■製作年:1980年
■監督:ブライアン・デ・パルマ
■出演:ナンシー・アレン、カーク・ダグラス、キース・ゴードン、他
この映画「悪魔のファミリー」はブライアン・デ・パルマ監督が母校のサラ・ローレンス・カレッジでインディペンデント映画のクラスを持つことになり、そのワークショップの一環として生徒と一緒に製作した作品です。であるからなのか「悪魔のファミリー」はそれまでの作品とテイストを異にしています。ドタバタ調のコメディ。私はデ・パルマ監督のコメディを期待しているのではなく、エログロ的な要素さえ浄化させてしまうような、あの流れるような流暢な映像と物語の展開を期待しているのですが、この作品はそのようではありませんでした。ですからちょっと残念。正直あまり集中して見ることができませんでした。
救いは当時の妻であるナンシー・アレンが出ていること。私は20代にデ・パルマ監督の初期2大傑作「殺しのドレス」と「ミッドナイト・クロス」に出会い、そこでヒロインを演じていたナンシー・アレンに魅せられたことがありますから。彼女は超美人というのではなく、また、私の取り立てて好みというわけでもないのですが、彼女がデ・パルマ監督によってとにかく魅力的に捉えられており、あの下町の姉ちゃん的な感じと白痴的な役柄とスタイル抜群のボディがマッチし、何とも言えぬ味わいを醸しだしているのです。ワルを演じても似合うというのがいいですね。ところで、映画に登場する青年はデ・パルマ自身を指しているとも言われているよう。
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