気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
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レヴェナント:蘇えりし者

2016年04月24日 | 「 えいが 」
「復讐に燃えた男の執念」みたいな感じで
観るかどうか迷ったんだが・・・。

観ている途中で2回ほど、時計を見た。
面白くない訳ではないが、ちょっと長いかなと・・。
でも「マイルを稼げる」と分かって
観に行ったのだから仕方ない。

話は1820年代、毛皮を手に入れるために
アリカラ族の支配する地に入る密漁?隊の
ガイドをしていたグラスは、
アリカラ族の襲撃を受け、命からがら船で逃れるが、
45人の仲間は10人に減り、
追撃するアリカラ族の追っ手をかわすため、
船を捨て、山を越えて宿営地まで歩く事にする。
森での野営をし、朝斥候に出たグラスを
子連れのグリズリーが襲った。
背中や喉を裂かれ足を折られながらも
グリズリーを仕留めたグラスだったが、
「楽にしてやろう」と言う提案まで出るほどの
瀕死の重傷を負う。
医者の息子の隊長はそんな彼の傷を縫い合わせ
担架を作って運ぶよう命令する。
雪の積もった山道を行く彼らに急峻な道が立ちはだかり
高熱を出し誰もが宿営地までグラスが持たないと
悟った時、隊長は決断する。
「彼を看取り、埋葬する者には一人70ドルだす」
若いブリッジャーとグラスの息子ホークは残ると言い、
彼らだけに不安を感じた隊長は
「100ドルでどうだ」と言うが
アリカラ族の追撃に怯える者達からは手を上げるものはいない。
「お金じゃない俺の分をやる」とブリッジャーがいい、
「ホークの分ももらえるなら俺が残る」と
グラスとそりの合わなかったはずのフィッツジェラルドが言い出す。
グラスを埋葬する穴を掘り、彼の死を待つ3人。
痺れを切らしたフィッツジェラルドは、
若い二人がいない間に、グラスに提案する。
「なぜ、それ程生きることにしがみつく、お前が死なないと
アリカラたちに追いつかれてホークたちが死ぬことになるぞ。
俺が息を止めてやる、同意するなら瞬きしろ」
声の出せないグラスを眺めつつ瞬きを待つフィッツジェラルド。
やがて、グラスが瞬きをすると、待ち兼ねたように
ボロ布をグラスの口に押し込み鼻をふさぐ。
フィッツジェラルドの行為に気がついたホークが
二人を引き離すが、腹を刺されて息絶える。
一部始終を目にしたグラスは
水汲みから帰ってきたブリッジャーに伝えようとするが、
声も出せず、身動きも取れないグラスにはその術がない。
「ホークがいなくなった」とごまかすフィッツジェラルド。
翌朝、「川向こうにアリカラが20人いる」とブリッジャーを
たたき起こしたフィッツジェラルドはグラスを
穴に押し込み、上から土を被せて逃げようと身支度を始める。
ブリッジャーが「隊長が看取れと」と抗議すると
「だったらお前が残ってやれ」と・・・。

取り残されたグラスは息をふき返し、
薄くかけられた土の中から這い出すと、
フィッツジェラルドがホークを運んでいった方へと
這い進み、ホークの亡骸を見つける。
亡骸と一夜を過ごしたグラスはフィッツジェラルドに
復讐する為、長い道のりを這いつくばっても帰還する決意をする。

ここから更にグラスの壮絶なサバイバルが始まるのだが、
「おいおい、さすがにそれは無理なんじゃ」と思うような
雪解け水の流れる川に流されてみたり、
水を飲むと喉の傷からポタポタ水が出るのを火薬で
焼きふさぐとか、吹雪から身を守る為にするあんなことなど、
まさに壮絶。

実話だということですが、ネットで調べてみたら、
小説化されるまでは「伝承」だったようで、
内容すべてが実際にあったことかどうかは?。
でも実在の人物でグリズリーに襲われ
仲間に置き去りにされて生還したことは事実。
本当に凄い人物だったようです。

映画ではグラスの生い立ちや
ポーニー族の女性との間にホークを設けた
いきさつなどが語られていないのが物足りないところ。
でもそこまでやると3時間越えの作品になってしまうなぁ。