まろねふの廊下からの呟き

中年オヂさんの呟き転じて、人生備忘録となる…

屋島ケーブル

2006年07月19日 | 廊下から
屋島といえば古くは源平合戦の舞台となり、現在でも観光地として有名でありますが、つい最近までケーブルカーが走っていたことでも知られています。
この屋島ケーブル(正式名:屋島登山鉄道株式会社)は戦前から営業を開始しており、戦時中に休止されるも戦後復活、屋島観光の足として活躍しましたが、近年は利用者が大幅に減少し施設の老朽化もあり、平成16年10月16日を持って営業休止、翌年8月に廃止となりました。
琴電撮影の折に、数回このケーブルに乗ったことがありましたが、四国の知人の紹介もあり、休止前の10月13日に屋島ケーブルの施設を見学させていただく機会に恵まれ、初めて見る施設にはただ圧倒するばかりでした。係の方の説明では、巻揚げ機は開業当初からのもので、全て手動で制御するシステムは現役最古と聞き、大変驚きました。



琴電屋島駅から案内に沿って歩くと、約10分で登山口駅に到着しました。駅前の上り坂から見上げると、山腹を往復する白いケーブルカーが印象的でした。



1号車『義経号』、2号車『辧慶号』と名付けられた車両は、昭和25年の営業復活時に新製された車両で、この車両に揺られて眺める高松市街の町並みは、いつもと違って見えました。



約10分程で山頂駅に到着。この日は、お名残乗車をする市民の姿も見られ、いつもより賑っていた様にも見えました。この小さなお客様にはどんな思い出が残るのでしょうかね? (駅舎の写真は2000年撮影)




運行時間の合間に、山頂駅の巻揚げ機を見学させていただきました。この巻揚げ機は、開業時にスイスのギーセライベルン社から輸入されたものだそうです。直径3m以上の大歯車が回転する姿には圧倒されました。モーター軸に取り付けられた赤いドラムがブレーキ装置で、真上の制御室からワイヤーで制御しておりました。例えどんな機械でも、日々の点検を欠かせないもので、機器室の黒板からもその点検内容を伺う事が出来ます。こういった人々の努力が運行を支えているのですね。


この日の最終便の山頂行電車。


10月16日の運行をもって営業を終了する予定でしたが、当日の早朝の試運転時に原因不明のトラブルに見舞われ、途中で車両が停止したままとなり終日運休したそうです。本当に寂しい幕引きだったそうです。車両達も最後を知っていたのでしょうか…

高宮今日子さまの屋島に行ったお話しから思い出した、ケーブルカーのお話でした。
(参考資料:琴電-古典電車の楽園 JTB刊)


5 コメント

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Unknown (シンコー)
2006-07-21 23:37:13
>まろねふさま
あるのは知っていても乗った事はおろか見た事も無い内に廃止されてしまった・・・。

>高宮今日子さま
ヤシマ作戦に電力供給の為に廃止されたのでせうか?(笑)
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Unknown (まろねふ)
2006-07-22 00:38:21
>シンコーさま
屋島の隣、五剣山には『八栗ケーブル』もありますよ。至近距離に2本のケーブルカーがあったわけですね。
もっとも、八栗ケーブルは『四国霊場第八十五番札所 八栗寺』参拝の為のもので、私が乗った時は大勢のお遍路さんに囲まれて乗りました。目的がケーブルカーだけだったので、お寺には参拝もせずに降りましたが…
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Unknown (安芸路ライナー)
2006-07-29 23:09:44
今日、高宮今日子様のプログに出てた大川バスのRVに乗りに行きましたが、
ガイドさんの話によれば屋島ケーブルは復活してほしいいという話があるそうで復活へ望みを掛け動いてるそうです。
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Unknown (まろねふ)
2006-07-30 04:49:41
>安芸路ライナーさま
そのお話は、休止した時に地元の方から聞いておりました。復活するとなると施設は全て更新しないといけないので、膨大なの設備投資が必要でしょうね。香川県がどう動くか?
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Unknown (安芸路ライナー)
2006-07-30 22:52:31
まろねふ様
復活の話は廃止した時からあったのですね。
今となりふたたび再熱してきたのでしょう。
しかし施設の更新などしないといけませんからあとは行政次第でしょうね。
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