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【cinema】『クリムゾン・ピーク』

2016-01-17 01:00:42 | cinema

2016.1.10 『クリムゾン・ピーク』鑑賞@TOHOシネマズシャンテ

 

すごい見たくて試写会探したけどあったっけ? あったよね? 要するに試写会では見れなかったということ(笑) ということで、公開3日目に見に行ってきた~

 

 

ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

「作家を目指す資産家の娘イーディスは、姉ルシールと共に英国からやって来た、トーマス・シャープと出会い恋に落ちる。2人は結婚を考えるが、イーディスの父は反対する。やがて父が謎の死を遂げて・・・」という話で、これはホラー? 全く怖くなかったけど(笑) でも、嫌いじゃない! っていうか好き。予告編を見た段階で予想がついてしまったので、ストーリーとしては目新しいものはないし、特別おもしろいわけではないのだけど、ギレルモ・デル・トロ好きとしては、監督こだわりの美術やセット、衣装など堪能したので全然OK なので、監督のファンじゃなかったりすると、ちょっと辛い部分もあるかも?

 

2部構成になっていて、前半はNew Yorkから始まる。以前見た「海を越えたアメリカン・プリンセス」(感想はコチラ)によると、19世紀末から20世紀初頭にかけてのNew Yorkでは、一部のブルジョアたちが社交界を展開していたらしい。アスター夫人の400人と呼ばれるとりまきには、外国人、成金、離婚した人などは入れてもらえなかったとか。その時代の華やかさといやらしさの中、物語が進行する前半は、メロドラマ調でちょっと意外。退屈とは言わないけど、デル・トロこんな感じの撮るんだ?と意外な気がした。と言っても、監督作品は『パンズ・ラビリンス』(感想はコチラ)と『パシフィック・リム』(感想はコチラ)しか見ていないのだけど 

 

冒頭、イーディス・カッシング(ミア・ワシコウスカ)の声で「幽霊は存在する」と言っているから、これは幽霊が出てくる話。でも、この幽霊は意外な姿だった。イーディスが初めて幽霊を見たのは10歳の時。幼い頃に亡くなった母が現れて「クリムゾン・ピークに気を付けて」と助言してくれるのだけど、骸骨のような姿、グキグキと歩きにくい様子で、言葉も聞き取りにくい。この姿でどうして母親だと思ったのか全く謎(笑) ハリウッド映画などでも、人の姿のままの幽霊が出てくるし、製作指揮をした『MAMA』のママの造形に似ていたので、これはデル・トロ独自の幽霊観なのかな? そういえば『MAMA』にもジェシカ・チャステイン出てた。今後、何人かの幽霊が出てくるけど、ある人物以外基本同じ姿。

 

幽霊が出てくるということ以外は結構メロドラマ。主人公は大変な目にあってしまうけれど、それも幽霊が原因ではなく、映画やドラマなどで何度も見てきた感じ。なので、幽霊のデザインも含めてギレルモ・デル・トロ監督の映像が好きかどうかが楽しめるカギかも。まぁ、とってもわかりやすい話だし、何度も言うけどメロドラマなので、普段あまり映画を見ない人も楽しめる作品にはなっているかもしれない。

 

主人公のイーディスは作家を目指している女性。父親は成功した実業家で、彼女のそういう部分に理解を示してくれている。この時代、裕福な家庭の女性が職業を持つということは、はしたないこととされていたようで、幼馴染のアラン・マクマイケル(チャーリー・ハナム)の母親にはイヤミを言われてしまう。イーディスも負けずに応酬するので、アランの母親やとりまきの女性たちとの関係はピリピリムード。医者のアランはイーディスに好意を持っているようだけれど、イーディスにその気はない様子。ある日、父の会社に出向くと、そこで魅力的な紳士と出会う。トーマス・シャープ準男爵(トム・ヒドルストン)。この準男爵というのがイマヒトツ分からなかった。アメリカに爵位はないよね? しかもこのシャープ準男爵イギリスからやって来たらしいし・・・

 

シャープ準男爵は自作の掘削機を使って何か(油田?)を掘りたいらしく、そのための資金集めをしている。あちこちで断られている情報がイーディスの父親にも入っているらしく、彼自身もこの案に乗り気ではない。必死にプレゼンするも断られてしまう。一方、トーマスは受付で出会ったイーディスに興味を持ったらしくアプローチして来る。見ている側は怪しいと思うのだけど、彼の謎めいた様子と紳士的な態度に惹かれていくイーディス。まぁ、クリムゾン・ピークに行くことは分かっているので、2人結ばれてくれないと困る(笑) トーマスにうさん臭いものを感じたイーディス父は密かに調査を依頼する。この調査員ホリー役のバーン・ゴーマンどこかで見たことあると思ったら、ミス・マープルシリーズの「無実はさいなむ」のジャッコ役の人だ! どうやら調査結果は芳しくない様子。でしょうね(笑)

 

父はアランの家のパーティーへイーディスの同行を求めるも拒否される。まぁ、あれだけイヤミを言い合って行けないよね(笑) 父が出かけた後、イーディスの部屋のドアノブを激しく動かす者が。あの幽霊。この幽霊が10歳の時と同様母親なのだとすれば、おそらくトーマスに注意しろという警告に来たのでしょうけれど、あんな怖い姿の上に、ギシギシした動きで話すこともままならないから全く伝わらない。これは幽霊側としてもなんとかならないのか(笑) イーディスが怯えまくっていると、メイドがトーマスが面会を希望していることを伝えに来る。父親の留守に男性と会うなんてということで、断ろうとするも強引。しかも、トーマスはアラン宅のパーティーに同行して欲しいと言う。一度は断るものの、結局一緒に行くことに。まぁ、そこは行ってくれないとね(笑)

 

 トーマス・シャープは注目の人だったようで、彼と一緒に現れたイーディスにも嫉妬と羨望のまなざしが向けられる。メロドラマだ(笑) 英国紳士としてダンスを披露して欲しいと言われれば、当然パートナーにイーディスを選ぶ。どんなに激しく動いても、ロウソクの炎を消さないように優雅に踊らなければならないと、2人でロウソクを手に踊る姿は、なかなか優雅で良かった。さて、そんな2人に何とも意味ありげな視線を向ける1人の女性。トーマスの姉ルシール(ジェシカ・チャステイン)。実は、予告編のジェシカ・チャステインの視線と、彼女が姉であることを知りオチが分かってしまった。さすがジェシカ・チャステイン それでいいのかは別として(笑) 

 

イーディスとトーマスの様子を見たイーディスの父は、トーマスに探偵の調査報告を突きつける。そこには姉弟の不利な内容が書かれていたらしい。この件を公にしない代わりに、イーディスを決定的に傷つけたうえで英国に帰って欲しいと条件をつける。後に出て来る資料によれば、これは警察案件だと思うけれど、その辺り当時の感覚が薄いということか? まぁいいか(笑) よほどまずい内容なのか、トーマスはこれを受け入れ、皆の前でイーディスを侮辱する。傷ついたイーディスだったが、その後あっさりとトーマスを信じることになる。手紙が来たんだっけ? ちょっと曖昧な記憶だけど、姉弟が英国へ去ることを知り、抑えきれずに会いに行き、お互いの気持ちを確かめ合ったところに父の訃報が届く。

 

このイーディス父の殺害シーンはなかなかすごかった。ジャンルとしてはゴシック・ホラーなんだと思うけど、幽霊があんな感じなので逆に怖くない。なので、一番怖かったのは実はココだった。お風呂?サウナ?のようなところに来ているらしいイーディス父。ヒゲを剃っているうちに1人ぼっちに。そこに現れた人影に頭を掴まれて洗面台にガンガン打ちつけられる。これ、この時点でなんとなく犯人分かってるんだけど、犯人が何故イーディス父がそこに行くことを知っていたのか、どうやって入り込んだのかは全くの謎。まぁ、そこはツッコミ入れてはダメなのでしょう。要するにその人物が殺した事実が重要。

 

父の死は転倒による事故死ということになるけど、イヤイヤ転んでぶつけた程度の傷じゃないだろうと。洗面台も割れてるし(笑) トーマスと共に駆けつけたイーディスは、遺体確認を求められるけれど、医者として立ち会っていた(?)アランに損傷が激しいから見ない方がいいと止められる。イーディスの代わりに確認したアランは、遺体に不審なものを感じ調べようとするけれど、イーディスに泣いて反対されてしまう。イーディスのバカ!と思うけれど、この時代には遺体の検視とかしてなかったのかな? まぁ、その辺りのことはいいか(笑)

 

さて、第2部。身寄りがなくなったイーディスはトーマスと結婚し、ルシールの待つ屋敷へやって来る。○○ホールという名前がついていたのだけど失念 この屋敷がまたすごいデザイン! 全体的にはゴシック様式の建物。吹き抜けのホールの屋根は抜けてしまっている。お金がなくて修理できないということらしいけど、いくら各部屋には扉があって、暖炉に火がともっているといっても、雪も降っているのに寒くないのかと思うけど、皆意外に薄着(笑) でも、重厚な内装のホールに落ち葉や雪が舞い落ちる様子は幻想的で美しい。

 

この屋敷のある土地がクリムゾン・ピーク。人里離れたこの土地は真っ赤な粘土質。冬になると雪に赤い土が染み出し真っ赤に染まるため、クリムゾン・ピークと呼ばれている。トーマスはこの土を採取したいらしく、巨大な桶(?)をいくつも並べて溜めている。ここに後に幽霊が現れて沈むのだけど、これ何に使うんだっけ? 説明あったっけ? 以前は見たらほとんど覚えてたのに、最近は結構重要な場面が抜け落ちたりしてる。やっぱり年か トーマスは掘削機作りに没頭。執事など使用人はいるようだけど、家のことはルシールが取り仕切っている。ルシールは歓迎してくれたものの謎めいていて、イーディスは広い屋敷で1人で過ごすことが多い。何故そんな話になったのか忘れてけれど、性的な話題になりルシールにトーマスと経験済みよねと言われると、イーディスはトーマスは喪に服してくれており、まだそういう関係にはなっていないと答える。なんとなくニヤリなルシール。喪に服しているからなのかは不明だけど、屋敷に来てから頻繁に幽霊を見るイーディスは、その度トーマスに助けを求めるけど彼はいつもベッドにいない。どこへ行っているのか? 勘のいい人なら分かるかな?

 

毎晩のように現れる幽霊に悩まされ心身ともに衰弱していくイーディス。気晴らしにとトーマスと共に町の郵便局へ出かけると、吹雪になって帰れなくなり、宿で一泊することに。屋敷の豪華ではあるけれど、広く寒々として、どこか不気味な寝室とは違い、こじんまりとしているけれど、温かく人のぬくもりを感じる部屋。2人はここで結ばれる。トムヒのオシリが見れるサービスカットありです!(ノ∀\*)キャ 翌日帰宅したイーディスはルシールに超キレられる。ここではルシールが激怒したことと、2人が結ばれたことが伏線となっている。

 

一方、イーディスもただ怯えているだけでなく、以前地下室で見つけたスーツケースを開けるべく、芝居をしてルシールが常に持っている鍵の束から、スーツケースの鍵を外すことに成功。中から出てきたのは、女性とトーマスのツーショット写真。どうやらトーマスと彼女は結婚していたらしく、しかも彼女の財産目当てだったらしいことが分かる。そして、彼女が既にこの世にいないことも。ちょっと記憶が曖昧なのだけど、トーマスとルシールの秘密はこの時点ではまだ分かってなかったよね? 階段から落ちてしまった時にはルシールと言い争いをしていたと思うけど、それはこの女性との結婚のことについてだったよね? もう、どうしてこんなに覚えてないの?∑(*゜ェ゜*) 要するにイーディスは自分も財産目当てに殺されるのではないかと身の危険を感じたものの、足を骨折してしまい身動きができなくなってしまうということ。ルシールが看病に来る。(毒が入っているから)お茶は飲めないと断ると、精をつけるためにも食べろとオートミール的なものをすすめられる。これにも毒が入っているのではと疑いつつも、断り切れないものを感じされるジェシカ・チャステインの演技がスゴイ! 

 

一方、New Yorkではアランが動き出していた。イーディスの父が探偵を雇いトーマスを調査させていたことを知り、その内容を知ると英国へと向かう。一週間前に見たばかりなのに、結構忘れちゃってる アランが屋敷に来たのは、イーディスがトーマスとルシールの秘密を知ってからだっけ? 2人の秘密はどうやって知ったんだっけ? また幽霊が出て来て目覚めて、ベッドにトーマスがいなくてルシールの部屋に行ったんだっけ? さっきも書いたけど、なんでこんなに覚えてないんだろう・・・ ホントにビックリなんだけど 要するに2人は近親相姦の関係であったということ。トーマスがルシールを愛していたのかどうかは謎な部分があるのだけど、ルシールは激しく弟を愛している。

 

毒を盛られ続けたイーディスは血を吐いたり相当弱っている。そんな彼女にルシールは弁護士から届いた、全財産を夫に残すという書類にサインさせる。これで自分は殺されるのだと思ったイーディスが逃げ出そうとするんだよね? ホールでルシールとトーマスに見つかったところに、アランが訪ねて来たで合ってる? もうホントに覚えてないわ アランによって知らされたのは、トーマスとルシールのもう1つの秘密。実は2人は子供の頃に母親を殺害していたのだった。この母親についてはルシールがチラリと良い思い出がないことは語っていたけれど、何故2人が母を殺したのかはあまりピンと来ず。アランはルシールに撃たれたんだっけ?刺されたんだっけ?とにかく傷を負ってしまう。トーマスがアランにとどめを刺そうと迫る。ルシールに聞こえないようにどこを刺せばよいか聞くトーマス。助けようとしているらしい。結果、刺されはするけれどアランは死なず地下に隠れる。そうそう、イーディス父を殺したのはルシール。

 

その間にイーディスは逃げたんだっけ? アランのいる地下に逃げて来たことは間違いないんだけど、その後どうしたんだっけ? ルシールが追いかけて来たよね? もう書くのも3回目だけどホントに覚えてないのは何故?(笑) 一方トーマスはルシールにイーディスを愛していることを告げ、刺されてしまう。頬にナイフを突き立てられてしまったのは痛そうだったし、ちょっとグロ イーディスとトーマスが町に泊まってきた時、ルシールが激怒したのは彼女がトーマスを男性として愛しているから。でも、トーマスとイーディスが結ばれたということは、トーマスが彼女を愛しているということで、姉弟の一線を越えた2人の関係は壊れたということ。ルシールの怒りはイーディスに向かう。雪の中でのドレス姿の女性2人のバトルはすごかった(笑) イーディスを助けに来たトーマスの幽霊は、母親たちのような真っ赤な姿ではなく、トムヒの姿のままだったのはちょっと面白かった。そして・・・ もうホントにどうしたのか自分!覚えてないぞ。えと、イーディスがルシールを殺したんだっけ? アランが助けに来たんだっけ? ホントにこんなに重要な場面すら覚えてないなんてありえないんだけど全く思い出せない その後に見た『ザ・ウォーク』が面白かったからかな?

 

その後、イーディスがどうしたのかは描かれない。最後に一冊の本が映り、”「クリムゾン・ピーク」 イーディス・カッシング著”と字幕が出る。アメリカに戻ったイーディスがこの体験を著書にしたのか、そもそもこの映画自体がメアリー・シェリーに憧れていたイーディスの作品ということなのか? まぁ、前者だと思うけど、後者でもおもしろい。

 

キャストはかなり豪華。若手実力派の人気俳優が主要キャストで出演。『パシフィック・リム』に続いて出演のチャーリー・ハナムは肉体派のイメージだったけど、真逆の医者役。特別上手い演技とも思わなかったけど、一途にイーディスを想う姿は、ファンの方ならキュンとくるのでは? トーマスのトム・ヒドルストンは謎めいた人物を好演。こういう役似合う。トーマスは姉と近親相姦の関係にあるけど、おそらくルシールに引きずられた部分があったのだと思う。女性として愛していたわけではないような・・・ その辺りのことを感じられたのは、トムヒのおかげ。主人公イーディスのミア・ワシコウスカは好き。ミアもこういう役似合う。薄幸だけど芯が強くて結局は勝つ(笑) メアリー・シェリーに憧れて、幽霊が見える役だけど不思議ちゃんにはなっておらず、色仕掛けに騙される役だけどイライラしなかったのはミア・ワシコウスカのおかげ。そして、大好きな女優ジェシカ・チャステインがスゴイ! 前述したとおり予告編だけで、物語の核心部分を予測させてしまう演技力。幽霊よりもジェシカ・チャステインの方が怖い(笑) でも、弟を愛してしまった悲しい役でもあるので、その辺りも感じさせて見事。

 

話としては特別目新しいこともなく、幽霊の造形が特異過ぎることもあり怖くもない。正直、こんなに覚えていない理由の1つは、ストーリーが読めてしまい、どうでもよかったこともあると思う←言い訳(笑) イヤ、決してダメなわけではないし、つまらなかったわけでもない。でも、この映画はやっぱりNew York時代も含めて、その美術や衣装、映像でギレルモ・デル・トロワールドを楽しむ作品なんだと思う。そういう意味では『パンズ・ラビリンス』の次くらいに好き。ただ、ストーリー的には普通なので、『パンズ・ラビリンス』には遠く及ばないけれど。まぁ、あれは今のところ自分の生涯ベストに入る作品なので比較してはダメかも。

 

怖くはないけど、ちょっと幽霊が気持ち悪いので、そういうの苦手な方はムリかも? ストーリーは分かりやすいので、普段あまり映画を見ない人も見やすいかも。ミア・ワシコウスカ、トム・ヒドルストン、チャーリー・ハナム好きな方是非。ジェシカ・チャステイン好きな方必見です!

 

『クリムゾン・ピーク』Official site

 

この記事の色、Crimsonで書きました( ・∀・ )ゞ

 


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