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■製作年:2001年
■監督:パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ
■出演:ステファニア・ロッカ、ティモシ・ピーチ、マリー・ボイマー、セシール・ボワ、他
ロシアの文豪トルストイの小説を原作としたタヴィアーニ兄弟の「復活」はなかなか見ごたえのある作品でした。元はテレビ・ドラマのようですが、日本では劇場公開され、モスクワ国際映画祭ではグランプリを受賞しています。タヴィアーニ兄弟は描く素材によって作風が微妙に変化するとは私の持論ですが、この作品はわかりやすい展開と演出と小気味よいテンポにより3時間という長編でありながら、その時間をあまり気にすることなく見れました。トルストイの原作を読んでいないのでどこまでが忠実なのかはわかりませんが、この作品では2人の男女の愛と償いが根底に流れていました。このような真正面から描いたメロドラマが即物的なものに流れていく傾向にある現代日本では受け入れられるのかは疑問ですが、少なくとも私にはとてもおもしろく感じました。もしかしたら長丁場の話を弛緩することなしに一気に描いたことにより、タルヴァーニ監督の作品では「サン・ロレンツォの夜」と双璧をなす出来栄えではないかと。ラストは世紀の変わり目を祝う場面があり1900年の話であるということがわかります。そしてエンディングには20世紀という字幕も。これは一体何を意味しているのか?いつの時代にも男の女のすれ違いは変わらないということになるのでしょうね。
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