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[風疹] 過去最悪ペースで流行、くしゃみや咳など飛沫感染に注意

2013-04-03 | Weblog

風疹はせきやくしゃみなどで簡単にうつってしまうという。

だが風疹(風疹ウイルス)それ自体を退治する薬はないとのこと。発熱、発疹、リンパ節の腫れ、関節炎、関節痛、こうした風疹に特有の症状がでた場合、それぞれの症状に対症した療法が中心となる。たとえば、発疹がかゆければかゆみ止め、発熱が高ければ解熱薬をつかう。そして対症療法を続けながら、ただただ自然に治るのを待つ。花見のシーズン、人混みから帰ったら、うがいや手洗いを忘れずに。

記事はNHK記者の体験だ。日本ではワクチン接種は保健が適用されず実費請求され、とても高額だ。子供も大人もそうだが、とりわけ妊娠中のお母さんが感染すると胎児に危険だ。妊婦のワクチン接種は保険の適用を検討するなど、もっと庶民の目線にたっての行政が必要だ。自分も病気持ちの安倍。改憲には熱心だが、こと庶民に関しては感覚がないようだ。欧米では、ホームレスに定期的に無料検診をおこなっているし、彼らの飼い猫や犬にまで獣医にかかった際には無料だ。

 

記事:風疹ワクチン打って分かったこと

風疹の感染が過去最悪ペースで広がり続けています。妊婦さんが感染すると赤ちゃんに障害が出るおそれがあります。しかし多くの人にとって「風疹は子どもがかかる病気」という印象があるのか、記者が街頭で取材をしても、今ひとつ関心は高まっていないように感じます。

特に今20代から40代の男性たちは、子どものころに定期接種の制度の谷間になっていたことなどで、予防接種の遅れが指摘されています。しかしちょうどその年代の男性記者が実際に接種を受けたところ、人によっては受診に二の足を踏むかも知れないハードルがあることも分かりました。

NHKの「ストップ風疹」サイトを運営している、ネット報道部・44歳の足立義則記者の報告です。

風疹とは?

まず風疹とはどのような病気で、何がこわいのか。

・主な症状は38度以上の高熱・顔から全身の小さく赤い発しん・耳の後ろのリンパ節の痛みなど。

・妊娠中の女性が感染すると、赤ちゃんの目や耳や心臓に障害が出る「先天性風疹症候群」のおそれがあります。妊娠初期に感染するほど危険性は高く、本人が「無警戒」な時期に感染してしまうおそれもあります。

・成人でも重症の「脳炎」になったケースがあります。

・ことしに入って国内の感染者は2021人。すでに去年1年間の患者数(2353人)を上回る勢いです。例年、感染はこれから夏にかけてがピークです。

・患者の8割近くが男性で、その大半が20代から40代。子どものころに定期接種が行われていなかった私たちの世代が感染し、ほかの人に広げているとまでいわれています。

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風疹の確実な予防法は、風疹ワクチンを接種することです。(ワクチン接種の際は医師と相談のうえ受けてください)しかし私の知人の同世代の男性で接種を受けた人は、まだ少数派でした。何が受診のネックとなっているのか、NHK NEWS WEBのツイッターやフェイスブックに寄せられたご意見やご質問を読むと、その理由が見えてきました。

「1度かかったら大丈夫」の誤解

寄せられた中で多かったのは「自分は子どものころに風疹にかかった、またはワクチンの接種を受けたから大丈夫?」という質問です。専門家によると「子どものころに一度接種を受けたとしても、成長にともない『抗体』が減少したり、親の勘違いで別の病気だったりした可能性もあり、子どものころにワクチンを受けたから、風疹にかかったから絶対に大丈夫とはいえない。実際にそうした人が風疹に感染した例もある」とのことです。

また同世代の男性の中には、「周りに妊婦がいないから受診する必要を感じない」という人もいました。しかしNHKの取材を受けた、息子が「先天性風疹症候群」と診断された30歳の母親は、妊娠当時、「周囲に風疹にかかっていた人はいなかった」と語りました。通勤途中の電車内などで感染した可能性もあります。妊娠中も働く女性が珍しくなくなった今、家族や職場に妊婦がいないからという理由ではすまないのではないか。私も子どものころ風疹にかかった記憶はあるものの、安全のためワクチンの接種を受けることにしました。

風疹ワクチンは小児科へ

風疹ワクチンの接種は通常、最寄りの内科や小児科で受けることができます。

東京都の場合、東京都医療機関案内サービス「ひまわり」という、医療機関の検索サイトがあり、私の職場に近い「渋谷区神南」で検索すると、60件が表示されました。

ここで知ったのは、風疹のワクチンには「風疹だけの単独ワクチン」と、「風疹と麻疹を予防する2種混合ワクチン」があることです。近くの内科クリニックに電話で尋ねたところ、麻疹も重症化する例があるため「2種混合」を勧められましたが、「今はワクチンの在庫が無いため2日後に来て下さい」とのことでした。

勤務の都合で2日後の受診は難しく、別の内科でもすぐには在庫が無いとのこと。しかし近くの小児科の医院では、その日の午後に接種を受けることができました。

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医師によると、単独のワクチンは在庫に不安があるが、2種混合のMRワクチンは今のところ在庫に心配は無く、また内科よりも小児科のほうが、急な予約でもワクチンを置いている可能性が高いとのことでした。私が接種を受けた医院では子ども用の細い針が用いられ、痛みが少なかったことも小児科受診の「メリット」だったかもしれません。

問題は「コスト」か

これも大事なことですが、風疹ワクチンの接種には保険が適用されません。私の場合は1万2000円かかりましたが、そのことを、風疹の問題を取材している生活情報部の松岡康子記者に話したところ「中野区のあるクリニックでは7500円でしたよ」とあきれ顔で言われました。

保険が適用されないため地域や病院によって接種費用に違いがあるのです。また、私は今回受けませんでしたが、風疹の抗体があるかどうかを調べるための検査費用だけで5000円かかります。

ネットに寄せられた意見にも、「予防接種を受けたい気持ちはあるが費用が高すぎる」という、費用面の課題を訴える声が多くありました。

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働き盛りや一家の長も多い20代から40代の男性層に、これからさらに接種を広げていくにはどうすればよいか。

その日に接種が可能で、できるだけ費用が安い医療機関を探すために何度も電話するという手間を省くために、最寄りのどの医療機関ですぐに接種を受けられるかという情報提供の充実を図ることが必要です。費用面は最大のハードルかもしれませんが、風疹の感染が広がっている状況を受けて東京都内では、住民の接種費用の一部や、全額を助成することを決めた自治体があるほか、企業の間にも、従業員の接種費用を補助する動きが出始めています。しかしそうした自治体や企業は全体ではまだ一部で、今後、住んでいる地域によってワクチンの接種率の差が開いていくことも懸念されます。

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厚生労働省の田村大臣は26日の記者会見で、国が接種費用を助成することについては「ほかにもいろいろなワクチンの定期接種化の議論があり、財源的に準備できるかめどが立っていない状況だ」として、注意喚起に力を入れていくというコメントにとどめました。

「今、風疹はいつ誰がかかるか分からない状況で、非常事態だ」と専門家が指摘するなか、行政機関は接種費用の助成や注意喚起などについてこれまで以上に踏み込んだ対策が求められています。私たちも、多くの人の疑問や要望に応える情報提供に努めたいと思います。