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■製作:1970年
■監督:藤田敏八
■出演:渡哲也、原田芳雄、梶芽衣子、成田三樹夫、沖雅也、他
映画「反逆のメロディー」で新しいスタイルで反抗する若者を鮮烈なイメージ見せていた原田芳雄ですが、同じ年に作られた「新宿アウトロー ぶっ飛ばせ」では、そのアウトロー振りがすっかり板に付いている感じでした。共演は渡哲也。渡は正当な二枚目アウトローという感じでしたが、原田はどこか人をくったようなスカした感じで、その後の原田芳雄のスタイルをこの映画で作りあげているという印象です。これは私の独断的な感想ですが、渡哲也は若い頃よりも歳をとった中年以降の方がカッコイイ、逆に原田芳雄は晩年よりも若い頃の方がカッコイイ、そんなイメージを抱きました。ホント若い頃のエネルギーに満ちた原田芳雄は圧倒的な存在感で魅せてくれます。独特のスカした感じも、ああ、松田優作はこの感覚を真似していたのだろうなと。
この映画では飛び降り自殺してしまった私らの世代では超二枚目俳優であった沖雅也が不良少年のボスの役で出ています。革ジャンでバイクにサングラスの姿は、暴走族の前の世代、カミナリ族を表しているのでしょうか。当時の私は9歳の子供なので、何族と呼ばれていたのかよくわからないのですが…。そして、渡、原田に対抗する存在として、サソリと呼ばれる成田三樹男演じるヤクザの凄腕用心棒が登場します。成田の個性はこの映画ではピカ一の輝きを放っていたかもしれません。剃刀のように切れる悪の魅力、何事にも同じない度胸、こうした役をやらせると右に出るものがいない俳優でした。
あらためて映画を見ているとそれぞれの俳優の個性が際立っているなと感じます。彼等の個性を楽しんでいるだけでも時間が過ぎていきます。おまけにラスト、渡哲也と原田芳雄がヘリコプターに乗り空彼方へと去っていくのですが、(ヘリの操縦士として地井武男が出てくるのですが簡単に殺されてしまい)ヘリの操縦ができない2人は見よう見真似でヘリを操縦、酔っ払った千鳥足のようにフラフラと機体を揺らしながら集合住宅の合間を飛んでいく場面を見ていると、ヘリコプターまで個性で勝負しているなあと、良くも悪くも古き良き時代の心意気を懐古させられてしまうのでした。
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