株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

為替に株価は青息吐息

2009-09-11 11:21:13 | 株に出会う
最近の株は、ドル・円などの為替の値動きに対する連動性は薄れておりました。それは1つには企業が想定レートを低めに設定し直していたためです。

ところが91円も割れそうな雰囲気となってくると話は違ってきます。

これまでは、リスク回避の動きが鮮明になってくると、ドルと円が退避通貨として買われておりました。ドルは決済通貨として、円は比較的金融と経済が安定している通貨として。

ところが、今回はドルの一方的な下落です。あの弱いポンドに対してもドルは値を崩しております。

これは、昨年の原油高騰の時期と同じようなドル安の状況ですね。アメリカに資金を呼び込む必要があるため、本来なら金利高、ドル安(海外通貨高)に持っていく必要があるようですが、金利は住宅ローン金利その他に影響が出るため今は低く抑えたいので、勢いドル安、つまり将来のインフレへの道をとらざるを得ないかのようです。

日本の株式市場で見れば、円高にしないとドルの手取りが減りますので、資金を引き揚げる際は、どうしても為替を円高へと誘導する必要があります。そう思って、寄り付き前の外人勢の売買動向を見ましたが、60万株の小幅の売り越しで売買は拮抗しておりました。

後はオプションの9月ものの清算値ですが、これは推定で1万541円92銭でした。

ドル・円は10時にかけてこそ91円65銭程度まで戻したものの、その後は下落一途です。それに合わせて、株価も多少の反発は伴いながら下落一途。

持ち越しの6779日本電波は一時は買値を下回るも、25本線はキープ出来ていたので我慢し、1925円で売却。その後1921円で拾い直すも、これはリバウンドの動きがなく1918円で損切り。

朝から調子が良かった8905イオンモールを、ずっと2160円で指しておりましたが、前場終了間際にトイレに立っている間に約定。それまではずっとリバウンドをあっという間に果たしていましたが、この極め付きの悪女、今日の手練手管はただ者ではありませんでした。トイレに立っていた30秒ほどの隙を狙うとは。またひっかかりました。ついつい夜のネオンの狭間で妖しく佇む姿にうっとりしてしまったようです。

あの「円天」にひっかかったお婆ちゃん達の気持ちが手に取るように分かります。

後場は、この悪女切りからスタートしそうです。このクサンチッペめ!!

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市場概況(9.10.09)

2009-09-11 06:22:22 | 市場概況
9月10日(木)の市場概況です。 赤字部は11日朝の更新

◆日経先物:10510円(+170円)OSC55%(+9%)9月4日の41%から切り返しに転じる 指数値倍率:95(-1)
◆日経平均:10514円(+202円)OC56%(+6%)9月4日の40%から切り返しに転じる。
日経平均指数値倍率:95(-2)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:958.49(+18.7)OSC54%(+6%)9月4日の42%から切り返しに転じる。
◆マザーズ指数:459.72(+11.88)OSC56%(+3%)9月7日の40%から切り返しに転じる。
◆ヘラクレス指数:639.8(+7.5)OSC62%(同値)9月4日の53%からまだ切り返しモード。
◆ドル・円:91.77円(27銭円高)OSC44%(+1%)9日の43%から切り返す気配。(円安へ)更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.29969%(前日比+0.001%)9月10日現在。久し振りに上昇。今後の推移に注意。
◆米10年債利回り:3.353%(-0.124%)-9月10日終値。
◆日経先物イーブニングセッション:10400円(大証終値比-70円)9月限からは-110円。
◆シカゴ日経先物:10545円(円建て、大証終値比+35円)更新
◆NYダウ:9627ドル(+80ドル)OSC58%(+4%)9月2日の44%から切り返し中。更新

後場は先物が25本線を下から突き抜けて、きれいに切り返しましたね。この上げのエネルギーは一体どこから?

前場に上げきってエネルギーを使い果たした銘柄は、そのまま水平飛行に終始しておりました。昼間に触れた4574大幸薬品は、結局、OSCが示すとおりに押されて終わっております。OSCは-4%の41%です。後少し調整が必要です。

そんな中、上げエネルギーは尽きつつあったものの、8月6日の好決算の時の2525円からの下げ止まりを待っていた、6779日本電波工業を1913円で仕込みました。OSCが前日アンダーになれば撤退しようと思っておりましたが、引けに1910円を回復してギリギリ粘っております。OSCは35%です。まさにヨチヨチ歩き状態ですね。

-------11日朝のコメント-------

NYダウはついに高値更新。株高・債券高・ドル安という 米政府にとっては好都合な流れとなっております。30年債の入札が好調だったようです。欧州株は独DAX以外は少し下げております。

円高が進んでおりますが、上のコメントにも書いたように、ドル・円は、他のクロス円はもっと顕著ですが、OSCをコンバージェンスさせておりますので、今日の押し目があったとしても、日中は一旦ドルを買い戻す動きが強まるのではないかと見ております。

ガイトナー財務長官が強気の発言をしております。いわく、「将来の成長への準備に戦略をシフトしている。従って、金融システムへの非標準的処置の一部を段階的に縮小する必要がある。銀行救済に追加資金は不要である。TARP資金は今後1年半に500億ドルが返済される見込み」

一方で、住宅市場については、「今後数ヶ月のうちに支援を解除できると確信出来る状況になる可能性は非常に低い」とも語っております。これはオプションARMと呼ばれる金利改定を控える住宅ローンが、これから急増することを背景にしております。

なお、新規失業保険申請件数は55万件と予想を1万件下回り、7月第2週以来の低水準となっておりますが、それよりも、継続受給者総数が608.8万件ですが、これは4月の第1週以来の低水準だそうです。

7月の貿易収支は320億ドルの赤字となり、これは予想以上ですが、輸出額の1275億ドルが3ヶ月連続で拡大していることから、株価には影響せず。

NYダウが高値更新ですが、更新幅はたったの3ドル程度です。OSCはまだ58%ですので、もう一段の伸びはあり得ますが、高値をもっとハッキリと抜けるのかどうか?

9月は下落の月というアノマリーの声がかき消される時が、市場が反転する時ではないかと思います。つまり、市場が総楽観のムードになった時ですね。日経の1面に記事が載ったりすると危ないですね。

なお、ボラティリティ・インデックスを週足で見ると、200週移動平均線にほぼタッチした状態です。7月の第2週あたりにも1度タッチしその後上昇しております。この指数にも注意。

またCDS指数を見てみると、リーマンショック以前の通常の水準に対してまだ30ポイントほど高めです。まだ通常状態には戻っておりません。

しかし、今のドル安・商品高・株高を陰で演出しているのは、TEDスプレッドと呼ばれる米国債の3ヶ月物の金利(10日は0.14%)と、米ドルLIBOR(9日は0.29%)の差が0.16%に縮小していることも1つの要因です。

8月中旬以降の3ヶ月もの国債の金利低下が目立ちますが、これはLIBORの急降下にも合わせているかのような動きです。いずれにしても、これだけの低利でマネーが調達出来るわけですから、0.5%の利鞘でも稼げれば、原油でも金でも株でも何でも儲かります。

何とか、この絶好の資金調達環境が続く時に、いわゆるリスクマネーとなって相場を押し上げるだけ押し上げ、金融機関が抱える真の不良債権の償却資金を捻出しておく必要があります。また、この低金利そのものは、アメリカの貯蓄率の急増(6%)により、日本のゼロ金利が金融機関への預金者からの「富の移転」をもたらしたように、アメリカの金融機関の体力増強には役立っているようです。

その意味では、今のこの状況を当局はできるだけ長く続けさせたい意思が陰で強く働いているものと思われます。

果たして、どこまで続けられるのか?

最後に、いわゆる出口戦略の正否と金価格の関連について、豊島逸夫氏が上手に解説しております。1度目を通しておくと良いでしょう。この豊島氏のコラムは大変参考になりますので時々見ることをお勧めします。
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