーム調査
ピナレロのバーテープの宣伝。
あの、普通にバーテープが見たいのですが。いや、これも好きですが。


チネリから、こんなスマしたフレームが発売されました。

エアロフィンが売りらしいですが、単なるデザインで、エアロ効果はないかも…。
どたい、空力面では、フレームの断面形状が、ツルっとした円形(又は四角形)は、あまり形状係数が低くありません。

こんな断面形状のフレームでは、先日のボルテックス・ジェネレーターが、効果的です。
つまり、乱流が発生しそうな、割と断面積がボリュームのある部位、例えば、トップチューブやBB付近の側面に、ボルテックス・ジェネレーターとなる空力付加物、例えば、表面にディンプルやうねりを付けると、乱流の発生を遅らせることができます。

ん?「フレームの側面のうねり」って、何処かで見たような…?

そう言えば、ピナレロのドクマ60.1は、トップチューブ付近とBB付近に、うねりがありましたよね。
当初、あれの目的が分かりませんでしたが、空力を考えた結果なのではないでしょうか?



ただ、ボルテックス・ジェネレーターも、諸刃の剣で、効果のある領域を外せば、ただの抵抗体になってしまいます。
トグマ2では、あのうねりがなくなり、ピナレロ自身も、「空力を改善した」と言っているので、「ボルテックス・ジェネレーターのネガを取り去った」との意味なのでしょう。(推定)

しかし、肝心な技術の核心に触れることなく、空力が良いバイクですと信じ込ませるなんて、やはり、ピナレロの広報は優秀ですね。

どうせ、自転車の、しかもフレームの空気抵抗なんて、ライダーを含めた全体から見たら、ゴミみたいな値なのは分かっています。
例えば、ブリジストンも乗ればいいフレームを作っているのだから、技術的な広報面で、もう少し布教活動に勤しんで、信者の「所有する喜び」を満足させて欲しいもんです。

技術がこれだけディープになった世の中なれば、必ずしも技術のプロではないユーザーに、分かりやすくエッセンスを刷り込む広報テクニックが、多くのフレームビルダーには足りないのかもしれませんね。


今日はここまで


ライダーの空力の成れの果ては・・・

2013-03-28 01:22:48 | その他部品調査
あんだけ空気抵抗を気にするロードバイクの世界ですが、ことライダーの空力に関しては、意外と無頓着だなぁという感想でした。
どうせ、UCIあたりが、「工学の力を利用するなんて、スポーツマン精神に反する」なんて、頭の硬いコトをいいそうですもんね。

きっと、「屁ブースト」も「見た目が悪い」とのサガン批判にもなりかねない理由で、NGになるでしょう。
技術屋は、主張を通すことだけを考えず、現実に即した対応をした方が合理的ですので、なれば、「屁ブースト」に代わる、新たな案を考えてみました。


1.ロケット・ケツ
ケツの後ろに乱流が発生するなら、ケツをロケットみたいに伸ばしてやればいい。
つまり、ケツにでっかいトンガリコーンみたいなのをくっ付ければ、空力は良くなります。
但し、サドル以外には、座れなくなりますが…。


2.コーダ・トロンカ
ピンときた人は、スポーツカーファンですね。あの、クーペボディの後端を切り落とす手法です。

ロケットとは逆の発想ながら、空気流れを剥離させないとの発想は同じです。いきなりケツをズバッと切れば、空力は良くなります。
つまり、ケツにズバッと切り落とした形のアタッチメントが取り付きます。
こっちは、地面に座るのにも、重宝しそうですよね。


3.ボルテックス・ジェネレーター
乱流発生装置です。意図的に流れを乱流化させた方が、流れの剥離が起こりにくいとの理論です。ゴルフボールのディンプルもこの理論です。
となると、「ディンプル・ケツ」にしてやれば、意図的に乱流が起せ、剥離が起こりにくく、空力が良くなるハズです。
しかし、ディンプル・ケツって…。


ちなみに、ここまで読み進めてこられた方には分かると思いますが、どれも、飛行機、スポーツカー、F1などで使われている技術なんですよね。
「屁ブースト」はF1のDRSだし、「ロケット・ケツ」と「コーダ・トロンカ」はスポーツカー、「ボルテックス・ジェネレーター」は飛行機の技術ですね。

自転車は過酷な競技ですが、技術屋視点では、まだまだ進化できる余地が沢山ありそうですね。
空力的な進化の成れの果ては、2008年のF1みたいに(↓)、ライダーにも「空力付加物」が沢山付くかもしれませんね。(背中にヒレとか生えてそう…)

(↑2008年のルノー。空力付加物が満載!)

今日はここまで


究極のTTグッツ(自称)

2013-03-24 19:15:59 | その他部品調査
気温が変わって、空気抵抗が変わるのは、仕方のないことです。
自然現象なので、ライダーの力ではどうしようもありませんね。


でも、空気抵抗は、これだけではありません。
先日の乱流発生有無もそうですが、「形状抵抗」というのは、その物体の形状に大きく依存するんです。

簡単に言うと、円形のものよりも流線型の方が、「形状抵抗」が小さくなります。(1/3ぐらいに下がります)
しかしながら、人間の胴体も頭も、だいたい断面形状は、円形(又は横方向の楕円形)です。円形の形状抵抗は非常に大きく、乱流による負圧も発生しやすくなります。

困ったことです。人間の体型を変える訳にはいかんないし、でも形状抵抗は改善し、乱流の発生は抑えたい。
ロードレースの場合、集団内では空気抵抗が減りますが、個人TTではそうもいかない。


そんな個人TTライダーにおススメなのが、この2つのグッツ。


1.鳥クチバシ
円形では形状抵抗はダメですが、これが円錐形状になると、形状抵抗値は、大きく改善します。
そこで、円形の人間の頭部を円錐に変えるグッツ。それが、「鳥クチバシ」です。これを顔の前面に付ければ、OKです。

具体的には、東急ハンズのパーティグッツコーナーに行って、三角帽を買ってきてください。あのパーティで被るやつです。
TTでは、その三角帽を、頭ではなく、顔に被ってください。そう、鳥クチバシのように。

これで、頭部の形状抵抗改善は完了です。


2.屁ブースト
ライダーのTTのフォームを見ると、絶対に乱流が発生する箇所があります。それは、ケツの後ろです。
乱流の発生をなくす為には、乱流発生箇所に流れを作ってやれば、乱流は治まります。

具体的には、東急ハンズのDIYコーナーに行って、フレキシブルチューブを買ってきます。
それを、TTメットの後端にホースをつないでやり、そのホースを背中に入れて、最後は、尾てい骨あたりから出してやります。更にTTメット前方に空気取り入れ口を作ってやります。
こうすれば、空気がヘルメット内を通り、背中のホースを経由して、ケツから噴射されます。これで、ケツの後ろの乱流はなくなります。


3.腕リング
二の腕の後ろ側にも、乱流が発生します。
この乱流も、腕の側面から空気を取り入れ、後方に流してやれば、乱流を抑えられます。
お掃除グッツのコロコロローラーのカバー(プラスチックにやつ)を改造すれば、簡単にできそうですね。


この2つの案を書いてみました。モデル(いけにえ)は、元全日本チャンプの別府選手です。


…、…カッコ悪い。(別府選手、すみません)

空力的には、理論的には、これで完璧なのに、何でこうなるんでしょう。
きっと、私に絵心がないからでしょう。いや、時代が私の案に追い付いていないだけなんでしょう…、きっと。


えっ、この案、自分で試してみろって?? 
すみませんが、それだけはご勘弁を…。(確実に指をさされるので…)


今日はここまで

空気の温度と、空気抵抗と、乱流発生速度と、スプリント

2013-03-21 00:30:54 | その他部品調査
ブログで交流のあるタイガーさんのブログに、面白い事が書いてありました。こちら

「気温が低いと空気密度が高くなって空気が重たくなり、速度が出ない」

真冬の0℃と、真夏の30℃では、空気密度が10%以上違います。(1.293kg/m^3@0℃、1.165kg/m^3@30℃)
夏に比べ、冬に自転車で走っていると、10%以上重たい物体がぶつかってくる訳ですから、そりゃ、重たく感じます。
ちなみに、空気密度の低い、高地で自転車に乗ると、逆に軽い空気なので、とてもよく進むと感じるハズです。

…と、ここまでは、一般的な話。ググれば、簡単に得られる情報です。
でもね、実はもっと、深い理由もあるんです。


それは、層流と乱流の話。


よくジャケットを着て、自転車に乗ると、後ろの裾がバタつきますよね。あれは、背中に乱流が発生し、その負圧によりジャケットが吸い寄せられるためです。
つまり負圧は、ライダーを後ろに引張る方向に働くので、乱流が発生した途端に、重たく感じるようになります。

じゃあ、時速何km/hから、乱流が発生するのでしょうか? 体型によって、乱流が発生するポイントが変わるのでしょうか?
少し計算してみました。


まず空気。工学的には、単なる「流体」で、温度が変われば、密度だけでなく、「動粘度」も変わります。
自転車で走る行為は、流体力学的には、「流体の中を、自転車に乗った人が流れる」と考えます。

文献によると、乱流が発生するかどうかは、レイノルズ数で決まります。レイノルズ数が「3.0×10^5」あたりを超えると、急激に乱流が発生するようです。(遷移レイノルズ数)

ここで、「大柄スプリンター」「小柄スプリンター」「大柄クライマー」「小柄クライマー」が、時速何km/hで、背中に乱流が発生するかを計算してみました。(乗車姿勢は直立状態)
気温は、0℃と30℃としています。


まず、大柄スプリンターの場合、冬場(0℃)では、時速32kmから乱流になりますが、夏場は38.5km/hからになります。
おおっ、やはりタイガーさんの「冬は速度が出ない」説は、乱流有無の面からも言えそうです。

面白いのが、夏場(30℃)に、大柄スプリンターと小柄スプリンターが競った場合、大柄スプリンターは38.5km/hで乱流が出て苦しみますが、小柄スプリンターは54km/hまでは大丈夫なようです。
もちろん、大柄スプリンターは、絶対出力が大きいので、馬力で勝負するのでしょうが、加速をダンシング(上体が起きる)するとロスが出るので、結果、前傾姿勢のままダンシングとの縛りとなってしまいます。
逆に小柄スプリンターは、なかなか乱流が出ないので、ダンシングも自由自在です。ただ、絶対出力では負けるので、加速だけで勝負した方がいいかもしれません。(軽いし)

ちなみに、小柄クライマーは、なんと62km/hまでOKなので有利ですが…、彼らはスプリントなんかしませんもんね。


しかし、この背中の乱流有無が、こんなにクリティカルなゾーンにいるとは思いませんでした。
もちろん、同じことが、頭にも言えるハズですので、ちょっと前までバカにしていた「ゴルフボールのヘルメット」に申し訳ないです。ごめんなさい。(←誰に謝ればいいの?)

お詫びに、次回は、究極のTTグッズを考えましたので、ご紹介します。


今日はここまで

ミラノ~サンレモ

2013-03-18 08:11:50 | レース観戦
昨日のミラノ~サンレモ、面白かったですね。

ツボは、やっぱりシャバネルさん。

捕まっても、また逃げに乗るとの、諦めの悪…積極的なレース展開で、二人でチプレッサへ。
優勢かと思いきや、カウンターを打たれ警戒が入り、結局、追いつかれ…小集団に戻ったシャバネルさん。
最後は少人数のスプリントで、どう考えても、サガンやチオレックやカンチェラーラに勝てるわけないのに、終わった脚で、必死にもがく、大人気な…最後まで奮闘するシャバネルさん。

いや、勝ったのが誰かより、シャバネルさんの無駄なあが…活躍ぶりに、大爆笑…大興奮なレースでした。

例年、桜が咲く頃には、儚く散ってしまう(他が調子を上げてくるので…)、シャバネルさん。
今回も見事な玉砕ぶりは「春の風物詩」と言われるかもしれませんね。

(シクロワイヤードより。後ろでガッカリしてるのが、シャバネルさん)

今日はここまで

TeXtremeカーボンを選択した、デュラエースC75、C50

2013-03-15 17:57:58 | シマノ製品調査
シマノのカーボンホイール。その積層技術が面白いです。


「TeXtreme」のステッカーがありますが、どうやら、リムはOxeon社がシマノに供給しているようです。
シマノのハブは評判が良かった(リムはイマイチだった)ので、今度のデュラエースのホイールは、きっと良い物になることでしょう。


そのOxeon社(HPはこちら)、2003年にスウェーデンに、できたばかりの会社。(まだ10年!)
もとはチャルマース工科大学の人が設立したようです。(←エリート校らしい。材料工学かしら?)

HPのトップページではF1が出てきますが、どうやらレッドブルF1チームやNASCARにも供給しているようですね。自転車ではFELTのバイクにも使われています。



(↑Redbull HPより。確かに使われてますね)


このカーボンの何がスゴイのか?

カーボンの軽量化をしているんです。

カーボン(CFRP)は、マトリックス(樹脂)に対し、約30%ぐらいまでしか添加できません。これは、カーボン糸の束を固めるのに必要な量で、先の堺の大手成型屋さんも「30%程度が限界」と言っています。(ここはEUに対し、10年ぐらい技術が遅れているが…)

Oxeon社の面白いのは、テープ状のカーボンを積層しているところ。こうすれば、確かに必要なマトリックスは少なくて済み、薄いCFRPができます。


強度を上げるには、カーボン糸の纏まりをできるだ小さくして(1K(1000本)とか)編み込むのが、これまでの手法でしたが、Oxeonは、従来からあるカーボンテープを織り込んできました。
単体の引張り強度では、T1000とかの方が上でしょうが、比強度(重量に対する強度)なら、いいかもしれません。

また、フレームにしろホイールにしろ、全ての箇所に高い強度の材質が必要という訳ではありません。そんな所には、薄くて軽いCFRPが重宝されます。
逆に強度が必要な所には、何枚も必要な方向に積層してやればいいのです。

これは面白い設計ができますよね。薄い所はとことん薄く。取扱いを間違えると、すぐにパキッっといきそうですが、レース用機材なら、それもアリでしょう。


こうして出来たのが、シマノのホイールC75、C50。
OEM先の技術故、あまり自慢できないらしく、らしく書くのに苦労していますよね。(「…素材を選択し…設計を開発した」と書いてあるのがツボ。素材が開発されて、設計が選択されたのが正解なのでは?)
ただ断面を見ると、ありえないぐらい、薄い所は薄くなっています。

(↑シマノカタログより抜粋)

まあ、ともかく、リムもハブも「いいとこどり」の組合せなので、いいホイールである事は間違いないでしょう。
ハブが相変わらずの金属なので、全体ではそこまで軽くありませんが、高剛性のハブと、軽量リムのお陰で、トルクを掛けても上れるホイールなのではないでしょうか?


過去、シマノのデュラエースのホイール(金属)を履いたことがありますが(借り物ですが)、「悪くはないけど、面白くないホイールだなぁ」なんて思っていました。
今回の、この選択された素材により、どんな設計が選択されたのか、もし試せる機会があったら、試してみたいです…が。

…そう、オイラはカンパ乗り。一生、このホイールの良さは試せないかも…。


今日はここまで





Oxeon

2013-03-13 08:42:13 | その他部品調査
深夜のローラー練も5kmぐらいが関の山。更にヘタレになりつつあります。

ほぼ全てのハイエンドバイクがカーボン化した今、そのカーボンの軽量化が次のテーマになっています。

「カーボン、つまりCFRPは、炭素繊維とそれを固めるマトリックスで出来ているから、軽量化って難しいのでは?」と思ってましたが、欧州のニッチな成形屋は違いますね。別の視点できました。

他とは色艶が違うことで、違和感を感じてた人も多いと思いますが、シマノのカーボンリムにも供給されている積層技術は、面白いですね。部品設計者に新たな課題を与えてくれますよ。

この話は、また次回に。
オイラもどう使うのか、妄想しなくっちゃ。


今日はここまで

ノルウェーの森

2013-03-11 08:15:57 | レース観戦
ソコソコ楽しめたパリ~ニースも、シャバネルのポイント賞獲得で、恙無く終了しました。

となると、春のクラシックが待ち恋しいところですが、早くも夏の話題がやってきました。

夏が暑けりゃ、北でレースをやればいい。そんな感じの避暑のレース、ノルウェーでレースをやるんようです。(@8/8~8/11)

お盆のシーズンだし、ツールは終わっているし、まったりとしたレースが見れるかもしれません。(いや、ブエルタの調整レースに使われるんだろうなぁ)
ノルウェーは行ったことがありませんが、きっと深い森の中を延々と走ってるような展開になるんでしょう。
そんなヒマなレース展開では、「そう言えば、村上春樹の…」的な話題になるのは、間違いありません。

ASOが主催のこのレース。一体、どんな景色の中、どんなレースが見れるのやら。詳しくはこちら


今日はここまで

パリ~ニース#6

2013-03-10 10:22:31 | レース観戦
パリ~ニース、第6ステージ。今日勝ったの、この人シャパネル!



毎晩、「睡眠落車」と戦いながら観戦。(飲み会も続いたし…)

当然なんだけど、リーダーのリッチー・ポルトを擁するSKYが集団をコントロールするのだが、これがつまらない。
SKYのメンバーが良くて、コントロールも十分できるのは分かりましたから、たまには、番狂わせなんか演出して欲しいもんです。


そんなつまらん集団のまま、上りを越えて、ゴールスプリントへ。
「こんな局面では、ジルベールが強いんだよなぁ…」とジルベールのスプリント勝利を確信した瞬間、水色の人が飛んできました。
「誰?誰??」と思っていたら、シャバネルでした。そういえば、ポイント賞がかかってたからなぁ。



(↑Paris-Nice公式HPより)

「自爆アタッカー、シャバネル」との印象が強い彼ですが(←ヒドイ?)、むしろ「おりこうさん」にレースを展開した方が、使えるのかもしれません。
チームも「集団破壊の自爆テロ」みたいな使い方をしないで、「腐ってもシャバネル」みたいな、有意義な使い方をして欲しいもんです。

(↑「オレ、勝っちゃったよ。テヘ?」ってな感じがカワイイ)

明日は個人TT。なので、得意の自爆テロ攻撃はなし。(←だから違うって)
手堅くまとめて、できることなら、表彰台の上で、バカみたいに無邪気にはしゃいでるシャバネルさんを、見てみたいもんです。(こんなキャラが好き)


今日はここまで

マウンテンバイクの空力

2013-03-08 08:27:13 | シマノ製品調査
仕入先の展示会の日。今回は、もともと堺の大手樹脂成形屋さんです。

堺…となれば、当然のシマノの関西連合の筈…。探すまでもなく、ど真ん前に自転車部品の展示が。

まず、アルテグラのレバー。あの指で握るレバーです。
もちろん担当のエンジニアを捕まえて、オタクトーク。

私:材質って、なんですかね?

担当:○○材でっせ。△を添加してまんねん。もう一つ上のグレードは、カーボンを添加してますがね。(注:担当者のキャラはフィクションです)

私:(…つまらんなぁ)ライバルは、カーボンのラミネートで成形してますよね。樹脂のグレードも高いし、そっちは検討しなかったの?

担当:いや、あの、成形技術の面で、ちょっと…。

確かに、横を見ると、ラミネートをプレス成形したテストサンプルがあるけど、そんなにキレイなもんじゃない。

更に横を見ると、XTRのクランクのギア板があるじゃないですか!
トリプルギアの真ん中のギアのようですが、なんで?

私:…自転車のギアですよね。

担当:そうでんねん。マウンテンバイク用で、ほら、飛び石とかでチェーンが外れまっしゃろ?この樹脂の所まで石の噛み込みを防ぎまんねん。

私:(よー喋るオッサンやなぁ~) 飛び石対策だけに樹脂ですか?

担当:いやいや、低コストな変速性能もあるし、空力が良くなる形状も織り込んでるんでっせ(@ドヤ顔で)。


驚きました。マウンテンバイクで、トリプルギアで、その真ん中のギアの「空力」を気にするなんて。

そのうち、マウンテンバイクのレースで、空力を気にして、TTメットを被ったライダーが現れるかもしれませんね。
そうなると、やっぱり、カンチェラーラが強いのかしら?


しかし、この樹脂屋、めっちゃ濃い。
がっついて見てると、見事に開発部隊の人達に囲まれ、スーパーエンプラの押し売り攻撃に。
「今度、用事がなくても伺いますから、まっ、ひとつ、ヨロシク頼みまんがな」なんて言われると、やっぱり、会社の門の所に、「押売り、お断り」って札を貼っておいた方がいいのかしら?(んなこと御構い無しに来そうですが…)

関西連合はコワイなぁ…。


今日はここまで