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ボストン爆破「狂っている」、容疑者が事件翌日に同級生と会話
警察との銃撃戦の末に拘束されたジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)は事件翌日の16日午後8時─10時、音楽を聴きながらジムでトレーニングをしていた。その際、同級生のザック・ベッテンコートさん(20)との雑談で事件の話題が持ち上がった。
「こんなことが今起きているなんて狂っている」。ベッテンコートさんは、ツァルナエフ容疑者が発した言葉を振り返った。同容疑者は「これ(爆弾)は簡単にできる。このような悲劇はアフガニスタンやイラクでいつも起こっている」とも語ったという。
事件発生から3日後の18日、米連邦捜査局(FBI)は容疑者2人の写真を公開し、情報提供を呼び掛けた。この時点ではまだ身元は明らかになっていなかった。
ツァルナエフ容疑者が滞在していた学生寮では、テレビに映し出された写真を見た学生らに衝撃が走った。ベッテンコートさんは「みんなが彼に似てると思った」とした上で、ツァルナエフ容疑者の部屋をノックすべきか悩んだと、当時の状況を説明した。
キャンパス内では親しみやすくサッカー好きとして知られていた同容疑者だが、イスラム教学生連合への勧誘は拒否したという。会長のアフマド・ナスリさんは「グループに入れようとしたが、彼は望まなかった。イスラム教徒だとしていたが、信仰は厚くないと話していた」と述べた。
ツァルナエフ容疑者は19日、米マサチューセッツ州ウォータータウンの住宅でボートに隠れていたところ発見され、警察との銃撃戦の末に拘束された。同じく捜査当局が行方を追っていた同容疑者の兄タメルラン容疑者(26)は18日に警察に射殺された。
爆破テロ事件 19歳容疑者を銃撃戦で拘束
4月20日 11時56分
アメリカ東部のボストンで今月15日に起きた爆破テロ事件で、地元の警察は日本時間の20日午前、2人の容疑者のうち逃走を続けていた19歳の男をボストン郊外の住宅街で見つけ拘束しました。
アメリカ東部、ボストンで今月15日に起きた爆破テロ事件では、容疑者の兄弟2人のうち、1人は警察との銃撃戦で死亡し、弟のジョハール・ツァルナエフ容疑者(19歳)が逃走を続けていました。
警察が行方を捜査した結果、日本時間の20日朝、ボストン郊外のウォータータウンの住宅付近にツァルナエフ容疑者が隠れているのを見つけ、午前10時前、拘束しました。
容疑者の拘束を受けて地元の警察は記者会見を開き、「正義がもたらされて非常にうれしく思っている。協力してくれたすべての人に感謝を述べたい。今夜、勝利がもたされた」と述べました。
警察によりますとツァルナエフ容疑者が住宅の裏庭に置かれたボートの中に隠れていると住民から通報があり、現場に駆けつけた捜査員との銃撃戦のすえ拘束されたということです。
容疑者は大けがをしていて、現在、病院に搬送され治療を受けているということで、警察などは今後、ツァルナエフ容疑者の容体を見ながら、事情を聞いて事件の全容解明を急ぐことにしています。
発見の端緒は血痕
逃走していた2人目の容疑者の男が拘束されたことを受けて地元の警察が記者会見を行い、「正義がもたらされて非常にうれしく思っている。協力してくれたすべての人に感謝を述べたい。今夜勝利がもたされた」と述べました。
ボストン市の警察によりますと容疑者発見の端緒となったのは、住宅の裏庭に止めてあった船の近くで血痕を見つけ、船の中に隠れていたツァルナエフ容疑者を発見した住民の男性からの通報だったということです。
そのうえで熱探知機を備えたヘリコプターが上空から船の中に隠れている容疑者の体温や動きを確認し、捜査員が現場に駆けつけました。
捜査員が投降を呼びかけたもののツァルナエフ容疑者と捜査員との間で銃撃戦となり、その後、拘束されました。警察は容疑者が爆発物を身につけている可能性があると警戒していましたが、爆発物は所持していなかったということです。
容疑者は発見された際、すでにけがをしていたとみられ、重傷を負っているということで、現在、病院に運ばれて治療を受けています。
また、捜査の指揮を取ったFBI=アメリカ連邦捜査局の担当者は、「地元の人たちの支援のおかげで様々な情報がもたらされた」と述べ、市民からの情報提供に感謝の意を示しました。
ボストン 警察が住宅取り囲む:
住宅の周辺を警察の装甲車が取り囲み、武装した警察官が住宅の隣の建物の屋根に登って銃を構えている様子もうかがえます。
CNNテレビによりますと、辺りは煙の臭いが立ちこめているということです。
また、上空では警察のものとみられるヘリコプターが旋回し、緊迫した状況が続いています。
さらに地元紙によりますと、警察の特殊部隊が住宅を取り囲み、住宅に向けて拡声機を使って呼びかけているということです。
ボストン爆破テロ容疑者 1人死亡1人逃走:
警察によりますと、2人の容疑者は、前日の夜遅く、マサチューセッツ工科大学があるボストン郊外のケンブリッジ地区で、警察官1人を殺したあと乗用車を強奪し逃走を試みたものとみられ、西に6キロほど離れたウォータータウン地区で追跡する警察との間で激しい銃撃戦となったということです。
容疑者はロシア南部出身の兄弟か
アメリカの主要メディアは、ボストンの爆破テロ事件でFBI=アメリカ連邦捜査局が映像を公開した容疑者の男2人について、ロシア南部の北カフカス地方の出身の兄弟だと伝えています。このうち、今も逃走中の男#2はジョハール・ツァルナエフ容疑者で年齢は19歳。
また、警察との銃撃戦の末に死亡したのはジョハール容疑者の兄で、26歳のタメルラン・ツァルナエフ容疑者とされています。
2人は、少なくとも過去数年間、アメリカ国内に住んでいたということです。
参考:
ボストン・グローブ地元紙
容疑者拘束の報道
容疑者は10年ほど前に米国に移住し市民権を取得したロシア(チェチェン)出身のツァルナエフ兄弟。写真左の兄は射殺され、重症を負いながら逃走していた19歳の弟は住宅敷地に保管されたボートの中に隠れていたところを、警察が包囲の末、拘束された。なお、弟はマサチューセッツ州立大学ダートマスキャンパスに在籍する学生である。
要所を封鎖して配置につくスワット特殊武装チームと不安げにその様子をみまもる住民たち
(ケンブリッジ市ウォータータウン地区)