'09.06.29 『ノウイング』(試写会)@ヤクルトホール
こちらもyaplogで当選。ありがとうございます! SF映画ってそんなに好んで見るほうではないけれど、見てみようと思ったのは主演がニコラス・ケイジだから。MJことみうらじゅんがやたらとニコラス・ケイジに注目していた時期があって、その影響だと思うけどニコラス・ケイジを見ると「クスッ(笑)」となってしまう。顔を見なくても字面だけでも笑ってしまう。何故だろう(笑) 関係ないけどMJによると日本名は日光羅酢慶次だそう。
※ややネタバレ、そして辛口です・・・ すみません
「宇宙物理学者ジョンの息子ケイレブが通う小学校で、創立50周年を記念し、50年前に埋められたタイムカプセルが開けられた。当時の小学生が描いた未来の絵が子供たちに配られるが、ケイレブが受け取ったのはルシンダという少女が書いた紙一面の数字の羅列。ジョンはその中に事件もしくは事故の起きた日付と犠牲者の数が隠されていることを発見する。その中にはまだ起きていない事故が3件書かれていて・・・」という話。まぁ、おもしろかった。けど、ニコラス・ケイジじゃないと辛いかなぁ・・・。前にも書きましたがSFは嫌いじゃないけど好んで見る方ではない。ドキドキさせる話の展開や、CGの迫力はすごいので見ている間は楽しいんだけど、SFというからにはオチは宇宙人とかいうことになるわけで、そこがどうにも「う~ん・・・」となってしまう。あくまで個人的な感想なので、SF自体をバカにしてはいません! そいうオチでもおもしかった映画もたくさんあるし。でも多分宇宙人のオチがなじめないと言ってしまう時点で、SFの見方を間違っているんだと思う。そんな間違った見方で見た感想としては、まぁ、おもしろかったという感じ。
冒頭からオチ近くまではかなりおもしろくて引き込まれた。50年前の小学校から始まる。ルシンダは学校の行事の何か(失念・・・)に彼女の案が採用されるような発想力豊かな少女のようだけど、画面に映る彼女は暗く何かに怯えているようで、正直不気味。この後、例の手紙を書くシーンがあるけど、まるで自動筆記のよう。彼女の行方不明事件とかしばらくルシンダのエピソードが続くけど、ここが伏線となることは分かる。レトロな画がいい。個人的に先生のひっつめ髪や、長めのタイトスカートとカーディガンというファッションが好きだった。あの時代は品がある。あんまり関係ないけど(笑) でも、このどこか品がある感じが、少女の異常性を際立たせている感じはある。品があるってことはきちんとしてるってことで、それは保守的であるってことでもあると思う。みんなが品良くきちんとしていることを前提とした中での、ルシンダの行動はかなり異様な感じがして導入部としておもしろい。いつも予備知識は極力入れずに見に行くので、現代の話なのか良く分からず、てっきりこのまま50年前で進行するのかと思ったら、現代へ。
ここから日光羅酢の活躍となるわけだけど、妻を亡くした男やもめで少し難しい年頃になってきた息子と2人暮らし。母親を亡くした傷の癒えないケイレブを、自身の傷も癒やすことが出来ないまま育てている。この親子関係は良かったと思う。ジョンと父親との親子関係も出てくるけれど、それ自体はラストのシーンをやりたいがための、とってつけた感があって、描ききれているとはいえないかも。ちょっと脇にそれてしまったけれど、ジョンとケイレブは大きいけれど古い家に住んでいる。基本この家が登場するのは夜。ジョンはマサチューセッツ工科大学で教える宇宙物理学者。宇宙物理学がどんなことを研究しているのか、その学者の収入具合がどんな感じなのか不明だけど、家ずいぶん汚い。男やもめぶりアピールにしても壁紙も破れちゃってるし(笑) でも、その感じが不気味さをかもし出してはいる。どこに住んでるのか忘れてしまったけれど、マサチューセッツなのでしょう。マサチューセッツのことは全然分からないけど、ジョンの家は森の中みたいなところにある。こんな所に小学生が1人で居たりするのは昼間でも怖いだろうと・・・。まぁ、森の中に家があることには意味というか、理由があるので仕方ない(笑) 家の中の照明も暗くて全体的にお化け屋敷っぽくていい。
ジョンはひょんなことからルシンダの手紙に書かれた数字には、意味があるんじゃないかと思うけれど、そのきっかけは911。ハリウッドはことあるごとに911を入れてくるな。しかし犠牲者2996名・・・。たしかに風化させてはいけないかも。そこからジョンはあらゆる事件、事故の記録を検索し始める。この辺りはスピード感があって引き込まれた。映画の架空の事件はこれから起こる3件と、ジョンの妻が亡くなった火事のみなのかな。実際のニュース映像が使われている。阪神淡路大震災の映像もあった。実際に犠牲となった方々がいらっしゃるわけで、その映像を使う是非っていうのはあると思うけど、リアルな感じがしてここは良かったと思う。ジョンは壁に掛けたホワイトボードに数字を書き写して謎を解いていく。いまどき手書きなのかとか、書き写すの早ッとかいうツッコミはまぁいいか(笑) 日付と犠牲者数を青と赤のペンで囲んでいくんだけど、そこに表れた形が遺伝子の二重螺旋に見えたので、プログラミングされているって事かと思ったんだけど、そんな描写はなかったので全く見当違いだったらしい・・・。まぁ、完全な文系タイプなので全然詳しいわけでもないのだけど(笑)
ここまではニュース検索にネットを使っているけれど、わりとハンド作業。"ささやく人達"という謎の人物達も出てくるけれど、登場の仕方もレトロ。その感じはいい。こじつけともとれる数字の羅列の法則にしても、これをもっと科学的(どういう作業は分からないけど・・・)に解明していたら、逆にうそ臭かったかも。ジョンの妄想だと思える余地を残しつつも、それはそんなに引っ張らない。でも、見ている側は数字にとりつかれるジョン同様気になって仕方ない。そしてまだ起きていない3件のうちの1件にジョンと共に遭遇することになる。さんざん世界各国の事故を予測していたわりに、3件のうち2件はアメリカで起こるんだというツッコミもあるけど、そこはハリウッド・ルールということで(笑)
この2件の事故の映像がスゴイ。ちょっとやり過ぎな気もする。最初の事故は別の方向へ行くように仕向けておいての、あの事故なのでビックリ。このくらいのCGならばすごくリアルでスゲーと思って、事故映像にもかかわらずその迫力に感動した。って、ネタバレしないように避けて書いたけど、CMで使われてますね(笑) 飛行機事故です!その後の事故現場のシーンを引っ張りすぎな気はするけど、ジョンの無力感は伝わってきた。ジョンは文系科学者で、普段体を鍛えている様子もない普通のオッサンだから、ジャック・バウアーみたいな活躍はムリなわけで、そういう面ではいいと思うけど・・・。2つ目の事故に関してはもうホントにやり過ぎ。まぁ、実際の事故現場を見たわけではないので、もしかしたら大袈裟ではないのかもしれないけれど、発生当初から一段落つくまでが、これでもかとCGで押してくるので、最初はスゲーと思っているんだけど、そのうち放心してしまって、ちょっと呆れたような感覚になってしまう。
後半、もう2人重要な人物が登場してくる。ルシンダの娘ダイアナと、孫のアビー。ルシンダ自身は子供の頃からささやく声に悩まされ、やがて自分が使命を負っていると思い込み、夫と別れて森の中に移り住み、そして自殺してしまう。「母さんは精神の病だ」と言う夫が、子供の頃からおかしな言動を繰り返していたであろうルシンダと何故結婚したのかってツッコミもなしで(笑) この映画では意味のあることなので。ダイアナもその母が能力者だったために、悲しい人生を歩んできたけれど、役どころとして終始怯えてばかりで、待てというのに勝手に行動し、事をややこしくしてしまい、イライラさせるだけに終わってしまったのは残念。もう少し生かせなかったかな・・・。
というわけで、キャストの演技はニコラス・ケイジの1人舞台という感じ。ほとんど子役相手だし。この役自体にどのくらい演技力を必要とされているのかなと思うけれど、前にも書いたけれどジャック・バウアーではない文系のオッサンが妄想気味に事件と関わっていく感じに、イライラしたりせず、ストーリー展開上読めてしまっているとはいえ、妄想ではないってことのリアリティーを持たせていたのは、ニコラス・ケイジのおかげかも。ケイレブ役のチャンドラー・カンタベリー君は『ベンジャミン・バトン』で、若返ったベンジャミンを演じた子だそうで、この映画でも重要な役どころ。ちょっと繊細でひ弱な彼が、重大な決心をするのは健気。そういう意味では彼の演技は良かったと思う。
正直、ツッコミどころは満載。ささやく人達の目的がサッパリ分からない。これはそもそも人類とは・・・ってとこから、アノ人達の仕業なのでしょうか? 要するに神ってこと? で、数々の事故は彼らが起こしてたってことなんでしょうか? それとも警告? ジョンに解読させた狙いは? しかも何故50年がかり? そもそもの目的は一体何? シュミレーション? ゲーム? ということが全て曖昧。でも多分、そういうツッコミはしちゃダメなんでしょう。そしてこれ、ここ書いちゃったらネタバレでしょうかね・・・。バレてないからOKかな。って私が分かってないだけか? もうサッパリ分からなくなってきました(笑)
『1408号室』『ターミネーター4』とキリスト教の話なんじゃないかと勝手にこじつけてきましたが、この作品はまぎれもなくキリスト教の話。ラスト、ハッキリした形で示されている。ケイレブとアビーはある有名な人物になるわけだけど、途中意外にその役目を果たす人々がいるらしいことが気がかり(笑)
とにかく、ツッコミどころ満載。だってストーリーの根幹が謎のままだし。でも、多分見せたかったのはCGなんだと思う。要するにXデーのアレと、ささやく人達の姿と、そしてラストのアレ。そこはやり過ぎだけど、まぁスゴイ。キリスト教徒ではないので、ラストのアレがあんな情景でアリなのか分かりませんが、私的にはちょっと・・・ もう少し何とかならなかったのかなと思った。デザイン的に・・・ SFとかCGとかそういう世界観が好きな人なら楽しいのかな・・・。このジャンル詳しくないので分かりませんが、謎解きの部分はかなりおもしろかった。ラストそんな方向へっていうのも、あそこまでやられるとむしろいいかも。下手に無理やりなハッピーエンドだった『宇宙戦争』より、潔い気がしましたが、悲壮感が無かったのも事実。だってあまりにすご過ぎて(笑)
・・・と、なるべくネタバレを避けたのと、SFの見方が分かっていないため、ものすごい曖昧な感想になってしまった。そして辛口ですね・・・。申し訳ないです(涙) でも、日光羅酢は堪能しました!
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こちらもyaplogで当選。ありがとうございます! SF映画ってそんなに好んで見るほうではないけれど、見てみようと思ったのは主演がニコラス・ケイジだから。MJことみうらじゅんがやたらとニコラス・ケイジに注目していた時期があって、その影響だと思うけどニコラス・ケイジを見ると「クスッ(笑)」となってしまう。顔を見なくても字面だけでも笑ってしまう。何故だろう(笑) 関係ないけどMJによると日本名は日光羅酢慶次だそう。
※ややネタバレ、そして辛口です・・・ すみません
「宇宙物理学者ジョンの息子ケイレブが通う小学校で、創立50周年を記念し、50年前に埋められたタイムカプセルが開けられた。当時の小学生が描いた未来の絵が子供たちに配られるが、ケイレブが受け取ったのはルシンダという少女が書いた紙一面の数字の羅列。ジョンはその中に事件もしくは事故の起きた日付と犠牲者の数が隠されていることを発見する。その中にはまだ起きていない事故が3件書かれていて・・・」という話。まぁ、おもしろかった。けど、ニコラス・ケイジじゃないと辛いかなぁ・・・。前にも書きましたがSFは嫌いじゃないけど好んで見る方ではない。ドキドキさせる話の展開や、CGの迫力はすごいので見ている間は楽しいんだけど、SFというからにはオチは宇宙人とかいうことになるわけで、そこがどうにも「う~ん・・・」となってしまう。あくまで個人的な感想なので、SF自体をバカにしてはいません! そいうオチでもおもしかった映画もたくさんあるし。でも多分宇宙人のオチがなじめないと言ってしまう時点で、SFの見方を間違っているんだと思う。そんな間違った見方で見た感想としては、まぁ、おもしろかったという感じ。
冒頭からオチ近くまではかなりおもしろくて引き込まれた。50年前の小学校から始まる。ルシンダは学校の行事の何か(失念・・・)に彼女の案が採用されるような発想力豊かな少女のようだけど、画面に映る彼女は暗く何かに怯えているようで、正直不気味。この後、例の手紙を書くシーンがあるけど、まるで自動筆記のよう。彼女の行方不明事件とかしばらくルシンダのエピソードが続くけど、ここが伏線となることは分かる。レトロな画がいい。個人的に先生のひっつめ髪や、長めのタイトスカートとカーディガンというファッションが好きだった。あの時代は品がある。あんまり関係ないけど(笑) でも、このどこか品がある感じが、少女の異常性を際立たせている感じはある。品があるってことはきちんとしてるってことで、それは保守的であるってことでもあると思う。みんなが品良くきちんとしていることを前提とした中での、ルシンダの行動はかなり異様な感じがして導入部としておもしろい。いつも予備知識は極力入れずに見に行くので、現代の話なのか良く分からず、てっきりこのまま50年前で進行するのかと思ったら、現代へ。
ここから日光羅酢の活躍となるわけだけど、妻を亡くした男やもめで少し難しい年頃になってきた息子と2人暮らし。母親を亡くした傷の癒えないケイレブを、自身の傷も癒やすことが出来ないまま育てている。この親子関係は良かったと思う。ジョンと父親との親子関係も出てくるけれど、それ自体はラストのシーンをやりたいがための、とってつけた感があって、描ききれているとはいえないかも。ちょっと脇にそれてしまったけれど、ジョンとケイレブは大きいけれど古い家に住んでいる。基本この家が登場するのは夜。ジョンはマサチューセッツ工科大学で教える宇宙物理学者。宇宙物理学がどんなことを研究しているのか、その学者の収入具合がどんな感じなのか不明だけど、家ずいぶん汚い。男やもめぶりアピールにしても壁紙も破れちゃってるし(笑) でも、その感じが不気味さをかもし出してはいる。どこに住んでるのか忘れてしまったけれど、マサチューセッツなのでしょう。マサチューセッツのことは全然分からないけど、ジョンの家は森の中みたいなところにある。こんな所に小学生が1人で居たりするのは昼間でも怖いだろうと・・・。まぁ、森の中に家があることには意味というか、理由があるので仕方ない(笑) 家の中の照明も暗くて全体的にお化け屋敷っぽくていい。
ジョンはひょんなことからルシンダの手紙に書かれた数字には、意味があるんじゃないかと思うけれど、そのきっかけは911。ハリウッドはことあるごとに911を入れてくるな。しかし犠牲者2996名・・・。たしかに風化させてはいけないかも。そこからジョンはあらゆる事件、事故の記録を検索し始める。この辺りはスピード感があって引き込まれた。映画の架空の事件はこれから起こる3件と、ジョンの妻が亡くなった火事のみなのかな。実際のニュース映像が使われている。阪神淡路大震災の映像もあった。実際に犠牲となった方々がいらっしゃるわけで、その映像を使う是非っていうのはあると思うけど、リアルな感じがしてここは良かったと思う。ジョンは壁に掛けたホワイトボードに数字を書き写して謎を解いていく。いまどき手書きなのかとか、書き写すの早ッとかいうツッコミはまぁいいか(笑) 日付と犠牲者数を青と赤のペンで囲んでいくんだけど、そこに表れた形が遺伝子の二重螺旋に見えたので、プログラミングされているって事かと思ったんだけど、そんな描写はなかったので全く見当違いだったらしい・・・。まぁ、完全な文系タイプなので全然詳しいわけでもないのだけど(笑)
ここまではニュース検索にネットを使っているけれど、わりとハンド作業。"ささやく人達"という謎の人物達も出てくるけれど、登場の仕方もレトロ。その感じはいい。こじつけともとれる数字の羅列の法則にしても、これをもっと科学的(どういう作業は分からないけど・・・)に解明していたら、逆にうそ臭かったかも。ジョンの妄想だと思える余地を残しつつも、それはそんなに引っ張らない。でも、見ている側は数字にとりつかれるジョン同様気になって仕方ない。そしてまだ起きていない3件のうちの1件にジョンと共に遭遇することになる。さんざん世界各国の事故を予測していたわりに、3件のうち2件はアメリカで起こるんだというツッコミもあるけど、そこはハリウッド・ルールということで(笑)
この2件の事故の映像がスゴイ。ちょっとやり過ぎな気もする。最初の事故は別の方向へ行くように仕向けておいての、あの事故なのでビックリ。このくらいのCGならばすごくリアルでスゲーと思って、事故映像にもかかわらずその迫力に感動した。って、ネタバレしないように避けて書いたけど、CMで使われてますね(笑) 飛行機事故です!その後の事故現場のシーンを引っ張りすぎな気はするけど、ジョンの無力感は伝わってきた。ジョンは文系科学者で、普段体を鍛えている様子もない普通のオッサンだから、ジャック・バウアーみたいな活躍はムリなわけで、そういう面ではいいと思うけど・・・。2つ目の事故に関してはもうホントにやり過ぎ。まぁ、実際の事故現場を見たわけではないので、もしかしたら大袈裟ではないのかもしれないけれど、発生当初から一段落つくまでが、これでもかとCGで押してくるので、最初はスゲーと思っているんだけど、そのうち放心してしまって、ちょっと呆れたような感覚になってしまう。
後半、もう2人重要な人物が登場してくる。ルシンダの娘ダイアナと、孫のアビー。ルシンダ自身は子供の頃からささやく声に悩まされ、やがて自分が使命を負っていると思い込み、夫と別れて森の中に移り住み、そして自殺してしまう。「母さんは精神の病だ」と言う夫が、子供の頃からおかしな言動を繰り返していたであろうルシンダと何故結婚したのかってツッコミもなしで(笑) この映画では意味のあることなので。ダイアナもその母が能力者だったために、悲しい人生を歩んできたけれど、役どころとして終始怯えてばかりで、待てというのに勝手に行動し、事をややこしくしてしまい、イライラさせるだけに終わってしまったのは残念。もう少し生かせなかったかな・・・。
というわけで、キャストの演技はニコラス・ケイジの1人舞台という感じ。ほとんど子役相手だし。この役自体にどのくらい演技力を必要とされているのかなと思うけれど、前にも書いたけれどジャック・バウアーではない文系のオッサンが妄想気味に事件と関わっていく感じに、イライラしたりせず、ストーリー展開上読めてしまっているとはいえ、妄想ではないってことのリアリティーを持たせていたのは、ニコラス・ケイジのおかげかも。ケイレブ役のチャンドラー・カンタベリー君は『ベンジャミン・バトン』で、若返ったベンジャミンを演じた子だそうで、この映画でも重要な役どころ。ちょっと繊細でひ弱な彼が、重大な決心をするのは健気。そういう意味では彼の演技は良かったと思う。
正直、ツッコミどころは満載。ささやく人達の目的がサッパリ分からない。これはそもそも人類とは・・・ってとこから、アノ人達の仕業なのでしょうか? 要するに神ってこと? で、数々の事故は彼らが起こしてたってことなんでしょうか? それとも警告? ジョンに解読させた狙いは? しかも何故50年がかり? そもそもの目的は一体何? シュミレーション? ゲーム? ということが全て曖昧。でも多分、そういうツッコミはしちゃダメなんでしょう。そしてこれ、ここ書いちゃったらネタバレでしょうかね・・・。バレてないからOKかな。って私が分かってないだけか? もうサッパリ分からなくなってきました(笑)
『1408号室』『ターミネーター4』とキリスト教の話なんじゃないかと勝手にこじつけてきましたが、この作品はまぎれもなくキリスト教の話。ラスト、ハッキリした形で示されている。ケイレブとアビーはある有名な人物になるわけだけど、途中意外にその役目を果たす人々がいるらしいことが気がかり(笑)
とにかく、ツッコミどころ満載。だってストーリーの根幹が謎のままだし。でも、多分見せたかったのはCGなんだと思う。要するにXデーのアレと、ささやく人達の姿と、そしてラストのアレ。そこはやり過ぎだけど、まぁスゴイ。キリスト教徒ではないので、ラストのアレがあんな情景でアリなのか分かりませんが、私的にはちょっと・・・ もう少し何とかならなかったのかなと思った。デザイン的に・・・ SFとかCGとかそういう世界観が好きな人なら楽しいのかな・・・。このジャンル詳しくないので分かりませんが、謎解きの部分はかなりおもしろかった。ラストそんな方向へっていうのも、あそこまでやられるとむしろいいかも。下手に無理やりなハッピーエンドだった『宇宙戦争』より、潔い気がしましたが、悲壮感が無かったのも事実。だってあまりにすご過ぎて(笑)
・・・と、なるべくネタバレを避けたのと、SFの見方が分かっていないため、ものすごい曖昧な感想になってしまった。そして辛口ですね・・・。申し訳ないです(涙) でも、日光羅酢は堪能しました!
『ノウイング』Official site