雨、26度、91%
バナナの専門店が、香港にはあります。小さなお店です。今、私が知っているのは、このセントラルの市場の店だけになりました。このバナナ屋さん、 私が、香港に来た時からあります。もちろん、果物屋にだって、スーパーにだって、バナナは売られています。
香港人は、世界一果物の摂取量が多いとよくいわれています。一年中、世界中のあちこちから、果物が輸入されていますから、当然ですね。お値段だって、日本から輸入したもの以外は、お手頃に買えます。
普通の果物屋では、フィリッピンや台湾からの大手プランテーションのバナナが売られています。ところがバナナ屋さんでは、モンキーバナナ、地元の筋が多いけど甘いバナナと種類も豊富です。このお店は、昨年までは、おばあさんが一人で切り盛りしていました。すぐ食べるのか?2,3日置くのか、聞いてくれます。そして、ちょうど良さそうなのを選んでくれました。今では、お母さんそっくりの娘さん、と言っても私年代の女性が、お母さんと同じようにお店をやっています。「お母さんは、元気?」と尋ねたいのですが、なんと答えが返って来るか、怖くて聞けません。
香港島のトンローワンにほど近いワンチャイには、リヤカーに乗せたバナナの叩き売りもありました。売り切ると店仕舞。そのリヤカーの姿は、もうありません。
香港島東のノースポイント、ここの大きな市場には、面白い名前のバナナ屋がありました。「梅花点」、香港に来たばかりの私は、おじさんに店の名の意味を聞くことが出来ませんでしたが、あの店のバナナを見たら、誰もが納得するような名前です。沢山のバナナがぶら下がっています。そのバナナが全部、完熟。つまり茶色の点々が、黄色い皮に出たものばかり。見た目のいい店ではありませんでしたが、確かに美味しかった。ずーっと昔に、この店はなくなりました。